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月曜日, 8月 12, 2013

石灰

○石灰(せっかい)

 方解石を主とする石灰岩(ライムストーン:Limestone)を過熱し焼成した生石灰および消石灰を用いる。石灰岩は炭酸カルシウム(CaCO3)を主成分とし、焼くと二酸化炭素が発生して酸化カルシウム(CaO)の生石灰ができる。

 生石灰は白色の不規則な塊状あるいは粉末で、酸に溶けやすく、水にもわずかに溶ける。生石灰に水を加えると激しく反応して熱を発生して水酸化カルシウム(Ca(OH)2)の消石灰(熟石灰)となる。また放置するだけで空気中の水分を吸収して次第に消石灰になる。

 消石灰も白色の粉末である。さらに生石灰や消石灰を長い間空気に晒しておくと、二酸化炭素を吸収して炭酸カルシウムに変化する。有毒であるため、漢方では内服に使用せず、外用のみに用いる。

 消石灰には解毒・止血・収斂の作用があり、生石灰には悪肉を除く腐食作用があり、火傷や出血、下肢潰瘍、疣贅、痣、悪瘡などに用いる。