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金曜日, 8月 16, 2013

接骨木

接骨木(せっこつぼく)

 日本の各地に自生するスイカズラ科の落葉低木ニワトコ(Sambucus sieboldiana)の茎を接骨木という。中国産の接骨木は同属植物のトウニワトコ(S.williamsii)の茎枝を用いている。ニワトコ属は古くから世界各地で薬用とされ、ヨーロッパではセイヨウニワトコ(S.nigra)は薬用ハーブ(エルダー:Elder)として有名である。

 接骨木のいわれはニワトコの枝を黒焼きにして、うどん粉と酢を加えて練ったものを骨折した患部に塗布し、副木を当てておくという治療をしていたことによる。

 ニワトコの成分には硝酸カリウムやトリテルペノイドのアミリンなどが含まれ、利尿、鎮痛作用が認められている。セイヨウニワトコの花や葉には青酸配糖体サンブニグリンが知られているが、日本のニワトコには含まれていない。

 漢方では去風湿・活血・止痛の効能があり、関節や筋肉の疼痛、打撲傷、骨折、浮腫などに内服する。民間では、ニワトコの枝や葉を煮だしたものを風呂に入れて神経痛やリウマチ、外傷の治療に用いたり、接骨木の粉末と黄柏末を合わせてねったものを打撲した患部に塗布する。また小鳥の病気にニワトコの煎じた汁が効果があるといわれている。

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