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金曜日, 2月 10, 2006

羅布麻茶について

○羅布麻茶

 羅布麻は中国の吉林省以南の江蘇、安徽、さらに西方の内モンゴル、陜西、甘粛、新疆など、広域に自生するキョウチクトウ科の宿根草で、繊維質に富んで麻のように用いられてきたところから、紅麻、野朝、沢漆麻など各地で多くの異名がある。また、古くからその葉が代用の茶として愛飲されたために、茶葉花、野茶などとも呼ばれ、文献的には救荒本草(1406年)に沢漆の名で記載され、若葉を摘んで蒸してから乾燥させると、茶としておいしく飲めることが紹介されている。

 このように線維と代用茶として伝統的に用いられてきた植物資源の有効利用を図る過程で、1952年に主生育地の羅布高原に因んで羅布麻と命名されて以来、中国では紡績技術の発達で細くて柔軟で強度に富む線維が得られるようになり、平行して中国科学院西北植物研究所などによる葉の成分の医学的、薬学的な検討も進められて、何種もの薬剤も作られてきた。

 わが国へもこの2つの用途がそっくり伝えられることとなったが、最初はまず、薬草の効果を持つ布として、羅布麻と綿の混紡布で作った枕カバーやパジャマが評判をとった。上海虹口中心病院では、高脂血症の15名(平均年齢58.7歳のうち14名が、この寝具の常用1ヶ月で収縮期血圧が225~146から155~94へ、拡張期血圧が、127~94から120~82へ下がり、めまいを含む自覚症状が軽減したことなどを報告している。

 これはちょうど藍染めの着物と同じように、素材(成分)から発する波動がもたらす効果であるとも考えられるが、富山医科薬科大学和漢薬研究所の難波恒雄は遠赤外線が放射されていることを確認しており、その働きで体内の生体水が活性化し、血液循環や水分代謝が改善されるのではと推察している。こうした羅布麻服飾保健製品は、時に応じて必要な降圧剤との併用が自由であるのも優れた特長であり、慢性気管支炎や喘息の改善にも有効であったという報告もあり、ある種の抗菌性も確認されている。

 一方、羅布麻の葉を用いた茶はウーロン茶に煮た薄甘い味わいで口当たりがよく、わが国では羅布麻茶もヤンロン茶(燕龍茶)とも呼ばれ、ごく最近になってエキスの顆粒も登場した。

 中国薬典(1985年)には「解熱利尿、肝臓を鎮め、精神を安らかにさせ、高血圧、めまい、動機、失眠に用いる」と記載され、近年の中国における研究ではルチン、カテキン、アントラキノン、グルタミン酸、アラニン、バリン、塩化カリウムなどのほか、多様なフラボノイド、フェノール物質、多糖体が確認されている。

 そして、それらの薬理効果として、①血圧効果作用(血管拡張とともに血液の粘度も下がる)、②血清総コレステロールの効果作用、③咳止め、去痰、喘息の軽快、感冒の予防、④精神安定(鎮静、快眠)、⑤血小板の凝集を防ぐ(脳梗塞などの原因となる血栓形成の抑制)、⑥免疫機能の活性化作用、⑦老化予防(活性酸素による脂質の過酸化を防ぐ)などの報告が相次いで報告されており、これらはわが国の研究や治験(中川栄一らによる)でも追認されている。

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セレンについて

○セレン

 元素記号はSe。人の必須微量ミネラルの一つで、近年、特に注目されている元素である。

 まず、老化をはじめ、多くの疾病の原因となる活性酸素の発生を抑え、過酸化脂質を取り除く抗酸化剤としての役割は見逃せない。さらに、ガンの発生を抑え、転移も防ぐほかに、狭心症や心筋梗塞の予防に役立ち、高血圧や動脈硬化、白内障、関節炎、筋ジストロフィー、精力減退などに有効な栄養素であり、若返り効果が抜群だということがわかってきたためである。

