○鶏肉
現在、市場に出回っている鶏肉のほとんどがブロイラーである。ブロイラーとは食用を目的に飼育された鶏のうち、孵化後3ヶ月未満の若鶏を指す。国内で白色プリマスロックという雌とコーニッシュの雄の一代雑種が多い。これに対して、日本の在来種から作られた鶏を地鶏といって区別している。地鶏は特定JAS規格制度で、①在来種由来の血が50%以上、②孵化から80日以上飼育、③28日齢以降は平飼い、④一平方メートル当たり10羽以下で飼育したもの、と定義されている。ブロイラーに比べて肉質は硬めだが、味にコクがあって地鶏の人気は高まっている。代表的なものに比内鶏、名古屋コーチン、シャモ(軍鶏)がある。
鶏肉はモモ肉、胸肉、手羽、ササミの部位に分かれる。モモ肉には赤みがあり胸肉より硬いが、風味が強い。胸肉は肉質が柔らかく、脂肪が少なめで淡白な味である。子どもの成長に必要なアミノ酸のヒスチジンが多く含まれている。手羽は脂肪やゼラチン質に富む。ササミは脂肪が最も少なく柔らかい。新鮮なものは刺身でべられる。
鶏肉は、豚肉や牛肉に比べて脂肪が少なく淡白な味である。栄養的な特長としてはビタミンAとコラーゲンの含有量が他の食肉に比べて格段に多く、鶏皮部分は水分を除くと70%がコラーゲンである。水炊きのような鍋料理の場合、汁に栄養成分が溶け出すのでスープも残さず摂るほうがよい。また、白身の肉のほうが赤身より柔らかく消化によい。
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