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金曜日, 12月 16, 2011

その他のキノコ類

※ホンシメジ

 キシメジ科のシメジ属の食用キノコで、学名はLyophyllum shimeji。ダイコクシメジ、ギンシメジ、ネズなどの別名がある。昔は天然ものが多く出回っていたが、最近はほとんど見かけなくなった。今日”ホンシメジ”として市場に出ているのはブナシメジやヒラタケがほとんどである。ブナシメジはキシメジ科シロタモギタケ属、ヒラタケはヒラタケ科のキノコでそれぞれ異なる種類である。

 ホンシメジは赤松の混ざった雑木林などに5~10本が束生したり、ときに輪を描いて群生する。傘ははじめは半球体だが、やがて丸山形を経て扁平に開くと直径10cmくらいになる。柄は12~13cmにもなって根元が太く、肉は白く緻密で”匂いマツタケ、味シメジ”といわれる通り美味である。味のよさの秘密は、旨味成分となるアミノ酸の含有量による。グルタミン酸やアスパラギン酸が非常に多く含まれ、日本人に不足しやすいリジンも多い。アミノ酸以外ではナイアシンが豊富なのも特徴で、強い日差しに当たると湿疹ができる太陽アレルギーの人はナイアシン不足の可能性があるので好適な食材といえる。ビタミンB2も多く、100g中0.5mgと生シイタケの2.6倍に達する。B2は脂肪の代謝を浴するので肥満を防ぐ、湿疹や吹き出物にも有効である。

※なめこ(滑子)

 モエギダケ科の食用キノコで、学名はPholiota nameko。晩秋、広葉樹の中でも主にブナの倒木や枯れ幹、切り株などに群生する。柄は根元で数本が癒合し、傘ははじめ半球体だが、やがて丸山形を経て扁平へと転じ、直径は最大10cmにもなる。淡い黄褐色で粘性が強い。シイタケと並び栽培キノコの代表格で、市販品のほとんどは小さな半球形の人工栽培品である。特有のぬめりはペクチン質(多糖類)で動脈硬化を防ぐとされている。タンパク質、ビタミンB1・B2、カリウム、リンの含有量が比較的多い。国立がんセンターの熱水抽出物による抗腫瘍活性試験(池川哲郎、1968年)では、マツタケに次いで86.5%という高い阻止率を示した。

※マッシュルーム

 ハラタケ科の食用キノコで、学名はAgaricus bisporus。ツクリタケ、セイヨウマツタケ、シャンピニオン(仏名)ともいう。世界各地で栽培されており、白色種、クリーム種、ブラウン種などがある。一般には白色種とブラウン種が出回っている。タンパク質の含有量が多く100g中2.9g、また、ビタミンB1・0.06mg、B2・0.29mg、ナイアシン3mgと多く、ことにB2は5~6個で1日の必要量の1/8を満たし、口内炎・口角炎・肌荒れ・指先のささくれ・フケなどの予防に役立つ。缶詰より生のほうがもちろん食効がある。このほかマッシュルームには消臭作用のあることが認められており、そのエキスは消臭素材として利用されている。

 マッシュルームの旨味は他のキノコと異なり、グルタミン酸のほか必須アミノ酸が多いためで、生でも食べられるキノコとしてサラダなどに適している。切り口がすぐ変色するが酢水に浸せば防げる。

※ひらたけ(平茸)

 ヒラタケ科の食用キノコで、学名はPleurotus ostreatus。オイスターマッシュルーム、アワビタケとも呼ばれている。温帯地域に分布し、秋に広葉樹の枯れ木や切り株に重なり合って生える。ホンシメジに似ているところからシメジの名で売られることもある。ヒラタケはホンシメジよりもタンパク質が多く、100g中3.3g含む。又ビタミンB1・B2共に0.4mg、ナイアシンが10.7mgとキノコ類ではトップクラスである。そのほかカリウム340mgを含んでいる。ビタミンB1が不足すると脚気・多発性神経炎・便秘・むくみ・心臓肥大などを招く。またB2の欠乏は口内炎・口角炎・角膜炎などのほか生長にも悪影響を及ぼす。ナイアシンはペラグラ・口舌炎・胃腸病・皮膚炎などに関与する。

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