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木曜日, 2月 23, 2012

裏白樫

○裏白樫

 日本の東北地方以南の地域から台湾にかけて分布するブナ科の常緑高木ウラジロガシ(Quercus salicina)の小枝や葉を用いる。ウラジロガシのはその名の通り葉の裏は白い蝋質でおおわれ、その白粉は熱によって溶ける。木材は農耕器具や薪炭用として、また庭園の樹木として利用されている。ウラジロガシは近年になって知られた日本の民間薬の一つで、おもに徳島県や和歌山県に産する。

 小枝や葉にはフラボノイドのケルセチン、ケンフェロール、トリテルペノイドのフリーデリン、タラクセロールなどのほか、カテコール、ピロガロールなどが含まれ、エキスの動物実験では膀胱内結石の生成抑制や溶解作用が認められている。徳島県地方では早くから胆石、腎結石、尿路結石などの民間治療薬として用いられていた。

 本来、胆石症に効果があるということから研究されたが、現在では尿路結石にも応用されている。尿路結石にはカキドオシ(連銭草)と配合して服用する。ウラジロガシエキスは尿路結石の治療薬として医療用に用いられている。

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