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月曜日, 12月 02, 2013

タンニン

○タンニン

 18世紀末、動物の皮をなめす作用のある植物の水溶性の成分にタンニンという名がつけられた。また、その味から渋ともいわれている。

 「鞣す」とは動物の皮の腐敗を防ぎ、通気性、柔軟性、耐久性を持たせることをいい、紀元前から植物の根や樹皮を利用して行われていた。その成分はポリフェノールに属しており、このため近年では鞣皮性の有無にかかわらず植物起源の水溶性ポリフェノールをタンニンと称するようになった。

 タンニンはタンパク質と結合して難溶性の沈殿物を作るほか、金属や塩基性物質とも強い親和性がみられる。タンニンは酸によって加水分解を受け、糖を生じる加水分解型タンニンと、それ以外の縮合型タンニンとに区別される。さらに縮合型タンニンはプロアントシアニジンと呼ばれる酸でアントシアニジン系色素を作るものと、酸で分解されるが糖を生じない中間型のタンニンに分けられる。

 薬用植物には加水分解型タンニンが多く五倍子、没食子、現之証拠、赤芽柏、石榴皮、訶子などに含まれる。一方、渋柿や茶葉、大黄、虎耳草などは、中間型のタンニンを含む。一般にタンニンを含む生薬には収斂作用があり、健胃薬、止瀉薬、止血薬として応用されている。

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