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月曜日, 10月 21, 2013

鼠李子

○鼠李子(そりし)

 日本では北海道、本州、九州、四国に分布するクロウメモドキ科の落葉低木クロウメモドキ(Rhamnus japonica)の果実を用いる。中国産はチョウセンクロツバラ(R.davurica)の果実である。ウメモドキに似て、果実が黒くなるためクロウメモドキの名がある。

 クロウメモドキの果実にはケンフェロール、エモジン、クリソファノールなどが含まれ、いずれも大腸刺激性の瀉下作用がある。漢方では通便・清熱・消癥の効能があり、水腫や腹部脹満感、腹部腫塊、齲歯の痛みなどに用いる。

 日本の民間療法ではもっぱら鼠李子を緩下剤として用いている。鼠李子の新鮮なものを服用すると嘔吐を催すので、採取後1年以上経ったものを使用する。クロウメモドキの同属植物として北米産のカスカラサグラダ(R.purshiana)、ヨーロッパ産のラムヌス・フラングラ(R.frangula)、中央アジア産のラムヌス・カタルチカ(R.cathartica)などがあり、いずれも緩下作用のある薬用植物として有名である。

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