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木曜日, 7月 26, 2012

魚脳石

○魚脳石(ぎょのうせき)

 ニベ科の海水魚である。フウセイ(Pseudosciaena crocea)または小黄魚(P.polyactis)の頭骨中の耳石を用いる。フウセイの肉は石首魚という。おもに東シナ海の中国沿岸に生息し、回遊する性質がある。フウセイという名は朝鮮語に由来し、日本ではあまり知られていない。日本ではニベ科のイシモチ(Argyrosomus argentatus)の耳石がよく知られている。

 耳石とは平衡器官に存在する固形物で、聴石、平衡石などとも呼ばれている。これらの魚の頭蓋中にはかなり大きくて白い耳石があり、大きなものでは直径2cm、幅1.5cmくらいの長卵形で突起を有する。

 主成分は炭酸カルシウムであるが、詳細は不明である。漢方では通淋・消炎の効能があり、尿路結石や排尿障害、中耳炎や蓄膿などに用いる。尿路結石には瞿麦・滑石・海金砂などと配合する(腎石一方)。鼻炎には辛夷・青黛・竜脳と一緒に粉末にして鼻腔に散布する。

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