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水曜日, 1月 11, 2006

蜂蜜(ハチミツ)について

○蜂蜜(ハチミツ)

 蜂蜜は、蜜蜂(働き蜂)が花蜜を採集し、大顎腺から分泌する酵素(α-グルコシターゼ)の作用によってそれを変化させ、熟成させたものである。花蜜にはショ糖が5~40%含まれ、このショ糖が花蜜の甘さを形成しているが、蜜蜂の酵素はショ糖を分解してブドウ糖と果糖の混合液に変える。この混合液が蜂蜜である。

 蜂蜜の成分をみると、水分20%、ブドウ糖40%、果糖40%である。甘さは花蜜に比べて格段に強い。その理由の一つには、果糖はショ糖に比べ約5倍の甘みを持っていること、もう一つは水分が少なく、糖分が濃くなっていることだ。花蜜は普通の水よりも比重が重いくらいで、蜜蜂が巣に持ってきたときには約1.1に濃縮された状態にある。これをさらに働き蜂は蜜房に自らの羽で風を送ることによって1.33~1.5という非常に高い濃度に濃縮してしまう。同時に、もう一つの酵素グルコースオキシターゼの作用で、ブドウ糖が低phのグルコン酸に変わり、そのとき過酸化水素が発生するが、それらがこの濃度の高さとともに殺菌作用ともなって、理想的保存状態が保たれるわけである。

 果糖は甘さの原因であるとともに、蜂蜜の有効性を示すものである。ショ糖(砂糖も同じもの)は体内で一度分解しなければ吸収されないが、果糖はそのまま吸収され、エネルギー源となる。デンプンやショ糖など炭水化物は順々に消化され、やがて果糖類とブドウ糖に分解されエネルギーとなるのであるが、この消化・分解の過程を経ずエネルギー化できる果糖は、疲労回復等に有効で貴重な即効的栄養源である。

 そのほか栄養成分も、たんぱく質、ミネラル、ビタミン類をバランスよく含み、かつ酵素や花粉体、アセチルコリン、抗生物質なども含有し、全体として栄養価の高いものとなっている。

 蜂蜜は果糖を中心とした総合的な栄養食品で、下記に列挙するような多くの効果を発揮する。

 ①疲労回復効果。ブドウ糖、果糖には栄養増進、強心、利心、利尿、解毒などの作用があり、糖類の中で最も早く吸収されるため、尿酸の分解作用とともに、疲労回復に役立つ。②乳幼児の栄養。砂糖のように体内のカルシウムを損なわず、胃腸に負担をかけずに吸収されるので、骨や歯の発育に良い。また、腸内の細菌を防ぐ、ビフィズス菌を繁殖させる力が強く、乳幼児の栄養として最適。③生活習慣病に有効。蜂蜜中のミネラルは、コレステロールを除き、血液をアルカリ性に保ち、内臓の働きを活発にし、心臓病などに有効性を発揮する。さらに肥満防止、脳卒中、貧血、前立腺肥大の予防効果もあり、不眠症、頭痛、神経痛などによく効く、ガンや潰瘍の進行を防ぐ効果も期待されている。豊富なビタミンB群、パントテン酸の作用で老化防止、美容効果も高い。

火曜日, 1月 10, 2006

ヤーコンについて

○ヤーコン

 ヤーコンは、キクイモによく似たキク科の多年草で、南米アンデス地方が原産。草丈は1.5~2mで黄色い花をつける。地下に1つ200gくらいの、サツマイモによく似た塊根ができるが、現地ではこの部分を食用イモの一つとして利用している。別名アンデスポテトと呼ばれる。

 食用にされる塊根は多汁で甘みがあり、皮をむいて生で食べると梨のような歯ざわりがある。きんぴらごぼうのように炒め物にしたり煮物にしても良い。日本にはニュージーランド経由で昭和の末期に導入されたが、日常的な食材としては普及しなかった。

 ヤーコンが最近になって注目され出したのは、腸内細菌のバランスを整え、コレステロールを低下させるフラクトオリゴ糖の含有量が驚異的に多い(乾燥物で67%)ということである。また、キクイモと同じように難消化性多糖のイヌリンが含まれている。サツマイモやジャガイモに多いデンプンは含まれていないため、低カロリー食品でもある。

 フラクトオリゴ等は、ショ糖に1~3個の果糖(フルクトース)が結びついたオリゴ糖の一種で、天然にはヤーコンのほか、ゴボウ、アスパラガス、ニンニクなどの野菜類に含まれているが、現在ほとんどは、ショ糖に果糖転移酵素を作用させて工業的に生産されている。フラクトオリゴ糖には大腸内のビフィズス菌の増殖を促し、便秘、高脂血症の改善の他、血糖値の抑制、老化防止、ミネラル吸収促進などの効果が認められている。このため肥満や動脈硬化の予防につながる低カロリー甘味料、虫歯の心配のないネオシュガーの素材として広く利用されている。

 天然フラクトオリゴ糖のかたまりともいえるヤーコンを使った健康食品としては、ヤーコンジュースやヤーコン茶がある。

月曜日, 1月 09, 2006

小麦胚芽油について

○小麦胚芽油

 小麦胚芽油は天然ビタミンEが豊富に含まれていることから、老化防止や美容に役立つ健康食品として広く利用されている。

 ビタミンEが医学的に注目されたのは1936年のこと。ネズミに牛乳だけを与えていると生殖能力が衰退してしまうが、これに小麦胚芽油を加えて与えると繁殖力が回復した、という実験結果にヒントを得て、アメリカのエバンスが小麦胚芽油に含まれている有効成分を研究、発見した物質にトコフェロール(子供を得られるアルコール)と名づけた。この成分がビタミンEで、そのためセックスビタミンともいう。

 その効果は生殖機能の回復だけでなく、抗酸化作用があるため体細胞の老化や生命それ自体に深く関わりを持ち、例えば細胞膜に含まれる酸化されやすい不飽和脂肪酸などが酸化されて、生理活性の減退、細胞の老化を早めることになる。また血球膜が弱まってくると、赤血球が破壊されるようになる。また、細胞膜や血球の膜の劣化が原因となって、筋肉の萎縮とか皮膚炎、肉体の老化などを招くことになる。Eは、これらを予防するのに欠かせない栄養である。生活習慣病に組み入れられる疾病の多くは肉体の老化を主要因にして起こるが、Eはその予防に有効性を発揮するわけである。

 小麦胚芽油は特にビタミンEの含有量が多く、8種のトコフェロール異性体(α型、β型など同じ種類だが少しずつタイプが違うもの)もバランスよく含まれ、天然ビタミンEの複合体とも呼ばれている。近年は重金属などの毒性物質の害を防御する働きも指摘されている。

