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水曜日, 12月 07, 2011

色々な野菜類(2)

○おかひじき(尾鹿尾菜)

 シベリア、中国、日本のを原産地とするアカザ科の一年草で、わが国では各地の海岸の砂地に自生しており古くから食用にされてきた。明治以降、目新しい野菜が紹介されるにつれて市場を追われるようになったが、近年、健康野菜として見直されて復活した。

 海藻のヒジキを緑色にしたような姿をしている。若い茎葉を熱湯で4~5分間茹でて、お浸し、辛し和え、酢味噌などで食べるが、シャキッとして歯ざわりが好まれている。カロテンが多いので、油で効率よい活用が期待できる天ぷら料理にも適している。

 栄養的には生100gにつきカロテン3300ug(280ugRE)とホウレン草なみに高いのが特徴で、カルシウムは約3倍の150mgも含む。ビタミンB類は少ないが、Cは21mgと枝豆なみにある。これらの成分と葉緑素の相乗効果で皮膚が丈夫になって風邪をひきにくくなるほか、ビタミンAの働きで気管や胃腸の粘膜の上皮組織に抵抗力がつき、ガンの発生を抑えることが期待できる。

※エンサイ

 ヒルガオ科の一年生つる性草木で、中国名は蕹菜(ヨウサイ)、空芯菜。花がアサガオに似ているので朝顔菜という別名もある。東南アジアでは水生野菜として広く栽培されており、茎葉が広東料理などに使われている。最近はわが国でも栽培されるようになり、6~9月にはスーパーなどにも並んでいる。

 空芯菜という名が示すように、茎は中空で水に浮く。アクのない若い茎葉は味が淡白なので煮物、お浸し、油炒め、汁の実などに使われる。栄養的にはカロテンが特に多く、生100g中に4300ug(360ugRE)含まれている。またビタミンB1や鉄も多い。夏場の健康維持に活躍が期待される新顔の野菜である。

※春菊

 キク科の一年草でヨーロッパの地中海沿岸が原産地であるが、欧米人は食べる習慣を持たず、もっぱら東洋人の食材となっている。日本へは中国を経由して戦国時代に伝来したとも、また江戸初期に招来されたともいわれ、特に西日本を中心に菊菜の名で親しまれてきた。

 特有の香りを好まない人もいるが、日本の緑黄色野菜としてはホウレン草、小松菜と並ぶ代表格で、栄養的にもカロテンが4500ug(380ugRE)もあり、ホウレン草の4200ugを凌いでいる。カロテンは脂溶性なので、茹でたり加熱しても失われることが少ない点も見逃せない。カルシウム120mgという数字は牛乳110mgを上回る数字である。造血に必要な鉄分も1.7mgとホウレン草なみである。

 春菊は料理法次第で100gなど簡単に食べられるから、他の成分も考え合わせるとミネラルの補給源として好適であるというる。天ぷらにして油と共に摂るとカロテンの吸収がよく、特有のクセも気にならなくなる。春菊の濃い緑色は豊富なクロロフィル(葉緑素)のためであるが、クロロフィルには血中コレステロールを下げる働きがある。

※エンダイブ

 キク科キクニガナ属の一、二年草で、同属のチコリと野菜のキクニガナの交配でできたとされ、菊チシャ、苦チシャともいう。エンダイブは英名で、仏名はシコレだが、チコリと混同されやすいためフランスではエスカロールと呼ばれることも多い。日本で普通見られるのは葉に切れ込みの多いものだが、広葉のもの(スカロール)もある。

 春播き、秋播きがあり、いずれね歯切れがよく少し苦味があってサラダに適する。サニーレタスに近い栄養素を含み、カロテンは100g中1700ug(140ugRE)とサラダ菜には及ばないが、亜鉛は0.4mgとサラダ菜の2倍含み、食物繊維も多い。便秘を防ぎ、新陳代謝を盛んにして高血圧の予防に有効である。ドレッシングなど油と共に食べることでビタミンAの吸収を良くし、さっと炒めると量的にも多く摂取することができる。

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