○瓦韋(がい)
日本各地、朝鮮半島、中国などに分布する常緑シダ植物ウラボシ科のノキシノブ(Lepisorus thunbergianus)の全草を用いる。屋根の軒先などによく見かけ、土や水がなくても耐え忍んでいるためノキシノブ(軒忍)の名があるが、やや日陰の樹皮や岩の上などにもよく繁殖する。一方、深山の樹上に着生するミヤマノキシノブ(L.ussuriensis)の全草は八つ目蘭と呼ばれているが、四国産の八つ目蘭には昆虫変態ホルモンのエクディストロンが含まれるが、薬理作用は明らかではない。
漢方では利尿・止血の効能があり、淋病や下痢、血痰などに用いる。日本でも民間薬としてよく知られ、乾燥させたものを茶剤として服用し、浮腫や泌尿器疾患、婦人科疾患、神経痛などに応用しているるまた全草の刻んだものをゴマ油に浸し腫れ物に、黒焼きにした粉末をゴマ油で練って火傷の外用にする。
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