 小麦胚芽油には、大きく分けて次のように働きがあることになる。

 ①若さを保ち、成人病を予防する効果。すなわち、ホメオスタシス(恒常性維持)の増強。天然ビタミンE複合体には、性ホルモン、黄体ホルモン、さらには副腎皮質ホルモン等のホルモン分泌を活発にさせる働きがある。②細胞分裂を倍増し、体を細胞から若返らせ、それが細胞の寿命を延ばす結果、ガン予防にもつながっている。③体内脂質の酸化を防ぐ。体細胞の細胞膜の脂肪酸が酸化して細胞が傷つくことを防ぐため、老化予防に大きな効果がある。またDNAが酸化されて傷つき、細胞がガン化するのを防ぐ。④体内の酸素を十分に保ち、体力が向上する。⑤血行を良くし、貧血を治し、健康美を作る。⑥微小血管にバイパスを作り、動脈硬化を予防する。脳卒中は脳の微小動脈の硬化によって動脈から静脈に血液が返りにくくなることでも起こるが、この微小血管に故障が起きたとき、それに代わるバイパスを作る機能を促進するのも天然ビタミンE複合体である。⑦いくら摂取しても副作用の心配がない。

 また、小麦胚芽油の中から発見されたオクタコサノールは、長い炭素の直鎖を持ったアルコール鎖(ほかにトリアコンタノール、ヘキサコサノールなどがある)の一つであるが、オクタコサノールは運動時におけるスタミナや耐久力の向上、酸素利用を高めることに著しい効果がある。これはすでに小麦胚芽油の効果として知られていたことであったが、1960年代に人を対象にその実験を行った米イリノイ大学のトーマス・クレトンによって、それがオクタコサノールによるものであることがつきとめられた。

 その効果を要約すると、運動耐久性の向上、血中コレステロールの減少、酸素利用の改善、運動後の筋肉痛を防止するなどである。それは同時に筋肉神経性の障害にも有効であることを物語っており、筋肉萎縮などの治療にも実際に使われている。仕事や運動で疲れやすく、耐久力のない人、筋肉痛を起こしやすい人には、きわめて効果の高い栄養補助剤である。

日曜日, 1月 08, 2006

カルシウムについて

○カルシウム

 日本人の平均的栄養摂取量の増大にもかかわらず、カルシウムと鉄分だけは決定的に不足しているとの警告が発せられて久しく、とくに近年はカルシウム不足による骨粗鬆症に強い関心が寄せられている。現状は厚生労働省が1日所要量を600~700mg(成人)としているのに対し、統計によれば530mg近くを摂るようになってきているのであるが、アメリカでは1日所要量900mgを推奨しており、それを1000mgにするべきだという意見さえあるといわれている。それに従えば、日本人の平均的現状はやっと必要量の半分弱をカバーしているに過ぎない。なお、許容上限摂取量は2500mg。

 成人の体には体重の約2%のカルシウムがあり、その99%は骨格や歯など硬組織の成分として、リン酸塩や炭酸塩、フッ化物という形で存在し、残り1%は体液(ほとんどは血液で、わずかな量が細胞液など)の中にカルシウムイオンとして溶け込んで、生理機能を調節したり、あるいはタンパク質と結合した有機カルシウムとして一定濃度のバランスを保っている。そこで、カルシウムの摂取が少なく血中カルシウムが不足すれば、第一に成長期では骨格や歯の発達が阻害され、また高齢者では(ときに若年層でも)骨が周密さを失って軽石のようにもろくなる骨粗鬆症になる場合がある。骨に蓄えられたカルシウムが血液中に溶け出してしまうからである。そしてこの場合、骨から溶かし出すには副甲状腺ホルモン(パラソールモン)が働き、反対に女性ホルモン(エストロゲン)がそれを防ぐ働きをする。閉経後の女性が骨粗鬆症になりやすいのは、このエストロゲン不足になるからである。

 カルシウムの関与する生理・生命現象は、それ以外にも非常に多岐にわたっている。第一に、神経や筋肉の働きを活性化すると共に、無用な興奮状態を和らげるようにも働く。つまり、体の活動性のバランスを整えるのであるが、この調整機能は、さらに大きなスケールで体のホメオスタシス(恒常性の保持)を実現する上でも重要な役割を演じていることが明らかになっている。

 第二に、中枢神経を鎮め、イライラや過敏症を抑えてストレスを緩和させる。ストレスの蓄積から胃潰瘍になったりするケースは非常に多いが、カルシウムはストレスの緊張を解くように働くことで、この種の疾病を予防するのである。

 そのほか、血小板を活性化して、出血時の血液凝固をしやすくするとか、白血球やリンパ球の活性化、血中コレステロールを下げて動脈硬化や脳卒中を防ぐ、神経伝達物質の産生、ホルモン分泌の調整、多くの酵素の働きを助けることなどにも関与していることが明らかにされている。

 日本の多くの地域が火山灰土に覆われているため、土中にも自然水中にも(従って農作物中にも)カルシウムが少なく、そのために摂取量が不足しがちなのであるが、意識的にカルシウムの多い食物を摂る場合でも、カルシウムの吸収を促進する働きを持つビタミンDを一緒に摂るようにするとか、吸収されやすい形のカルシウムが含まれた食品を摂る、吸収を妨げるリンの同時摂取を控えるなどの注意も肝心である。

土曜日, 1月 07, 2006

紫イペ(タヒボ)について

○紫イペ(タヒボ)

 紫イペは南米アマゾンの熱帯雨林に植生するノウゼンカヅラ科の樹木で、タヒボともいわれる。学名は、タブベイヤ・アベラネダエ。紫色の花を咲かせる食虫植物である。現地では古くから、この内部樹皮を煎じたものがお茶として常用されてきた。また、消炎薬として傷の癒しにも使われたと伝えられている。

 近年、紫イペに関する薬理研究は抗ガン性という観点から世界各国で行われているが、1965年、イタリアのカルロ・エルバ研究所の実験で、紫イペの樹皮に含まれるラパコールという物質(色素成分)に抗腫瘍作用があることが解明された。ブラジルでも1960年代から、抗生物質研究者や植物学者らによる研究によって実験が行われ、抗ガン剤や白血病に対する効果が明らかにされている。また、分裂が盛んな細胞へ強い障害性を持つことがインビトロで確認されているほか、マウスを使った実験で、紫イペの長期摂取による肝障害は見られなかったという報告もある。

 最近は日本でも研究が活発になり、坂井俊之助(金沢大学がん研究所免疫生物部)の紫イペの疾病予防効果の研究や、、医師による臨床試験も精力的に行われている。ここでは、大森隆史(大森内科アレルギークリニック)の臨床報告を例にあげる。

 「C型肝炎から肝硬変、肝臓ガンにまで進んだ患者に対し、1回に0.5gの紫イペエキスを1日3回、毎食後に服用してもらった。これ以外の治療としては、肝炎のために肝臓庇護剤、ビタミン剤の投与だが、これらには抗ガン効果の期待できる薬効はない。紫イペを服用して1~2週間は特に自覚症状はなかったが、3週間後の血液検査で驚くような結果が出た。肝臓のガン細胞が作り出すアルファフェトプロテイン(AFP)という腫瘍マーカーが激減していたのである。さらに免疫力を示すNK細胞活性も増加していた。

 確認のために行った腹部エコー検査、腹部CT検査においても肝臓内のガン組織の縮小、大動脈リンパ節の縮小がはっきりとわかった。3ヵ月後には腫瘍マーカーはほぼ正常化し、肝臓内のガン組織を注射針で採取して顕微鏡で確認したが、ガン細胞は認められなかった。わずか3ヶ月という、非常に短い期間で肝臓ガンが縮小し、リンパ節への転移も改善したわけである。」

