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火曜日, 1月 30, 2007

紫いも

○紫いも

 最近、菓子の新素材として人気を呼んでいるのが紫いもである。沖縄や鹿児島で昔から食べられていたマヤムラサキというサツマイモの一種で、鮮やかな紫色が特徴。紫いもの人気の秘密はその鮮やかな色だけでなく、優れた機能成分を含んでいる点にある。赤ワイン同様にポリフェノールが大量に含まれており、動脈硬化の予防に役立つとされる。また、食物繊維やビタミンC、ミネラルも豊富で、便秘や肌荒れの改善といった美容効果も期待できる。

 特徴ある紫色はアントシアニンという色素成分によるものだが、アントシアニンは視力を回復させることが知られており、最近の研究では活性酸素の除去や肝機能を高める作用のあることもわかってきている。紫いもはクセがなく、一般のサツマイモと変わらない。子供はもちろん、生活習慣病が気になりだした大人のおやつにも最適だろう。スイートポテトやソフトクリームなどがある。

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水曜日, 1月 24, 2007

こんにゃく(蒟蒻)

○こんにゃく(蒟蒻)

 サトイモ科のコンニャクイモ(原産はインドネシア)からつくるコンニャクは、昔から腸の砂下しとして日本人に親しまれてきました。コンニャクイモの球茎に含まれる複合多糖類のグルコマンナンは保水性が高く、水を吸収すると膨潤して容積を増す。これにアルカリ物質の消石灰を加えて加熱し、凝固させたものがコンニャクである。

 コンニャクは食物繊維とカルシウム、少量の鉄を含むのみで、いわゆる栄養価は低い。しかし、①口当たりが良いため量を食べられる、②カロリーがいくない(玉コンニャク100g中5kcal)、③食物繊維が多い(生井もコンニャク100g中3g)、という3点がもコンニャクをまさに飽食・高栄養化した現代人の健康食たらしめるポイントである。

 食物繊維は不溶性のものと水溶性のものがあるが、コンニャクイモに多く含まれる水溶性のグルコマンナンを高純度で抽出する技術が開発されたことにより、ここにきてコンニャクは一般食からダイエットを目的とした健康食品として商品化されるとともに、健康志向のデザート食品、加工食品としても多様な種類が供給されるようになった。食物繊維の摂取によって、①腸内細菌のバランスの改善、②腸の内容物のイオン交換作用によりナトリウムなどを排泄、③便量を増やし腸内有害物質を排出、④コレステロールや糖分の過剰吸収を抑える、などの効果が期待される。

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火曜日, 1月 23, 2007

れんこん(蓮根)

○れんこん(蓮根)

 スイレン科の多年生水性植物であるハス(蓮)の地下茎が泥の中に長く伸び、先端部分に養分を蓄えて肥大した部分がレンコン(蓮根)である。中国やインド、マレーが原産といわれる。わが国では秋の9月頃から掘り始めて翌春まで出荷が続くが、旬は年の暮れ。

 中国では蓮の根茎、葉柄、葉、蕾、花弁、花托、果実など、あらゆる部分を残りなく薬用に用いており、全て異なった効能効果を持つとしている。例えば食用にする根茎の肥厚部分は藕(うっ血を除き解毒作用がある)、根茎から採ったデンプンは藕粉(造血・浄血作用があり、下痢や暑気あたりを治す)といった具合である。

 レンコンの成分はデンプンを主体とする糖質が約15g(100g中)と多く、ペクチンやヘミセルロースなどの食物繊維は2gで、便通を良くして腸内細菌のバランスを整え血液の浄化に役立つ。ビタミンCは48mgとトマトの約3倍含まれている。Cは肌の新陳代謝をよくし、メラニン色素の沈着を防ぐ。また、レンコンに含まれるタンニンの消炎・収斂作用が咳や痰を鎮め、のどを快調にするといわれており、喘息にもおろし汁が用いられる。そのほか高血圧・下痢・更年期障害・老化防止にも効果があるとされている。

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土曜日, 1月 20, 2007

スイカ(西瓜)

○すいか(西瓜)

 ウリ科スイカ属の蔓性一年草の果実で、アフリカ南部のカラハリ砂漠が原産。栽培の起源は古く、4000年前のエジプトでは果実よりむしろ種子を食していたようである。中近東の内陸地の乾燥地帯では飲料として利用されてきた。日本へは江戸時代(16世紀)に中国を経て渡来したが、一般に普及したのは明治に入ってからである。西から伝わった瓜に由来して西瓜とされた。

