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水曜日, 9月 26, 2007

大根

○大根

 アブラナ科の一、二年草である大根は古くから日本人に親しまれてきた野菜の一つである。大根役者というのは当たったことがない役者であるが、そんな言葉に使われたほど、大根は昔から食当たりを防ぐ健康野菜とし頼りにされてきた。

 食材となる根の部分にはビタミンCや鉄、食物繊維が含まれている。また消化酵素のジアスターゼやアミラーゼも多く含まれ、デンプンの消化を助けて食後の胸やけを防ぐ。大根の食効としては①のぼせやすい人の下半身の血行をよくして、のぼせを解消する。②消炎作用があるので口内炎などの痛みや虫歯の痛み、歯茎の出血には、おろし汁でうがいするとよい。③ハチミツを適宣加えて飲めば咳・声嗄れ・喉の痛み・二日酔いに効く、など古くから種々の効用が伝えられている。なお、大根おろしは時間が経つとビタミンCが減少してしまうので、おろしたてを食べるか、おろしてすぐに酢を加えるとビタミンCが壊れにくくなる。

 大根でもう一つ忘れてならないことは葉の活用である。緑黄色野菜の見直しの中で、それまで無視されることの多かった大根の葉に注目が集まったのはそれほど遠い昔ではない。事実、葉には根に比べてタンパク質が4.5倍、食物繊維が約3倍、カルシウムが10倍、鉄が15倍、ビタミンB1が4倍、B2が16倍、Cが約5倍も含まれている。カロチンにいたっては根では0だが葉には3900ugも含まれ、この数字は野菜類のトップクラスである。