 大森はこの経験をきっかけに紫イペのガンの免疫療法をスタートさせ、以後も紫イペを利用してのガン治療は続いているが、この症例のように紫イペ単独の効果がはっきりとわかるデータは貴重なものである、と大森は述べている。

 また、「免疫療法でガンを治療する場合、数種類の物質を用いて行うため、もし治療効果があってもどの物質が一番効果的かどうかを判断することは不可能になる。その意味では、体験談で繰り返し報告されてきた紫イペの効果が、臨床場面でそれも単独の効果として客観的なデータで確認できたことに大きな意義があったと思う」としている。」

金曜日, 1月 06, 2006

トマト(リコピン)について

○トマト(リコピン)

 ナス科の一年草果菜で、南米ペルー、メキシコが原産。日本へは江戸時代初期、オランダ人によってもたらされたが、もっぱら観賞用にされ、明治時代に西洋の野菜として再登場してからも特有も匂いが好まれず、市場で扱われ始めたのは60年位前のことである。

 その後、品種改良が進み、近年では青臭さと酸味の少ないものが多くなった。生食、炒め物、煮物、、サラダ、ジュースなど、利用形態はバラエティーに富んでいる。

 ビタミンCが豊富で、ほかにもA・B1・B2・B6、ニコチン酸、K・P・葉酸、ルチンなどをはじめ、鉄やカリウムなどミネラル類も多い。ヨーロッパではトマトのある家に胃病なしといって肉食偏重の食生活にトマトが有益であるとしているのは、ビタミンB6の脂肪代謝作用を指している。微量成分のビタミンPやルチンは毛細血管を強化し、葉酸は造血機能を活性化し貧血を改善する。トマトの酸味のクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸などの有機酸によるが、これらは食物の体内での燃焼を促すので、気分爽快、疲労回復に役立つ。

 最近、トマトの赤い色素成分であるリコピンに注目が集まっている。リコピンはカロテノイドの一種で、トマト、スイカ、柿などに多く含まれ、強い抗酸化作用を持ち、ガン、脳卒中、糖尿病といった生活習慣病の予防に役立つことが明らかになっている。リコピンの抗酸化作用は、同じカロテノイドの中まであるβ-カロチンを凌ぐとさえいわれている。この色素成分がネズミの大腸ガンの発生を抑えることを秋田大学医療技術短大部や京都府立医大などのグループが確かめ、日本がん予防研究会(1997年)で発表している。

 また、環境汚染物質によって引き起こされる肺疾患に効果があるとの研究も報告されている。これは、米国で開かれた国際シンポジウム「トマト食品の役割と疾病予防」で発表されたもので、ビタミンC、Eに加え1日12オンス(約340ml)のトマトジュースを摂取した場合、2週間で肺におけるリコピンレベルが12%増加すると共に、活性酸素による肺細胞DNAへのダメージが20%減少したという。

 このほか、メリーランド大学のコーチックらの研究によると、リコピンは活性酸素が原因となる目へのダメージにも有効で、視覚機能の維持に重大な役割を果たしているという。高齢化による視覚障害に有効なカロテノイドとしてはルテインがあるが、リコピンもルテインとの相互作用になって目の疾病に大きな効果をもたらすとされている。

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木曜日, 1月 05, 2006

ウーロン茶について

○ウーロン茶

 ウーロン茶は痩せるお茶としてブームを作り、いまや一般飲料として完全に地歩を築いた。典型的な半発酵茶の茶で、いわば緑茶と紅茶の仲間のお茶である。烏龍の名は、発酵によって茶の葉は烏のように黒くなり、形の萎縮して曲がりくねり、龍に似ているためである。

 ウーロン茶の効用として、最もよく知られているのは脂肪分解作用である。中国料理は一般に高カロリー、高脂肪で知られ、特に宴会用のフルコースになると、その量の多さもさることながら、油っこい料理が相次いで出されるので、胃の負担も重くなる。そのためウーロン茶を料理の間に飲んで、消化を促進し、次の料理が食べやすくなるようにということで、利用したといわれる。

 現在わが国の食生活は、高カロリー、高脂肪の傾向が高まり、そのため肥満を招くケースが増えている。そこで、ウーロン茶を食中・食後に飲めば、脂肪代謝を促進して、肥満の予防に役立つ。このウーロン茶の作用は、食欲増進、消化促進に加えて、脂肪分をスムーズに分解し、過剰な脂肪分が体内に残らないように働きかけるもので、肥満の予防作用はその結果の一つに過ぎない。ウーロン茶の効用で大事なのは、食欲を増進する中で、体の栄養バランスを正常に保つよう働くことである。

 ウーロン茶には花粉症などアレルギーに効果のあることも最近の研究でわかっている。藤田保健衛生大学医学部とメナード化粧品との共同研究で報告されたもので、ウーロン茶に含まれているカテキン類がアレルギーの原因となるヒスタミンの放出を抑制するとみられている。緑茶や紅茶よりウーロン茶の方が改善効果が強く、特にウーロン茶の茎に含まれているカテキン類からは高い効果が得られたという。

 現在、わが国で販売されているウーロン茶は多種類あり、さまざまである。その中でも良質とされているのが福建省・武夷山に産する武夷岩茶(鉄羅漢など)と、同じく安溪に産する鉄観音である。茶は地質によってその品質も異なり、福建省の岩茶はミネラルを含んだ岩山で栽培されるため、かなり豊富にミネラル分を含んだアルカリ性食品でもある。

 また、ウーロン茶の発酵度は半発酵で、その製法には微妙な感覚が要求され、長年の経験が活かされている。発酵は生葉を粉砕せずに日光に当て、さらにその後、室内で葉を萎ませながら葉内の酵素活性を高める。この過程で、生葉中にはない香気成分(ネロリドール、インドール、ジャスミンラクトンなど)が発現するといわれている。

 半発酵のウーロン茶は、緑茶と異なる点も多く、これがウーロン茶の特徴で、例えばカフェインが少ない。また、緑茶の場合は「宵越しの茶を飲むな」といい、これはタンニンの解毒・殺菌作用が弱まるためであるが、ウーロン茶は解毒・殺菌作用が変質しないため、宵越しの茶としても飲める。さらに長期保存しても緑茶のように変質する心配は少ない、などの特徴がある。

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水曜日, 1月 04, 2006

ザクロについて

○ザクロ

 ザクロ(石榴)はイラン、アフガニスタン近辺を原産地とするザクロ科の果樹で、球状の果皮が熟して不規則に割れると中の赤い種子が現れ、甘酸っぱいその実が食用となるが、漢方ではその果皮を石榴皮、または石榴殻と呼び、収斂、整腸、止血、駆虫薬とし、また口内炎や扁桃腺炎などにも用いてきた。花(石榴花)も止血の目的で、外傷や鼻血、月経不順などに使われる。ヨーロッパでは新鮮な樹皮や根の皮を煎じて条虫の駆虫薬とする民間療法があり、有効成分としてイソペレチエリンなどのアルカロイドやタンニンが見出されている。果実を絞った汁は、民間では口臭の除去や酔い醒ましなどにも用いられてきた。

