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火曜日, 10月 18, 2011

注目アミノ酸

※グルタミン

 人の腎臓組織でグルタミン酸とアンモニアから合成される。人体中に最も豊富に存在するアミノ酸だが、疾病・疲労・ストレスなど特殊な条件の下では必須アミノ酸となる。グルタミンは細胞核酸の原料として免疫細胞の増殖や機能発現に必須とされており、激しい運動などによって血中グルタミン濃度が減少すると免疫機能が低下し、風邪をひきやすくなるなどの障害が出る。グルタミンは小麦グルテンに多く含まれている。

※タウリン

 含硫アミノ酸の一種で、物質名はアミノエチルスルホン酸。胆汁酸の成分であるタウロコール酸の材料として脂質の消化吸収に関与している。タウリンには血圧を正常値に保つ働きのほか、心臓強化、貧血の予防、血中コレステロールの減少、肝臓解毒作用の強化、不整脈・アルコール障害の改善作用などがある。食品ではサザエ、トコブシ、ホタテ貝、アサリ、マグロやサバの血合い、タコ、ズワイガニ、ヤリイカなどの魚介類に多量に含まれている。タウリンそのものは医薬品成分指定されている。

※アルギニン

 成長ホルモンの合成に関与し、免疫力増強や脂質代謝の促進、筋力増強、男性の精子数の増加などに作用する。魚の白子などの核タンパクに質に多く含まれる。ヒトの体内で合成されるため必須アミノ酸ではないが、成長期の子供には必須とされている。

※アスパラギン

 ヒトの体内ではアスパラギン酸とアンモニウムイオンが結合して合成される。名前の由来はアスパラガスから発見されたため。甜菜類、発芽した豆類、ジャガイモにも含まれる。

※グルタミン酸

 ヒトの体内ではクエン酸回路の中でケトグルタル酸から合成され、オルニチンオルニチンやアルギニン、プロリンなどのアミノ酸に変わることができる。グルタミン酸は脳組織に多量に存在し、脳活性のエネルギー源となっている。欠乏すると脳障害を起こしたり鬱状態になったりするが、過剰摂取も脳細胞を傷つけて精神障害が現われる。グルタミン酸は海藻や小麦粉、サトウキビなどに多く含まれる。グルタミン酸ナトリウムは昆布の旨味成分として分離され、化学調味料として使われている。

※チロシン

 体内ではフェニルアラニンから合成される。甲状腺ホルモンのチロキシン、副腎から分泌されるアドレナリン、神経伝達のドーパミン、毛髪や皮膚の黒色色素メラニンなどの前駆物質となる。チロシンが欠乏すると子供では知能障害、成人では無気力症などが引き起こされる。

※シスチン

 含硫アミノ酸で、毛髪や爪を形成するケラチン(硬タンパク質)に多く含まれている。体内ではメチオニンから合成される。食品では豚肉や牛肉、筋子などに多く含まれる。

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