 セレンはいろいろな野菜に含まれているが、その量は微々たるもの。比較的多いとされているのは高麗人参、ニンニク、タマネギなど。他にバター、ニシンの燻製、ワカサギ、小麦胚芽、ブラジルナッツに割合多く含まれている。

 高血圧や動脈硬化に関するセレニウムの作用については、血圧をコントロールするホルモンの一種プロスタグランジンを体内で産生するのに欠かせないミネラルであり、血管を拡張させたり、血液が固まるのを防いで、動脈硬化や血栓症(心筋梗塞、脳血栓など)を防ぐ効果があると考えられている。

 1日所要量は成人男性で45~60ug、女性は40~45ugであるが、日本では欠乏の心配はほとんどない。許容上限摂取量は250ugである。

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水曜日, 2月 08, 2006

烏骨鶏エキスについて

○烏骨鶏エキス

 烏骨鶏は鶏の一種で東アジアの原産。皮・肉・骨が黒紫色をしているところから、烏の文字が当てられたが、中国産のものは全身が柔らかな白い羽毛で覆われているので、絹糸鶏ともいう。韓国産のものには羽毛が黒いものもある。

 漢方の古典・本草綱目に虚弱を補うと記され、精をつけて疲労を癒し、婦人病にも効果があるとして薬膳料理用に古くから珍重されてきた。漢方では黒い色をした食物に固有の薬効を認めることが多く、この烏骨鶏も黒いところがまず好まれたのであろうが、肉を分析して見るとカルシウムと鉄、ビタミンではA、B2、Eの含有量が非常に高い。

 もう一つ特徴的なことは、背の青い魚の特許のようにさえいわれる不飽和脂肪酸のEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)が含まれていることである。EPAは血液が粘質化するのために生ずる心筋梗塞や、脳梗塞、動脈硬化症に対して有効であるし、DHAは血液が固まるのを防ぐ上に、血中の悪玉コレステロールを抑制し、さらに脳細胞を活性化することで注目される成分である。

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火曜日, 2月 07, 2006

香酢について

○香酢

 香酢は、中国江蘇省南部の都市・鎮江で造られる黒酢の一般的な呼称だが、黒酢といっても、日本の米酢とは製法も原料も異なる。鎮江香酢の原料はもち米と麦ふすまで、もち米を蒸して酒に仕込む。次にこの酒に籾殻を加え、甕で自然発酵させる。この発酵の仕方を酢酸分層発酵法といい、甕の中を攪拌したり、中身を別の甕に入れ替えて熟成させる。

 熟成の時間によって呼称が変わるのも香酢の特徴で、3年以上熟成されたものが高級醋とされ老陳醋と呼ばれる。これに対して1年未満のものは陳醋と呼ばれ、一般醋(大衆醋)とされる。新年やお祝いの日、特別の行事や珍客をもてなすなどの場合は、老陳酢が振舞われるという。

 香酢の良し悪しは、主原料のもち米、水、麹に左右されるが、発酵・熟成の工程及び細心で念入りな作業と時間(年月)のほか、容器などによっても思いもよらない違いが生じる。特に陶製の甕は不思議な力を持っており、長年にわたって使われた甕の内部の小さな穴には菌や発酵微生物など、いわば自然の力がすみつき、穴から出て一時も休むことなく呼吸し活動している。これが発酵や熟成に欠かせない神秘的ともいえる力を発揮すると考えられている。

 香酢の特徴はアミノ酸の含有量が多いことだが、香酢の健康機能性で鍵を握っているのは、アミノ酸が数種連なっているペプチドではないかとされ、研究の成果が期待されている。また最近、メラノジンという新しい成分が発見された。これは香酢を3年間熟成させると生まれる新規成分で、ポリフェノールの一種。胃や十二指腸の粘膜に作用して整腸効果を発揮する。

