○フラボノイド
フラボノイドは植物に含まれる水溶性色素で、早く黄、果実、種実などに広く分布し、現在まで4000種類以上が見つかっている。化学構造はポリフェノール化合物で、多くは糖と結合して配糖体として存在している。赤、紫、青色を呈するアントシアニン類、淡黄色のフラボノイド類に大きく分けられる。
◇アントシアニン
フラボノイド色素のアントシアニジンに糖が結合した配糖体。ブルーベリーやサツマイモの皮、黒豆などの色素成分として存在している。活性酸素の発生を抑制する抗酸化物質として知られているが、ロドプシン(網膜の色素体で、光の刺激を脳に伝える働きをする)の合成を促進して、目の疲労回復や近視予防の効果が認められていることからサプリメント素材として人気を呼んでいる。アントシアニンはまた、肝臓機能の改善にも有効に働くことが知られている。軽度の肝機能障害に対して、紫イモのジュースが有効に作用したという研究報告がある。
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◇フラボノイド
狭義のフラボノイド類には、構造の違いからフラボノール類(淡黄色)、フラボン類(淡黄色)、フラバノリール類(無色)、イソフラボン類(無色)があり、その多くは糖と結合して配糖体として存在している。
◆ケルセチン
フラボノイドのうち、フラボノールに分類されるポリフェノール化合物。タマネギやホウレン草、ケール、パセリなどに多く含まれ、LDLコレステロール酸化を抑制することで、動脈硬化を防ぐ作用のあることが知られている。ケルセチンは通常、配糖体のルチンとして存在することが多い。
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◆ルチン
ケルセチンに糖のルチノース(グルコース+ラムノース)が結合したフラボノイド配糖体で、ビタミンCの研究過程で発見された抗酸化物質です。ビタミンPとも呼ばれる。そば(蕎麦)やトマト、アスパラガスに多く含まれている。ルチンは毛細血管の透過性を保ち、血管がもろくなるのを防ぐ。また、血圧を下げる作用があるため、血管補強剤や毛細血管の止血剤として高血圧、脳出血、血圧異常の疾患などに使われている。
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