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月曜日, 3月 06, 2006

レシチンについて

○レシチン

 大豆レシチンの名ですっかり有名になったリン脂質の一つ。最近はホスファチジリコリンという化学名で呼ばれることも多いが、生体膜を形成する主要成分で、肝臓や血液などの代謝にも深く関与している。また脳の栄養素として注目され、高齢化社会で増えている血管性認知症(痴呆症)やアルツハイマー病への予防や改善への有効性がアメリカやヨーロッパで盛んに行われており、わが国でも基礎研究報告が増えてきている。

 リン酸と脂質の二つで構成されるレシチンは、この特徴によって動脈硬化の予防にも大きく貢献すると考えられている。すなわち、リン酸の部分は親水性で水の分子と結びつきやすく、脂質の部分は親油性だから脂肪の分子と結びつきやすい。この本来溶け合わないはずの水と脂肪が、レシチンの介在によってよく混ざる(乳化する)ようになるため、レシチンが豊富にあると、コレステロールが血管壁に沈着するのを防ぐ。コレステロールそのものは体に必要な成分だが、多過ぎると血管の内壁にどんどん付着し、内腔が狭まって動脈硬化や高血圧を招き、同時に心臓への負担もかかるといった問題を引き起こすことになる。レシチンはこのコレステロールを乳化して肝臓へ運び込む働きをするので、動脈硬化も初期の段階なら、レシチンを摂ることによって改善される。さらに血管を強くする働きもあるので、高血圧や動脈硬化で悩んでいる人には心強い味方となる。

 レシチンを多く含む食品の代表は、大豆と卵黄である。近年、アメリカからレシチンをベースにした各種サプリメントが輸入されているが、これは日本人に非常に馴染み深い大豆が原料とされており、その意味では、いわば逆輸入された健康食品であるともいえよう。

レシチンの商品一覧