 最近、このザクロが女性のための健康食品としてブームになっている。人気の秘密は、この果実に含まれる女性ホルモン様物質エストロゲンにある。エストロゲンは、女性の更年期障害と深く関わるホルモンで、若い内は体内で合成できるが、歳をとるに従って分泌量が次第に減少していく。その結果、のぼせ、ほてり、動悸、イライラ、頭痛、不眠といった更年期障害を引き起こすが、これらの症状はエストロゲンを補充することで改善される。また、女性に多い骨粗鬆症もエストロゲンの減少と関連があることがわかっている。

 天然の物質で女性ホルモン様作用を示すものには大豆イソフラボンがあるが、ザクロのエストロゲンは人のエストロゲンと化学構造が同じということで注目を集めた。含有量も高く、ザクロの種子には100g中17mgと、同じエストロゲンを含むナツメヤシの0.4mgに比べても格段に多い。エストロゲンは女性特有の症状だけ出なく、悪玉コレステロールを抑えたり、血管拡張作用によって動脈硬化を防ぐ働きもあり、男性にとっても効果が期待できる。

 最近では生のザクロも入手しやすくなっているが、健康食品として売られているのはジュースやゼリーなどである。ザクロ入りヨーグルト、ザクロ酒、食品以外ではザクロを使った育毛剤やシャンプーと、新たなザクロ商品も登場している。

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火曜日, 1月 03, 2006

はぶ茶(エビスグサ)について

○はぶ茶(エビスグサ)

 はぶ茶はエビスグサ(夷草)を原料とする健康茶である。エビスグサは北米原産のマメ科の一年草で、別名決明、ロッカクソウともいう。長さ15~20cmの豆果一つから30粒あまりの小豆大の種子が採れるが、これを漢方では決明子と呼び、種々の眼病、習慣性便秘、高血圧、肝炎、脚気、浮腫などに用いる。わが国ではこれを麦茶のように焙じてはぶ茶(波布茶)といい、健康増進と強壮、肝臓と腎臓を強くするとして愛飲するが、マムシ毒にも効くといわれ、これがはぶ茶の名の由来である。

 わが国へは17世紀に中国から渡来したといわれ、葉を決明葉と呼んで瀉下剤であるセンナの代用にしてこともあるが、それほどの作用がない。もうひとつ紛らわしいことに、同じマメ科の一年草にハブソウ(波布草)という類縁種があり、中国ではこれを地上部全草を望江南、種子を望江南子と呼んで、煎じて健胃・整腸、解毒などに用いる。

 さて、はぶ茶の効用について中国の古い漢方書では「エビスグサの種子(決明子)を煎じて飲めば、腎臓を強化する」と記し、「その葉を菜にして食べれば、五臓を律し目を明らかにする」など、さまざまな効能があるとしている。

 近年のその薬効成分も徐々に科学的に解明されるようになってきたが、その一つに、アントラキノン誘導体という有効成分がある。これは緩下、強壮、利尿などの薬効のほか、高血圧、胃弱などにも有効であることが知られている。

 一方、臨床的な研究も行われ、はぶ茶の具体的な効能も次のように判明してきている。

 ①便秘を治す。アントラキノン誘導体の緩下作用によると見られ、はぶ茶にハチミツを加えると、一層効果的である。また、決明子に大黄を混ぜて煎じた汁も便秘に効く。②胃腸病が治る。胃腸が弱くて煎じて痩せている人は、はぶ茶を飲むとよい。また、決明子20gにキハダ(黄柏)1gを混ぜた煎じ汁は胃弱に効果的で、キハダの変わりにゲンノショウコ(玄草)を混ぜて飲むと、胃潰瘍に効果がある。③目の疲れや充血を取り除く。はぶ茶に常飲し、またその汁で目を洗うと、目の疲れや充血がとれ、視力の衰えを防ぐのに効果がある。④腎臓病に効く。はぶ茶を飲むと水分が大便と共に排出され、腎臓の負担を軽くする。⑤口内炎に効果がある。口の中が荒れたり、舌が赤くただれたり、また乳児の舌が白くなったとき、3度ほど煮だしたはぶ茶を口に含むか、うがいするとよい。⑥そのほか、酒を多く飲んだ後に濃いはぶ茶を飲むと、二日酔いしない、はぶ茶とドクダミを同量ずつ混ぜて煎じると、高血圧に効く。はぶ茶は黄疸に有効性があり、ゲンノショウコを混ぜて飲むと、肝臓病、胆石症にも効果がある。などといわれている。

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月曜日, 1月 02, 2006

にがりについて

○にがり

 古くから日本の食塩は、苦味や湿気の原因となるにがり成分を少なくし、粗塩をサラサラした白い塩にする努力が払われてきた。それが大成功を収めたのは1971年、当時の日本専売公社(現・JT)によって全国的に実施されたイオン交換樹脂膜法による製塩である。これによって、海浜地帯での従来の塩田製塩法は影を潜め、工場で電気を使って、成分としては塩化ナトリウムの含有率が99.8%にも達する、文字通り純粋な塩が大量生産できるようになったのである。

 ところが、ここに問題が潜んでいたことが、今になって明らかになってきた。それは調味料としては邪魔だと除外されてしまったにがり成分の中に、人体にとって非常に重要な微量ミネラルが多く含まれており、その欠落が様々な病気を誘発しているのではないか、という指摘である。調べてみると、純度の高い化学精製塩が本格的に市場を占拠した1970年代以降、わが国では生活習慣病がどんどん増え、男女を問わず、若い人から熟年層にまで、直接的な原因はよくわからない、医者がてこずる病気で悩む人たちが増加しているのである。医学界では飽食、栄養の偏り、運動不足、ストレス、環境汚染など、いろいろな要因が取り沙汰されてはいるが、その背後に「欠陥のある精製塩が潜んでいた」と考えると、その因果関係も浮かび上がってくる。

 かつての塩には海水中の全成分でないにせよ、塩化ナトリウム以外の海の成分がたくさん含まれていた。海水の塩分は、その78%が食塩(塩化ナトリウム)で、残る22%には塩化マグネシウム(9.5%)、硫酸マグネシウム(6%)、硫酸カリウム(4%)、塩化カリウム(2%)のほか、数多くの微量ミネラルが含まれており、この微量ミネラル成分の集まりを、一般ににがり(苦汁)と呼んでいる。つまり、精製塩の登場で、塩からにがりが除かれたということは、海水中に含まれていたナトリウムと塩素以外の、貴重な60種類以上ともいわれる微量ミネラル成分を全て失ってしまったということである。

 最近、このにがり成分に着目して、インドネシア産の天然にがりを使った海洋ミネラルサプリメントが登場し、大きな関心が寄せられている。すでに数多くの使用報告が公開されており、その鋭い切れ味と想像を超える治癒力によって、改めてにがりの持つ潜在的パワーの大きさが実証された格好である。また、基礎研究も始まっており、にがり成分に化学的な光も当たり始めしている。

 これまでの使用報告をまとめると、にがりには以下のような効果があることがわかった。

 ①ガンによる全身の痛みが止まった、②生まれつきのアトピー性皮膚炎に即効性、③喘息の発作に高い効果、④高かった血糖値が2週間で下がった、⑤高血圧が改善、⑥自律神経失調症(頭痛・めまい・耳鳴り・肩こり・便秘)に著効、⑦便秘薬を上回る抜群の便秘改善効果、⑧歯周病・歯槽膿漏に即効性、⑨総コレステロール値が急激に下がった、などであるが、いずれも即効性のあることがにがりの大きな特徴のようだ。

