○鶏骨草(けいこつそう)
東南アジアからマレーシアにかけて分布しているマメ科のつる性木本シロトウアズキ(Abrus fruticulosus)の根つきの全草を用いる。鶏骨草は中国の広東・広西省で用いられていた民間薬である。
成分にはアブリン、コリン、ステロイド、フラボノイドが含まれ、抗炎症作用や赤血球溶解抑制作用が報告されている。漢方では清熱解毒・退黄・活血の効能があり、黄疸、肝炎、胃痛、化膿性乳腺炎、瘰癧(頸部リンパ腺腫)、打撲傷などに用いる。
民間では生の搾り汁を乳腺化膿症や蛇咬傷などの外用薬として、また煎じて黄疸や打撲傷、関節痛の内服薬として用いている。近年、中国では急性肝炎の特効薬(鶏骨草丸)として注目されているが、慢性肝炎に対してはあまり効果がないという報告もある。黄疸の治療には鶏骨草に紅棗を配合して服用する。
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