○山茱萸(さんしゅゆ)
中国や朝鮮半島に分布している落葉小木ミズキ科のサンシュユ(Cornus officinails)の果肉を用いる。この核には毒があるので、取り除いた果肉を用いる。
日本には江戸時代に朝鮮から伝えられ、観賞用として庭園などに植えられている。早春に黄色い花が咲くためハルコガネバナという和名もあり、秋には真っ赤なグミに似た果実がなり、生食できる。
成分にはイリドイド配糖体のモロニサイド、スウェロシド、ロガニン、ウルソール酸、タンニンなどが含まれ、山茱萸のエキスでは抗糖尿病作用や免疫賦活作用などが知られている。
漢方では肝腎を補い、固精・止汗の効能があり、性機能低下などの強壮薬として、また足腰の痛みや眩暈、夜尿などの治療に用いる。民間では酒に漬けた山茱萸酒が滋養強壮の薬酒として知られている。なおミカン科の呉茱萸とは植物的には関係がない。
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