 一方、基礎研究は、にがりの塩素の吸収度や抗ガン性などについて、動物実験により行われている(愛媛大学医学部・奥田拓道ら)。海水から分離した天然にがりの塩素濃度は15%程度であるが、ラットに食塩水と、にがり(10%)を加えた食塩水をそれぞれ与え、塩素の血中濃度を比較したところ、にがりの入ったラット群は塩素濃度の上昇がはるかに下回り、食塩だけ塩素よりも吸収されにくいことがわかった。したがって、にがりを使うことによって塩素の害(血圧上昇など)が抑えられることが示唆されるという。

 また、ガンを植え付けたネズミににがりを投与して、ガン細胞の容積の変化を調べたところ、統計的に有意にガン細胞の縮小が認められた。また、抗ガン剤シスプラチンとの経口投与の比較実験では、副作用によって起こる脾臓重量の減少がにがり投与群では見られず、白血球の現象も起こらなかったという結果が出ている。

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日曜日, 1月 01, 2006

羅漢果について

○羅漢果

 羅漢果は中国広西省チワン族自治区の山岳地に産するウリ科の果実で、香りが高く甘みが非常に強いため、中国では古くからこれを乾燥させて料理の調味料、甘味飲料の原料として使うほか、生薬として珍重して神果とも呼び、国王は他国への持ち出しを禁じていたともいわれる。羅漢果の文字は、仏教修行者の到達できる最高の境地である阿羅漢果に由来するであろう。

 もともと野生であった羅漢果であるが、いつのコロからか農家の園芸作物として栽培されるようになりながら、新中国の誕生の頃には荒廃の限りを尽くした。しかしその後、再び中国政府の奨励のもとに復興して農業の表舞台に登場し、今では主要な中国の輸出産物のひとつとなった。

 生薬としての羅漢果は、清熱・止咳・去痰・肺の湿潤・造血・胃腸の機能促進、利尿・便秘などに効くとされ、近年の研究ではストレス解消や高血圧症、糖尿病にも効果があり、長く服用していると細菌感染による呼吸器系の疾患に対する抵抗力がつくことが指摘されてきた。そのため、中国では羅漢果を原料とした咳止め、喘息の発作を抑えるシロップ剤や錠剤あるいは熱湯を注いで飲む固形剤などが作られて、製品は海外へも輸出されている。

 わが国では、以前この羅漢果の甘み成分(糖度は砂糖の300~400倍)に着目して、徳島文理大学の竹本常松らが詳細な分析研究を行い、驚くほど低カロリーの新しい配糖体(テルペングリコシド配糖体)を発見し、「S-5」と名づけて学会発表をしたことがある。一部には初頭の過剰摂取による虫歯、肥満、糖尿病などの多発が心配される日本において、この新しい甘味料がそうした弊害の緩和に役立つと期待がもたれたが、当時はまだ輸入量が少なかったこともあって広く知られない時期が続き、従って商品開発もなかなか進まなかった。しかし、生産量の増大と輸出振興の恩恵を受けて、現在ではわが国の消費量も拡大している。

 最近になって、岡山大学医学部の森昭胤らのグループが、羅漢果の熱水抽出エキスに、活性酸素とフリーラジカルを消去・抑制し、さらに脳組織の脂質の過酸化を予防する作用があるという研究発表を行った注目された。活性酸素とフリーラジカルは通常の体内での酸化の過程でも、また、紫外線や放射線の照射によって発生する。あるいは油や油脂が空気と熱に長時間さらされたときにも発生し、食事によって体内に取り込まれる。それが体内で脂質を酸化させて有害物質に変えたり、正常な細胞を破損したり、遺伝子を傷つけることになどによって、癌・動脈硬化・炎症・虚血・アレルギー・パーキンソン病などのほか、老人性ボケを含むさまざまな老化現象をもたらすのであるが、羅漢果にはそれを消去・抑制する作用があることが判明したのである。

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土曜日, 12月 31, 2005

プルーンについて

○プルーン

 プルーンはバラ科のセイヨウスモモノ一種(乾果専用種)で、長寿地帯のコーサカス地方とカスピ海に近い西アジア地方が原産である。腐らせずに乾燥できるので干しスモモに用いられる。欧米ではミラクル(驚異の)フルーツ、ワンダー(不思議な)フルーツと呼んで活用し、アメリカの病院では妊婦にプルーンジュースを飲ませて便秘や貧血の予防に役立てている。

 プルーンに含まれるビタミンAは多くの果実に比べ数倍、数十倍と多く、B1も小麦胚芽と並ぶほど多い。そのほかB2、ナイアシン、生長促進のパントテン酸、ピリドキシンなど、豊富なビタミン類をバランスよく含有している。また、重要な機能を持つミネラル類が多く、カリウムやリンをはじめ、血液を正常に保つ働きがあるカルシウム、鉄、マグネシウムなども豊富である。

 プルーンは古くから貧血に効くことが知られており、アメリカで行った動物実験(1933年)でも既に、貧血を治すプルーンの能力は食品としてレバーについで高く、ホウレン草やキャベツよりも優れていることが報告されている。また、便秘に効くので、朝食にプルーンを食べる習慣は欧米人の生活の知恵とされる。悪性の便秘が治った例もあり、優れた自然の便秘薬といえるが、この効用については、カリフォルニア大のエマーソンの研究によると、プルーンには水にもアルコールにも溶けやすい緩下作用のある物質が存在するからだと述べている。

 健康食品のプルーンは、乾燥したプルーンのエキスをペースト状やゼリー状に食べやすく加工したものや、粒状タイプのものがある。

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金曜日, 12月 30, 2005

カリウムについて

○カリウム

 カリウムは、生命を維持する上で欠かすことのできない必須の物質であることが知られ、その働きは①細胞内の機能を高める、②電解質や血液中の酸、アルカリのバランスをとる、③神経や刺激の伝達がスムーズに行くようにする、④心臓のリズムの調整、などがあげられるが、特に最近はその生理作用が注目されている。

 例えば、カリウムを摂り過ぎた場合は、慢性腎炎や尿毒症の原因となり、極端に多ければ心臓にも作用して生命に危険が及ぶこともないわけではない。また、通常は過剰分の排除が排尿によって行われるが、次第に機能低下が併発するようになると排泄能力がダウンするため、摂取制限をしなければならなくなる。

 逆に不足した場合は、副腎皮質機能を亢進して、あらゆる筋肉の興奮性が減り、筋肉の収縮・弛緩の調整がうまくいかなくなって、疲れやすくなる。また、腸の蠕動運動が妨げられて便秘を起こしたりする結果、浮腫や半身不随、不整脈、心臓発作に陥りやすくなる。(しかし高カリウム血症と異なり、生命に危険が及ぶことは少ないとされる。)

 カリウムの作用で特徴的なのは、高血圧の原因のひとつと考えられている塩分(ナトリウムか塩素なのかははっきりしていない)の害を防ぐ効果が実験的に証明されたことである。腎臓病には付随して起こる高血圧を2次性高血圧といい、他に特別な原因が見つからない高血圧を本態性高血圧というが、この本態性高血圧の場合、カリウムを多く摂ると発症が抑制されることがわかったのである。

