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水曜日, 6月 13, 2007

食用油

○食用油

 わが国で食用油とされている植物油脂類は数多くあるが、その大半は大豆油とナタネ油である。また、アブラヤシの果肉から採られるパーム油も需要が多い。パーム油は業務用食用油としてポテトチップス、カップ麺などに使われている。大豆油、ナタネ油、パーム油は食用のベースといわれ、世界的に見ても生産量・消費量が多い。これらに対して、風味が独特で他のオイルでは代用できない食用油としてオリーブオイルやゴマ油などがある。食用油は天ぷら油、サラダ油などのように用途によっても分けられ、各種植物油脂を原料として加工されている。

 天ぷら油は天ぷらなどの揚げ物に使われる油で、大豆油、ゴマ油、ナタネ油が原料となっている。サラダ油はサラダドレッシングなど使われる精製食用油で、低温時でも透明性が高く、変敗が起きにくいよう調整した油である。ナタネ油や大豆油、綿実油、米油などが原料となる。

 食用油のほとんどは植物油脂をベースにしており、動物油脂とは異なり、リノール酸やオレイン酸、リノレン酸などの不飽和脂肪酸を多く含むことが特徴である。リノール酸は高コレステロール症による冠動脈不全や動脈硬化、脳出血などを予防するという研究報告が発表されて以来、リノール酸を多く含む植物油脂は体によいという点が強調されてきた。

 しかし、よいことばかりではなく、最近になってリノール酸の過剰摂取が様々な弊害を起こすということも指摘されるようになっている。また、マーガリンに含まれるトランス脂肪酸(リノール酸の水素添加で生じる)の多量摂取は血漿LDLコレステロール濃度を上昇させると考えられており、摂取量が多い欧米では問題視されている。

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