○人中白(じんちゅうはく)
人尿が自然に沈殿して固まってものを人中白という。
便器などの内側に長年に渡って凝固したものを削り取って夾雑物を除いて乾燥する。尿を放置しておくと尿中のpHが酸性からアルカリ性へと変化し、酸性のときには尿酸、尿酸塩、硫酸カルシウム、リン酸水素カルシウムなどが、アルカリ性のときには炭酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、尿酸アンモニウムなどが沈殿する。人中白の主成分はリン酸カルシウムと尿酸カルシウムである。
漢方では清熱解毒・止血の効能があり、結核などの消耗熱や喀血、鼻出血、口内炎などに用いる。咽頭腫痛や口内炎には黄連・黄柏・竜脳などの粉末と混ぜて口中に吹きつける。一般には粉末を外用にして用いることが多い。また尿と石膏を混ぜて固めたものは秋石という。
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