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水曜日, 2月 20, 2008

庭梅種子

〇庭梅種子

 庭梅は(中国名は郁李)は中国北部原産のバラ科の落葉低木で、日本には江戸時代に渡来し、花が美しいため観賞用として栽培されてきた。種子は郁李仁と呼ばれ、漢方では潤腸・利水消腫の効能があり、便秘や排尿減少、浮腫に用いられている。庭梅はサクランボ大の果実をつけるが、これを摘み取り果肉を除去し、核の殻を割って種子を取り出す。種子は6×4mm位で、小さなアーモンドの形をしている。

 種子の成分は青酸配糖体のアミグダリンのほか、サポニン、シトステロール、ビタミンB1などが含まれる。郁李仁は麻子仁(麻の実)よりもやや強い潤下作用があり、以下のように他の生薬類と組み合わせて利用する。①高齢者や産後の慢性の便秘には柏子仁・桃仁などと配合する(五仁丸)、②顔面及び手足の浮腫には防巳・青皮などと配合する(郁李仁湯)、③脚気の浮腫にはヨクイニン・杏仁などと配合して用いる(三仁丸)。なお、庭梅の根(郁李根)は歯の治療薬として知られており、歯痛や歯肉炎にはこれを煎じた液でうがいする。現在、郁李根の市場品には大李仁と小李仁の2種類がある。ただし大李仁は主にバラ科のユスラウメ(山桜桃)の種子であり、薬用には小李仁(庭梅)が正品とされている。

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