 西瓜は栽培品種が多く、形・大きさ・果皮の色と模様・果肉の色などが異なる種類が数多くある。わが国で最も多く食べられているのは赤肉種で、果皮が緑色で縞模様があり、果肉が赤色の中玉である。果肉が黄色い黄肉種も比較的多い。このほか人工的な改良によって作られた、種無しスイカなどもある。

 食効で代表的なものは利尿作用で、高血圧、腎臓病、心臓病、尿路結石などのむくみに効果的である。カリウムが豊富な上に、アミノ酸の一種であるシトルリンを含み、これが利尿作用を高める。ただしスイカは体を冷やすので、下痢気味の人には不向きである。果肉の絞り汁を5~6時間、水飴状になるまでにつめたものはスイカ糖と呼ばれ、喉の痛みや痰をきる働きがある。また、種子はタンパク質や脂肪、ビタミンB群、Eが豊富で栄養価が高いので、中国では食用としており、動脈硬化の予防、強壮・強精、老化防止に卓効があるとされる。

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金曜日, 1月 19, 2007

バナナ

○バナナ

 マレー半島を原産とするバショウ科の多年草の果実。人類最古の栽培作物とされている。果実用と料理用があり、熱帯地方ではデンプンを多く含む料理用バナナが主食的役割も果たしている。日本で普及したのは明治以降で、未熟な状態で輸入したものを室に入れて熟させる。フィリピンバナナ、台湾バナナ、モンキーバナナが1年中出回っている。

 バナナの成分は炭水化物がほとんどで、未熟なものはデンプンが多いが、熟すにつれ果糖やブドウ糖、ショ糖などが増えて甘みを増す。100g中22.5gの糖質があり、バナナ1本のカロリーが食パン1枚に匹敵する。消化がよく吸収が早いので、スポーツ時のエネルギー補給に最適である。

 バナナには抗がん作用のあることも明らかになっている。帝京大学薬学部の山﨑正利らの研究によると、マウスにバナナの果汁を摂取して白血球の好中球、マクロファージ(貪食細胞)、リンパ球の数を調べたところ、マクロファージは72時間にわたり高値を維持した。マクロファージはガン細胞を攻撃するためにTNF(腫瘍壊死因子)という物質を作り出すが、バナナ果汁を摂取したマウスはTNFが増えていることがわかった。バナナのほかにもスイカ、ブドウ、梨、柿、パイナップル、リンゴ、夏みかん、グレープフルーツなどの果汁について実験を行なったが、TNFの賛成が最も高かったのはバナナで、夏みかんやグレープフルーツの30倍以上だった。そこで、実際にバナナ果汁を担がんマウスに投与して抗腫瘍効果を調べた結果、腫瘍の抑制だけでなく、癌細胞が完全に消失したマウスも認められたという。

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木曜日, 1月 18, 2007

グレープシードオイル

○グレープシードオイル

 グレープシードオイルは名前が示すようにブドウの種子から作る植物性油で、約500kgのブドウから500mlの量しか抽出できない希少な油脂である。この油脂の特徴はノンコレステロールであること、ポリフェノールやビタミンE、必須脂肪酸のリノール酸が豊富に含まれていることなどである。味はクセがなく、幅広い料理に使える。イタリア産やチリ産があるが、わが国でもスーパーなどで簡単に入手することができる。フレンチパラドックスで一躍有名になったポリフェノールだが、ブドウの中で一番含有量が多い部分は種子。グレープシードオイルには赤ワイン以上にポリフェノールが含まれており、このオイルを使った抗酸化サプリメントが出ている。

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水曜日, 1月 17, 2007

コタラヒム

○コタラヒム
 スリランカ原産のトチノキ科の樹木で。学名はsalacia reticulate(サラシア・レティキュラ-タ)。現地ではア-ユルヴェ-ダ医学に基づき、糖尿病にこ効果のある薬木として利用されてきた。京都薬科大学・吉川雅之の研究によると、コタラヒムは糖尿病治療薬のα-グルコシダ-ゼ阻害剤と同様の作用を持ち、その有効成分はコタラノ-ル、サラシノ-ルという硫黄を含む糖質であることが同定されており、糖尿病の予防・改善に効果のあることが認められている。横浜国際バイオ研究所はスリランカからコタラヒムを輸入、抽出エキスを粉末にした素材を健康食品メ-カ-などに提供している。

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日曜日, 1月 14, 2007

コブラエキス

○コブラエキス

 コブラはタイ、ビルマ、フィリピンなど東南アジア一帯に広く分布するコブラ科の毒ヘビで、全長2mにも達する。毒ヘビは強精・強壮剤という考え方は世界共通のもので、それも毒性の強いものほど効果があると信じられているが、これまでの関心は専らヘビ毒に向けられており、強
壮効果などは科学的に裏付けられているわけではない。従って、コブラの食効は体験から推測するしかないが、古くからその肝臓や胆嚢は目の薬とされ、老眼も回復するといわれている。

