○秦艽(じんぎょう)
中国の東北部から内蒙古、西北部に分布するリンドウ科の多年草ジンギョウ(Genitiana macrophylla)をはじめ、チベット自治区、雲南・四川省などに分布するソケイジンギョウ(G.crassicaulis)、チベットリンドウ(G.tibetica)などの植物の根を用いる。いずれもリンドウと同じゲンチアナ属の植物である。
根にはゲンチアニン、ゲンチアニジンなどのアルカロイドが含まれ、抗炎症、鎮静、降圧、抗菌作用などが認められている。漢方では去風湿・清虚熱・退黄の効能があり、リウマチなどによる関節痛や筋肉の痛み、痙攣、結核などによる虚熱、黄疸、小便不利などに用いる。