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月曜日, 2月 06, 2006

鯉エキスについて

○鯉エキス

 鯉は淡水魚の中でも寿命の長い魚としてよく知られ、現在北半球では寒冷地を除くアジア、ヨーロッパ、北米、東南アジアに、南半球ではオーストラリア、ニュージーランドでも繁殖している。中国では「鯉は川を上り龍になる」という言い伝えから、糖酷鯉魚(鯉の丸揚げ甘酢かけ)は縁起のよいものとされる。

 わが国では貴重なタンパク源として、広く一般的に鯉の洗いのほか、味噌汁仕立ての鯉濃が食膳に上がってきた。精力がつき、疲労回復の効果が期待され、授乳期の女性が飲むと乳の出がよくなるといわれている。妊娠中毒症(浮腫)、つわり、慢性腎炎などへの効果も認められており、また、鯉の胆嚢が眼精疲労によいことも古くから伝承されてきた。利尿作用が顕著で浮腫を除くともされ、中国医学では「肥満、咳嗽気逆(しゃっくり、咳、げっぷなど)、乳汁不通を治す」といわれている。

 このような経験的事実を確認する中で、近年は研究が本格化し、鯉の丸ごとのエキスに「抗ガン剤の作用を高める」「肝機能障害を予防する」「アトピー性皮膚炎や血行不良を改善する。」といった機能性が見出されている。愛媛大学医学部の奥田卓道らの研究グループは、抗ガン剤の5-FU(5-フルオロウラシル)投与によって起こる副作用(腸壁細胞の破壊、白血球の減少による感染症発症、下痢、口内炎、脱毛など)に対し、鯉エキスが有効であることを明らかにしている。すなわち、ザルコーマ180固形ガンを移植したマウスに5-FUと鯉エキスを併用投与すると、5-FU単独投与よりも、2倍も抗ガン作用が向上した。その分5-FUの投与を減らせるので、副作用の被害を軽減できるのである。さらに、5-FUを投与した動物実験のマウスは、脾臓重量の低下や白血球の減少という免疫機能低下を起こすが、このとき鯉エキスを投与(0.5mg/2回/1日)すると、脾臓重量の低下も白血球の減少も、5-FU非投与群のレベルまで回復した。同研究グループは、鯉エキスが過酸化脂質による肝障害を予防することも確認している。ラットに酸化したコーンオイルを1日につき2mlずつ10日間飲ませた場合、鯉エキス非投与群は血清中のGOT・GPT値ともに上昇するが、鯉エキス群は低下した。さらに、不定愁訴を招くアドレナリンの分泌を抑制する働きがあることも突き止められた。

 大阪市立大学医学部のグループ(清原祥恵ら)は、鯉の脂にカワラヨモギと米糠を加えた軟膏をアトピー性皮膚炎患者89名に5週間使用して痒みの軽減効果を調べた結果、全体の7割の痒みに対して有効であったという結果を報告している。

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日曜日, 2月 05, 2006

ゴマリグナンについて

○ゴマリグナン

 ゴマに含まれるリグナン類を総称してゴマリグナンという。リグナンとは水溶性食物繊維の一種で、顕花植物の茎や根、種子などに配糖体や遊離の状態で存在する。ゴマの種子には、セサミン、セサミノール、セサモール、セサモリノール、セサモリンなどのリグナン類が含まれ、いずれも抗酸化作用を持つ。

 ※セサミン

 ゴマに含まれるリグナン類の一つで、ゴマにわずか0.5%程度しか含まれていないが、強力な抗酸化作用のあることで知られている。肝臓の機能を強化し、アルコールの分解にも寄与している。また、中性脂肪を減らす作用のあることがラットを使った実験でわかっている。

 ※セサミノール

 ゴマの脂質(ゴマ油)に含まれるセサミノールは、変敗しにくいゴマ油などの経験から、強い抗酸化作用のあることがわかっている。セサミノールが過酸化脂質の生成を抑制することで、抗老化、抗ガン効果が得られるとする実験結果が報告されている。

