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水曜日, 4月 24, 2013

小薊

○小薊(しょうけい)

 九州の対馬列島、朝鮮半島、中国の東北部にかけて分布するキク科の多年草アレチアザミ(Breea segetum)の全草又は根を用いる。アレチアザミの花はアザミに似ているが、葉の形は全く異なり、アザミ属ではない。

 一方、アザミとして代表的なノアザミ(Cirsium japonicum)の全草や根は大薊と呼ばれている。また東北地方や北海道、中国東北部からシベリアにかけて分布するエゾノキツネアザミ(B.setosa)も小薊として用いる。

 詳細は不明だがアレチアザミの全草にアルカロイドやサポニンが含まれ、止血、抗菌作用などが報告されている。小薊は大薊と同様に清熱涼血・止血の効能があり、鼻血、喀血、血尿、血便などの症状に用いる。小薊はとくに血尿に効果があり、尿路結石や膀胱炎などによる血尿に藕節蒲黄などと配合する(小薊飲子)。

 新鮮な生のものほど止血作用に優れ、搾った汁を単独で用いる。煎じる場合でも長時間煎じないほうがよい。また皮膚の腫れ物や化膿に内服あるいは外用として用いる。近年、中国では急性肝炎や腎炎、高血圧などに対しての臨床効果が報告されている。