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土曜日, 10月 15, 2005

青汁について

○青汁
 野菜不足を解消し、抗酸化力・自然治癒力を高める三大栄養素やカロリー偏重の栄養学では軽視されてきた野菜類が、生理活性成分の宝庫であるとして再評価され、多くの食卓に積極的に取り入れられるようになってきている。

 しかし実際には野菜の種類の選択範囲が限られること、必要量を満たすには相当量の材料を要すること、常に新鮮なものを調達するには手間暇がかかることなどが負担になっていることは否めない。また、調理時の加熱などによって、成分の損失もある。このようなマイナス面を補うとともに、家庭で調理する以上のメリットを持たせることを目指したものが青汁である。

 いわば”青いジュース”であるが、ジュースという言葉には果汁のイメージが強い。それよりも緑ないし緑黄色の植物固有の有効成分を、余さずにい搾ったからこその”青汁”である。植物の細胞内に含まれた成分を十二分に搾り取り、消化吸収をよくし、しかも成分の経時変化を防ぐために、一般家庭のジューサーではできない細胞壁破砕や瞬間密封などが施されているものもある。

 青汁はもともと、粗食に耐えなければならなかった戦後まもなく、岡山県倉敷市の医師・遠藤二郎によって学校給食や病院飲用に考案されたのが最初であるとされる。そして健康づくりの重要な鍵を握るものとして次第に全国へ広がり、愛飲者によって材料や製法が工夫されていったのであるが、やがて青汁を飲み続けて病気を克服したという事例報告が相次ぎ、研究活動も盛んになったといういきさつがある。

 青汁には糖質やタンパク質などのカロリー源となる栄養成分のほか、有効成分としてビタミン群、ミネラル類、酵素類、葉緑素、各種フラボノイドが含まれ、これらすべての複雑な相互作用によって健康回復という紛れもない事実が生ずるのであるが、その作用機序の解明はまだ緒についたばかりである。しかし、事実を積み重ねていく開発姿勢によって、青汁の製法のみならず、用いる材料の吟味も慎重に行われてきた。その主要原料として、ケール、大麦若葉が挙げられよう。

大麦若葉 ケール

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