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土曜日, 2月 04, 2006

トナカイ角エキスについて

○トナカイ角エキス

 強靭な生命力を示すオットセイや蛇の体内に神秘的な力の根源が宿されていることを信じた古代の人々の知恵と洞察力は、鹿の角に潜む力をも見抜いて、それを生薬に変えた。すなわちマンシュウジカ、またはハナシカの雄の、まだ骨質化していない幼角を切り取って乾燥させた鹿茸(漢方では参茸ともいう)であり、強壮・強精・補血薬として今でも根強い愛用者が絶えない。薄く切ったものを酒に浸したり飲んだり、粉末にして食べるのである。中国の古書・神農本草経には「悪血、気を益し、志を強くし、老いず」と記されており、従って漢方では、例えば鹿茸大補湯に加えて煎じて飲用する。同様のものとしてサイカク(犀角)というものがあり、これはサイの角を削って乾燥させたもので、同じく漢方では解熱、解毒、血圧降下を目標にして、防風通聖散とか升麻葛根湯などに加味する。

 こうして中国や日本で鹿やサイの角が用いられていたのと同じように、北欧ではトナカイの角が同様の目的で使われてきた長い歴史がある。そこで愛媛大学医学部医化学第2教室の奥田拓道らは、あまりにも高価な鹿茸に代わるべきものとしてトナカイ角に白羽の矢を立て、その主要成分を鹿茸と比べてみたところ、両者のペプチドアミノ酸組成は非常に類似しているが、含有量はトナカイ角の方が20%ほど多いこと、また鹿茸には遊離アミノ酸が含まれているが、トナカイ角には皆無であることがわかった。

 同教室では、故意に停留睾丸にしたマウス(こうすると男性ホルモンが低下し、インポテンツと同様の状態になる)を使った動物実験で、トナカイの角エキス(粉末の水溶液から抽出)を使用すると男性ホルモンの低下が起きないことを実証した。インポテンツにはさまざまな原因・現象・程度があるが、実験はこうしたことも配慮の上で行われた。

 1ヵ月後の結果は、1日25mg服用したグループでは3名が性交可能となり、1日50mgのグループでは同じく3名が性交可能、3名が客観的にも主観的にも勃起の明らかな改善が見られたという。そして、このグループでは有効だった6名全員に、血中の男性ホルモンの上昇が確認された。主要臓器、中枢神経や自律神経、消化器などへの異常な作用のないこと、血漿トランスアミナーゼ(GOT、GPT)活性や運動障害性などへの影響が皆無であることが綿密にチェックされた上で、こうしたインポテンツの効果が客観的に確認されたことは、非常に稀なケースと評価されるべきであろう。

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金曜日, 2月 03, 2006

カロチン(カロテン)について

○カロチン(カロテン)

 生物界に広く分布する黄・橙・赤色の脂溶性色素を総称してカロチノイド(カロテノイド)というが、そのうち炭化水素のものはカロテン類に分類され、α-カロチン、β-カロチン、γ-カロチン、リコピンがある。α、β、ガンマのカロチンをことをまとめにして単にカロチンと呼ぶこともある。カロチンは緑黄色野菜に多く含まれており、人の体内でレチノールに変わるビタミンA前駆物質(プロビタミンA)である。

 β-カロチンは、カロチンの中で最も多く存在し、早くからその効力が注目されていたもので、緑黄色野菜の中心性分である。β-カロチンの多くは小腸の粘膜でレチノールに転換されて吸収されるが、一部は直接β-カロチンのまま吸収されて(吸収力はレチノールの約1/3)、脂肪組織にそのままの形で貯蔵され、必要に応じてビタミンAに転換される。従ってβ-カロチンは、医薬品などの形でビタミンAを摂り過ぎたときに起こる過剰障害(肝障害など)を心配せずに摂取できる利点がある。

 初めは体内脂質の過酸化を抑制する抗酸化剤として注目されたが、ハーバード大学医学部では心臓病患者が積極的にβ-カロチンを摂取すると心筋梗塞、脳卒中の脂肪が半減し、LDLコレステロールによる血管の閉塞を防ぐ作用があると発表。また、アリゾナのガンセンター大学では、β-カロチンの連続投与によって口腔ガンの前ガン症状が激減したことを発表した。