 弘前医大が行った東北地方の高血圧調査では、カリウムを多く含んでいるリンゴをたくさん食べる人と、そうでない人とを比べた結果、リンゴ村の方が高血圧の人が少なく、そうでない方は高血圧の人が多かった。その後の実験でもこれが証明され、本態性効血圧を予防するにはカリウムを多く含んだ食品(例えば海藻、ヒマワリの種子、胚芽、アーモンド、レーズン、パセリ、ピーナッツ、イチジク、大豆、リンゴ、バナナ、ビワ、セロリ、ホウレン草、三つ葉などの野菜、果物類など)を十分に食べる必要があると報告している。

 カリウムの1日所要量は成人で2000mgなので、通常の食事をしていれば不足することはまずないといってよい。

木曜日, 12月 29, 2005

ドロマイトについて

○ドロマイト

 飽食の弊害まで叫ばれる近年の栄養事情の中で、ミネラルに関する認識の遅れが指摘されてきたことはよく知られたところである。日本人の栄養摂取の基準は「食事摂取基準」(第6次改定日本人の栄養所要量・2000年)によっており、カルシウム、鉄、リン、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、銅、ヨウ素、マンガン、セレン、亜鉛、クロム、モリブデンの13種のミネラルに、所要量と許容上限摂取量が策定されている。

 カルシウムの1日所要量は成人男性で600~700mg、女性は600mg(許容上限摂取量は2500mg)、マグネシウムは成人男性で280~320mg、女性は240~260mg(許容上限摂取量は650~700mg)である。

 カルシウムの体内存在量は体重比1.5~2.2%だが、単に骨格の成長に寄与、あるいは骨粗鬆症を防ぐだけでなく、全体の1%は細胞内に、0.1%は血清中に遊離イオン、あるいはタンパク質などに結合して存在し、神経刺激の伝達、心筋の運動の調整、ホメオスタシス(恒常性の維持)といった重要な生理活動をつかさどっていることが明らかにされてきている。また、脳細胞内に有害なアルミニウムが入って、アルツハイマー病やボケを引き起こすことを防ぐ働きも指摘されている。

 マグネシウムの体内存在量は体重比0.01%程度で、ほとんどは細胞内にあって酵素の活性を維持する働きが認められ、心疾患の予防、また糖尿病患者には低マグネシウム血症が多く見られることから、近年激増している糖尿病予備軍の健康維持(糖代謝の正常化)にとっても重要とする指摘もある。

 絶えず排泄されるため、摂取不足は直ちに欠乏症に結びつきやすい。また、カルシウムとマグネシウムは体内で一方が減れば一方が増えるという相補的な関係にあるため、摂取に関してはカルシウム2に対してマグネシウム1の割合を保つことが求められる。

 しかし現実問題として、日本人の平均摂取量はカルシウムが550mg前後、マグネシウムが200mg前後とみなされており、加えて10代の成長期や妊娠女性はカルシウムを50%程度(授乳期は85%前後)増量する必要性も提示されており、摂取量の不足が懸念されるのである。

 ドロマイトは、太古、サンゴなどが海底に堆積して石灰岩を形成したあと、そのカルシウムの一部が海水中のマグネシウムと置き換わった鉱石で、カルシウムとマグネシウムの組成比が2:1という願ってもない理想的な割合で含まれ、しかも純度が高い。

 この生物由来の鉱石を微粉末にすることで、白くて無味無臭の、しかも人体への吸収が高く、サプリメントにも栄養補助食品にも最適の素材(食品添加物ではない)が実現した。デンマーク産天然ドロマイトを使った菓子の輸入も厚生労働省から認可されており、国産のドロマイトも市場に供されている。

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水曜日, 12月 28, 2005

バナ・ウォーターについて

○バナ・ウォーター

 水の持つ健康効果への関心の高まりに呼応する多くの機能水が、比較的広範な効用を標榜してきたことに比べると、このバナ・ウォータは、飲用の目的を血糖値の降下(糖尿病の改善)に絞って登場したところに特徴がある。名称の「バナ」は、微量必須ミネラルのひとつであるバナジウム(V)を意味し、機能性成分として酸化バナジウム(V2O5)がある。

 バナ・ウォーターは富士山山麓の玄武岩層(バサルト層)を150m余りボーリングして採水される。これは、雨水や雪解け水が地中深くしみ込んで伏流水となり、ゆっくりと玄武岩層の間を流れる途中で、玄武岩に多く含まれるバナジウムを溶かし込んでいるからである。近年わが国では、飽食による肥満、運動不足、ストレスなどの累積が原因とされる成人(Ⅱ型)糖尿病がその予備軍を加えると1370万人にも達し、まさに新たな国民病の様相を呈しているが、このようなときに、この機能水の果たす役割には、大きな期待が寄せられて然るべきであろう。

 バナ・ウォーターの発見は、全国の岩石分布や、岩石の種類に影響される河川水や地下水のミネラル成分を研究した山梨県環境科学研究所(瀬子義幸・長谷川達也ら)の調査が機縁となった。その調査によって、地元を訪れる相模川と湖水では、他の地域や水系の7~8倍の濃度のバナジウムが認められたのである。そしてこの事実の意味を解析する過程で、1987年に発表されたJ・メイェロヴィッチ(シェバ・メディカルセンター研究所)らによるバナデートの血糖降下作用の研究に結びついた。この研究は、バナデート(酸化バナジウム化合物)の水溶液を高血糖ラットに経口投与したところ、正常値の3倍近かった血糖値が4日後に正常になり、投与を中止すると再び一気に高血糖になった、というものである。

 こうして新たに相模水系の探索が行われ、バナジウムを56ppbの濃度で含む富士山伏流水(バナ・ウォーター)が、高い血糖値効果作用を見出せることが検証された。

 バナジウムがなぜ血糖効果作用を有するかについては、奥田拓道(愛媛大学医学部)らの新しい研究がある。血液中の余分なグルコース(ブドウ糖)やリポタンパクは脂肪細胞に取り込まれて肥満を招くが、肥満状態が続くと、脂肪細胞内の脂肪は自然分解により遊離脂肪酸となって血液中に増えて行く。するとこの遊離脂肪酸にはインスリン抵抗性があるため、筋肉細胞にインスリンの作用で取り込まれたグルコースの代謝を阻害し、次いで筋肉細胞内にグルコースが取り込まれること自体を阻害して、結果的に血糖値を高くし、成人糖尿病を招くことに繋がる。

 このとき、バナジウムは、脂肪細胞内の油滴が自然分解することブロックし、それによって遊離脂肪酸がインスリン抵抗性を出現させることを阻み、血糖の増加を抑え、成人糖尿病の発症にストップをかける、というメカニズムが明らかにされたのである。現在のところ、バナジウム以外で自然分解を抑える物質は知られていない。

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火曜日, 12月 27, 2005

アロエについて

○アロエ

 アロエはアフリカ原産のユリ科の多年草であるが、わが国へ観葉植物として輸入された同属のものだけでも優に200種を超えるほど種類が多い。そのうち日本薬局方への医薬品(苦味健胃・瀉下薬)とされるのはアフリカから輸入されるケープアロエで、従来健康食品や化粧品に繁用されるのはキダチアロエと、比較的新しいアロエベラである。