 肉と骨だけの乾燥コブラ製品の分析結果(日本食品分析センタ-)では、タンパク質72.4%(スペルミンなどアミノ酸18種類含む)、脂質1.9%、灰分19.4%(カルシウム5.7%、リン3%)、また100g中に鉄4.21mg、カリウム795mg、ビタミンB1が0.3mg、B2が0.39gが含まれている。スペルミンは精子をつくり、勃起中枢を刺激する。動物実験でスペルミンを投与すると性腺刺激ホルモンが分泌され、メスは子宮壁や膣壁が充血、オスは精液の生産が高まることが認められている。

 そのほかエネルギ-代謝に関与する補酵素のコエンザイムQ10も含まれており、これらが精力増強に寄与すると考えられている。インドの研究者ブラガンザは、コブラの毒に制ガン作用があると発表している。

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木曜日, 1月 11, 2007

野ぶどう

○野ブドウ

 野ブドウは全国各地の山野に自生する蔓性の落葉植物で、その薬効は江戸時代には既に知られており、「本草綱目啓蒙」という江戸末期の本草書には「突き目、目の充血、打ち身、捻挫、はれもの、リュマ-チ、関節炎など、外用薬として消炎、鎮痛に効果がある」という効果が記載されている。その野ブドウが近年、エキス内服によって肝臓病、リュ-マチ、喘息などに効くことが体験的に報告され注目を集めている。

 北関東から東北地方にかけて、野ブドウの果実酒が肝臓病の全身倦怠、食欲不振、吐気、嘔吐、浮腫を改善したという伝承が多いが、独協医科大学組織培養ケンキュウセンタ-の勝田らの研究グル-プは「野ブドウのエキスは肝硬変の治療に役立つ可能性が大きい」という学会発表を行っている。また、この研究を引き継いだ同大生薬研究所の山田喬は「脂肪肝にしたネズミに野ブドウのエキスを投与したところ、肝細胞に充満していた中性脂肪などからなる脂肪滴が消失した。これはアルコ-ル性肝疾患への有効性を示唆する。基礎実験で見る限り、野ブドウのエキスは肝細胞の増殖にはブレ-キをかけないで直接的にコラ-ゲン形成を阻止または抑制する。これは肝硬変を予防または治癒させる可能性を示すものだ」と発表している。

 野ブドウには高分子の多糖体が大量に含まれており、中国でもその抗ガン作用に注目が集まっている。また、黄疸、肝炎、肺結核、骨髄炎、乳腺炎、リンパ腺炎、中耳炎、リュ-マチ痛、排尿痛、打撲傷、骨折などにも使われており、果実は焼酎漬けに、葉、蔓、根は陰干しにして煎じて飲まれている。

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火曜日, 1月 09, 2007

ぶどう

○ぶどう葉

 フレンチパラドックスという言葉で,赤ワインに含まれるポリフェノ-ル類の健康効果(動脈硬化や心臓病のリスクを減らす)が注目され、わが国でも赤ワインブ-ムが起きたが、その原料となる黒ブドウの葉には赤ワイン以上(100~300倍)のポリフェノ-ル類が含まれている。ヨ-ロッパのワインに農家では古くから黒ブドウの葉を煎じて健康茶として飲んだり、葉そのものを料理に混ぜて食用にしてきた。黒ブドウの葉の抽出物には血管保護作用のあることが認められており、フランスやドイツでは医薬品として扱われ、静脈疾患の治療に使われている。

 ポリフェノ-ル類は体内で抗酸化物質として働き、老化防止や生活習慣病の改善に効果のあることは広く知られているが、黒ブドウ葉に含まれるポリフェノ-ル類としては、特にアントシニアンとリスベラト-ルが注目されている。アントシアニンは強い抗酸化作用を持ち、血管の保護、血液循環の改善、動脈保護の予防に効果がある。リスベラト-ルはブドウ樹がシンキン紫外線から身を守るために産生するファイトケミカル(植物微量成分)の一種で、葉にもっとも多く含まれ、果肉中にはほとんど存在しない。ヒトの体内でLDL(悪玉コレステロ-ル)を減らし、血管の炎症や血栓の形成を抑える働きがあるとされている。海外では抗ガン効果についての報告もある。健康食品としての黒ブドウ葉は主に乾燥葉が売られているが、エキスを加工したものも製品化されている。

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