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月曜日, 12月 12, 2005

すぎな茶について

○すぎな茶

 すぎな(杉菜)はトクサ科の多年生シダ類で、緑色の茎葉(栄養茎)である。空き地や堤、農道などに自生しており、春先に根茎の節の所々から出るのがつくし(土筆。胞子茎という)である。茎の節々から多数の枝が輪生する5~6月以降に緑色の地上部全体を採集し、天日でよく乾燥して健康茶に用いる。

 本草綱目には生薬「問荊」として収載され、「味苦し、平にして毒なし。主効は結気、瘤痛、上気、気急」とあり、また本草綱目拾遣(1765年、趙学敏著)には、利尿、血圧降下、心血管・膵臓の強化、去痰、鎮咳、便血や鼻血の止血などの効用が記されている。欧米でも近年は薬草として関心をもたれており、ドイツのメディカルハーブにも加えられている。オーストリアの文献にも悪性腫瘍や肛門のポリープの成長を抑制するとの報告が見られるし、アメリカではホーステイル(馬の尻尾)と呼ばれ、肉体疲労、貧血、前立腺肥大、尿路結石、肺結核、子供の夜尿症によいとされている。日本でも、伝統的民間療法の見直し気運が盛んな中でのすぎな信奉者の努力によって、愛好者の輪が大きく育ってきた。

 すぎな茶を飲み始めると、まず尿が大量に出るようになり、病気の場合だと色が濃くなって体内の毒が排出される感じであるという。腎臓や膀胱の結石を溶かし、時にはガン細胞さえ破壊するエネルギーがあるともいわれている。

 すぎなはリン・カルシウム・マグネシウム・鉄・銅、マンガン、ゲルマニウムといったミネラルを多く含み、カルシウムなどはホウレン草の150倍(100g中1740mg)にも達するが、すぎな研究の第一人者として知られる医学博士の山原條二は、ミネラルの中でも特にケイ素(シリカ)に注目している。それは、多くの現代病は加工食品の有害物質などによって組織に起こっている酸素欠乏が原因になることが多いが、珪素は酸欠状態を招く物質を吸着して改善し、赤血球を増やし、組織を活性化するからである。珪素は他にも、体内のカルシウム代謝の促進、血管壁へのコレステロール付着の抑制、収斂作用による止血、消炎、鎮痛などへの有効性が報告されている。

 特徴的な成分の第二は葉緑素である。植物の血液ともいわれる葉緑素は、炎症の抑制、肝臓の強化、造血、血液の浄化、生体のバランス維持などに不可欠の成分だが、最近の化学肥料やハウス栽培の野菜は生命力に乏しく、必要な葉緑素を十分に補えない。この点でも、野にあってたくましく生育し、日を浴びて葉緑素をふんだんに蓄えたすぎなは注目されてよい。

 すぎな茶は他の野草茶、たとえばカキドオシ、センブリ、オオバコ、どくだみ、よもぎ、タラの木、ウコギ、たんぽぽなどと相性がよく、ブレンドによる相乗効果も期待できる。また粉末や煎出液を、温湿布、パスタ(軟膏)、美肌パックなどの外用にも利用できる。

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