 アロエの薬用植物として利用は遥か有史前に遡り、史実としてはミイラとともに発掘された古代エジプトのパピルス(紀元前1550年頃)に緩下薬としての利用が記され、また皇帝ネロの侍医ディオスコルテスの書いた「ギリシャ本草」にも薬効の記載がある。こうした歴史を持つだけにヨーロッパ全域で民間薬として定着し、中国へはシルクロードを経由して8世紀頃に生薬名「盧薈」(盧は黒、薈は集まるで、葉の切り口から出る液が空気に触れて酸化すると黒色になり、その塊を意味する)の名でもたらされたとされる。わが国へは鎌倉時代(14世紀)に中国から招来され、18世紀初頭に再びオランダ医学と共に導入されて、以来広く民間薬として今日を迎えている。

 その薬効については、10世紀頃の中国の「開宝本草」に「緩下剤、あるいは火傷、皮膚病、痔疾...」と記されたことの他に、古くから内服によって胃の浄化、健胃、消化促進、便秘、通経に効果が認められ、外用して関節痛、筋肉痛、ヒビ、あかぎれ、イボ、にきびなどの皮膚傷害、脱毛、肌荒れ、水虫などに良いとされてきたが、近年はキダチアロエ、アロエベラ両方の効用として、胃炎、膀胱炎、尿道炎など炎症性疾患、高血圧、浮腫、喘息を含む呼吸器疾患、糖尿病(インスリン様の血糖値降下作用)、悪酔い、痛風、腫瘍やガンなどへの効果が実験的にも臨床的にも繰り返し報告されている。

 薬効成分としては早くからアロイン(苦味配糖体で健胃・瀉血・緩下効果を持つ)、アロエエモジン(苦味健胃・瀉血・緩下効果)、アロエニン(健胃・緩下・抗アレルギー作用)、アロエチン(抗菌・美白)などが確認されていたが、抗菌作用物質とされてきたアロエウルシンに抗潰瘍作用が見出されたり、抗ガン性と関わりを持つ抗腫瘍・免疫機能活性成分として、アロエマンナン、アロミチン、アロエレクチンなど多数が新たに発見されている。そのほか、サポニン、ムコ多糖体、葉緑素、ビタミンA・B12・C・Eなど一般的な薬効成分も加わった相乗作用で、免疫機能が亢進され、その結果として、アロエの多彩な効用が生まれるものと考えられている。

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月曜日, 12月 26, 2005

卵黄油(卵油)について

○卵黄油(卵油)

 卵黄油は、いつの頃からか家庭で作られ、貴重な健康法のひとつとして利用されてきた。現代家庭療法の古典ともいえる「家庭における実際的看護の秘訣」(通称・赤本)が1925年(大正14年)に発刊されたが、その中には心臓病、若白毛などが卵黄油によって良くなった実例が紹介されている。それ以降の用例を見ても、卵黄油が血行を良くし、肩こりや腰の痛みなどを取り、疲労感を和らげ、体全体に活力を吹き込むものとして利用されている。

 人間の体は60兆個ともいわれる膨大な数の細胞からできている。その細胞全てが十分に栄養を摂取し、新陳代謝が行われていれば、健康体を維持できるわけであるが、卵黄油は血液循環を活発にして、体の隅々まで栄養を行き届かせる効用がある。

 卵優の含有成分を見ると、生命の基礎的物質であるレシチンや、血管に溜まった余分なコレステロールを取り除くリノール酸などの不飽和脂肪酸があり、血液循環や新陳代謝を活発するのに役立っていると考えられる。

 こうした卵黄油の効用・作用は、①筋肉に良い栄養となる、②筋力だけでできている心臓の働きに良い、③血の巡りをよくして禿や白髪を防ぐ力がある、④血行不良が原因となる肩こり、筋肉痛の改善に役立つ、⑤外用すれば、痔にも有効である、⑥女性が最も気にする自然の美肌作りにも大いに役立つ、というように多彩である。いずにせよ血液の循環は健康の基本なので、そのほかにも派生的に様々な効能が期待されるのである。

 卵黄油の作り方は、鶏卵の黄身だけを取り出して、長時間にわたって、とろ火で焼き上げていく。終わり頃に少量の油が残る。これが卵黄油である。

 家庭で作るには2時間ほど要する。用意するものは、鶏卵の黄身を10~20個、そしてフライパン、しゃもじ(柄の長いもの)。作り方は、はじめに黄身だけを取り出してフライパンにいれ、とろ火にかける。①火にかけてから煎り卵を作るときのように、良くかき混ぜる。②次第に煎り卵のように黄身がボロボロになってくる。それをしゃもじで押しつぶしながら、平均に焼けるようにかき回す。③ボロボロの塊は細かいつぶになる。④さらにかき混ぜていくと、全体が狐色になり、やがて濃い茶色に変わる。この頃には濃い異臭が立つようになる。⑤黄身はボロボロになり、これを押しつぶすようにかき混ぜる。⑥徐々にベトベトシタ液体になり、黒い液体がにじみ出てくる。この頃にはフライパンを一方へ傾け、黒い液(卵黄油)だけを留めるようにする。⑦十分に油が出たところで、火を止める。(あまり長く焼きすぎると、油がなくなってしまう。)これをさらに取っておく。

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日曜日, 12月 25, 2005

ビフィズス菌について

○ビフィズス菌

 人間の体内には、特に口から肛門までの消化管の中に多くの細菌が集中して棲みつき、増殖と死滅を繰り返している。例えば、口の中で、唾液1ml当たり1000万個もの細菌がいる。それが胃液の中では1000個以下に減ってしまう。これは胃液の殺菌作用によるもので、その中でも生き残るものにビフィズス菌、桿菌、ストレプトコッカスのある種などの有用な乳酸菌がある。このような胃液の殺菌力は空腹時に強く、食物が入ってくると胃液の酸度が低下し、胃の中の細菌数も増加する。また、胃酸と病気の関係で言うと、「胃酸過多の人は胃潰瘍になりやすく、ガンにはなりにくい」、逆に「胃酸の少ない人には胃ガンが多い」といわれる。理由はまだ解明されていないが、胃酸の働きが十分でないと、菌が増殖しニトロソアミンなどの発ガン物質を生成し、これが胃ガンの原因になるのではないかといわれている。

 そこで、腸内の有用菌、とくに乳酸菌やビフィズス菌などの働きが注目されるのである。

 人間は、母親の胎内にいるときは全くの無菌状態にある。しかし、いったん胎内から生まれ出ると、まず産道の細菌や外界のバイ菌の洗礼を受け、生後1~2日目では大腸菌、腸球菌、ウェルシュ菌などが腸内に発生する。3~4日目にはビフィズス菌が現れて前記の有害菌が減り始め、5日目頃にはビフィズス菌が圧倒的に優勢になる。以後、ビフィズス菌は一定の数を保ち、離乳食から成人に至る。その間に、腸内では有用菌と有害菌のバランスが保たれる。

 それが老齢期に入ると、そのバランスに変化が起こる。ビフィズス菌が減り、代わって大腸菌やウェルシュ菌といった有害菌が急速に増えはじめる。このことから老化は腸内から始まるといわれるわけである。

 これら有害菌は、腸内の食物、特にタンパク質や脂肪を腐敗させ、有害物質を作り出し、これらの物質が血液に乗って体の各細胞に送られる。つまり、細胞の栄養代謝に支障をきたす原因になる。その結果、老化を一層促進すると考えられる。

 人間にとって有用な菌がいくつか発見され、そのたびに脚光を浴びてきた。乳酸桿菌、ヨーグルトに含まれるブルガリア菌、アシドフィルス菌などもそうであるが、最近ではビフィズス菌の重要性が注目されている。それは、健康な人の腸内を調べると、ビフィズス菌が圧倒的に優勢な状態で棲みついているからである。ビフィズス菌の効用について、その全てが解明されたわけではない。肝硬変の末期症状に有効性を発揮したケースもあるが、現段階の知見では、腸内の環境を良くして、健康の維持・増進、老化防止に有効であることは間違えない。

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土曜日, 12月 24, 2005

グァバ茶について

○グァバ茶

 グァバは、熱帯アメリカや東南アジアを原産地とするフトモモ科の落葉小高木で、わが国ではバンジロウとして知られている。中国名は蕃石榴。最近は宮崎、熊本などでも温室栽培されている。

 果実は生食やジュースなどにされるが、葉もお茶として利用されている。沖縄や台湾では、糖尿病、下痢、歯痛、口内炎、胃潰瘍に効果があるお茶として古くから愛飲されてきた。グァバ茶は、見た目は番茶のような色をしているが、味は日本茶とも中国茶とも違い、ヨモギのような薬草の香りがする。

 グァバ茶の主な成分は、葉緑素、葉酸、ビタミンA・B2・C・E、カリウムで、多種類のタンパク質、多糖類を含む。また、グァバ葉の乾物にはビタミンB群・Cのほか、ビタミンUと呼ばれるビタミン様物質も含まれている。ビタミンUは胃酸の分泌を抑え、胃粘膜の新陳代謝を促進させることから、胃潰瘍などを改善させる効果がある。

 グァバ茶には古くから糖尿病を改善する効果のあることが知られていたが、最近、ヤクルトなどの研究により、グァバ茶に含まれるグァバポリフェノールの作用によって、食後の血糖値の上昇を抑え、糖尿病を予防する効果のあることが科学的に明らかにされた。

 食事などで摂られたデンプンや砂糖などの糖質は、消化酵素によってブドウ糖という小さな分子に分解されて、初めて小腸から血液中に吸収される。血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)が上がると膵臓からインスリンが分泌され、血液中のブドウ糖を細胞側にエネルギーとして渡す作業が活発化する。その結果、血糖値は次第に戻るわけだが、インスリンの量が十分でなかったり、その働きが弱い場合は、血糖値はなかなか元に戻らず、長時間にわたって高い状態が続く。これが食事のたびに繰り返されると、糖尿病の発症へと繋がっていくわけである。

 同社の研究によると、体内に入った糖質は、ブドウ糖にまで分解されなければ小腸では吸収されないため、消化酵素の働きを抑えて糖質の分解を減らし、糖の吸収を穏やかにすることで血糖値の急激な上昇を抑えるということだった。グァバポリフェノールには消化酵素の働きを抑える糖質分解酵素活性阻害作用があるため、一部の糖質はブドウ糖に分解されずに、そのまま大腸で腸内細菌に利用されたり、体外に排出される。結果的には、小腸から血液に吸収されるブドウ糖の量が減少するために、血糖値の急激な上昇を抑制するというものである。また、食後の血糖値の急激な上昇は抑えても、血糖値が下がる過ぎることはなく、常に高血糖値にならない状態を継続することで、体のインスリンへの感受性が高まり、糖尿病になりにくい体質に改善されていくことも期待できるという。

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金曜日, 12月 23, 2005

ガルシニア・カンボジア(HCA)について

○ガルシニア・カンボジア(HCA)

 ガルシニア・カンボジアは南アジア(南インドやスリランカなど)の多雨低地帯に自生するオトギリソウ科の果樹で、別名をゴラカ、またはタマリンドマラバールという。オレンジ大の縦溝のある黄色もしくは赤い果実には酸味があり、現地では古くから調味料としてカレーのスパイスやライムの代用にも使われてきた。

 健康食品として注目されるようになったのは、1994年にアメリカで”食べながら痩せられるダイエット素材”として人気を呼んだことが始まりである。ガルシニア・カンボジアの果皮には、ヒドロキシクエン酸(HCA)という物質が含まれている。これは柑橘類に多く含まれるクエン酸に似た物質で、1960年代初めに植物の有益な成分を探す過程で発見され研究が続けられてきたが、次のようなダイエット効果のあることがわかったのである。

 すなわち、食べた糖質や脂肪は体内でブドウ糖に分解されてエネルギー源となるが、エネルギーに使われなかった余剰分はATPクエン酸リアーゼという酵素の働きで脂肪となり、体脂肪として蓄積される。これが肥満の原因となるのであるが、食前にガルシニア食品を摂っておくと、HCAが酵素に結合してその働きを阻害するので脂肪がつきにくく、そのため食べても太らないという結果になるのである。カロリーは十分なので、疲労や倦怠も起こらないで済む。

 さらに、体脂肪にならなかったブドウ糖はグリコーゲンとなり、食後の血糖値がゆっくりと減じていく効果とグリコーゲンが蓄積する効果が相乗的に働いて、満腹中枢が刺激されるために空腹感を感じにくくなり、食事の量が自然に減っていく。また、ブドウ糖が体脂肪に変化するときには体に必要な脂肪酸も一緒にできるのだが、その産生がHCAによってブロックされるために、体の中では蓄積された脂肪を分解してその不足を補おうとするために、効率的に体脂肪を減らせるということになるのである。

 アメリカで1993年に行われた二重盲検法による臨床試験では、標準体重より14~45%重い男女40人(21~55歳)を2組に分け、どちらにも同じ食事指導をしながら、一方にだけガルシニアエキスを使用したところ、その組(23人)は8週間で5キロ体重が減ったのに対し、使わなかった組は1.9キロしか減らなかったという結果を得ている。

 ガルシニア・カンボジアの健康機能性では、運動持久力を高める効果も見出されている。日本ハム商品技術研究所と日本新薬食品開発研究所、韓国老人健康研究所の共同研究「ガルシニアエキス入りハムの人の活動力に及ぼす影響」(2000年11月、第3回日本補完・代替医療学会で発表)によると、韓国の大学でサッカー選手6人にガルシニアエキス入りボンレスハムを毎朝50g、5日間食させ、その効果をエルゴメーター(固定式自転車)による運動負荷後の選手の体力測定により検証したところ、ガルシニアエキスを含まないハム摂取時に比べ、運動開始時から脂肪酸酸化量が増加し、高負荷条件で体力が尽きるまで運動できた時間が延長するなどの効果が確認された。同研究ではさらに、ガルシニアエキスに脂肪燃焼速度を増加させる機能も見出している。研究グループでは、この機能を活かし、タンパク質を補給しながら脂肪の燃焼速度を高め、運動エネルギーの増加が見込めるような畜産製品の開発が期待できるとしている。

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