 これらの効果がビタミンAとは異なるメカニズムによることが明らかにされるに及び、β-カロチンが単にビタミンAの前駆物質としてだけでなく、それ自体が固有の作用を持つ機能性成分として重視されるようになり、米国農務省や米国科学アカデミーではビタミンAと区別して、β-カロチンの1日摂取量を6mgと定めている。

 β-カロチンは高品質の健康食品として供されているが、一般食品で多く含むものとしては、人参(100g中9100ug)を筆頭に、ニラ、明日葉、小松菜、紫蘇、サツマイモなど多くを数える。いずれも吸収をよくするには、天ぷら炒め物にして油と一緒に摂るとよい。

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木曜日, 2月 02, 2006

海藻(ケルプ)エキスについて

○海藻(ケルプ)エキス

 昆布やワカメ、ひじきなどに代表される海藻類はミネラルの宝庫といわれ、カルシウム、リン、亜鉛、ヨードなどが特に多く含まれている。ヨードは甲状腺ホルモンを作る原料となる成分で、新陳代謝を高める作用があり、老化防止や若返り作用が期待できる。そのほか、ビタミンやタンパク質もバランスよく含まれており、海藻自体が優れた完全食品であるといっても過言ではないだろう。

 この海藻に含まれる有用性分を抽出したものは海藻エキスと呼ばれ、様々なタイプに加工され、海藻エキス食品として市場に出ている。海藻エキスには血管を若返らせ、血圧を下げる効果があることから、海藻エキスを含んだ健康食品は特に中高年に定着しつつある。

 海藻エキスが血圧を下げる作用には2つの面がある。一つは、海藻エキスに含まれるラミニンという特殊なアミノ酸の作用で、血圧に直接作用する。もう一つは、海藻エキスの硫酸多糖による作用である。これは血中コレステロール値を下げ、動脈硬化を予防し、血管を強化し、血圧をじわじわと下げていく、いわば血圧効果に対する間接的作用である。硫酸多糖は海藻の表面のぬめりを作り出す物質で、これが血管強化物質の正体であり、血中コレステロール値を下げる有効成分でもある。その働きは、コレステロールが腸から吸収されるときに、その吸収も妨げる。ある実験では、腸内のコレステロールの20~30%を吸着したという結果も出ているほどである。さらに、血液中のコレステロールで排出する作用があり、血管の老化防止に効果を発揮する。

 海藻エキスにはまた、血管を若返させる働きもある。血中コレステロールとリポタンパクが結合すると、コレステロールが血管壁に吸着して、血管の老化(動脈硬化など)を早めるが、硫酸多糖はリポタンパクを分解してコレステロールが沈着しないように作用する。この状態になると、血液中にコレステロールが多くても、動脈硬化を起こす心配は少なくなる。

 このほか、海藻には魚油に多いEPA(エイコサペンタエン酸)も含まれていることが判明し、注目されている。EPAはサバやイワシなどの魚油に含まれる多価不飽和脂肪酸だが、高血圧や動脈硬化に有効性があるといわれている。それは、EPAが血液を固まりにくくし、血管に付着するコレステロールを取り除き、血管を拡張して、血圧を下げる働きをするプロスタグランジンというホルモン群を作る働きがあると考えられるからである。

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水曜日, 2月 01, 2006

オリーブ油について

○オリーブ油

 オリーブの果実は、品種を問わず強い苦味があり生食できないが、塩漬け(ピックル)にした果実は脂肪分を含んで独特の風味を持ち、栄養価も高い。この熟した果実の実からはオリーブ油(果実重量の15~20%に達する)が作られる。また、核からはオリーブ核油が得られる。

 オリーブ油は植物の中でも最も消化・吸収がよく、豊富な脂溶性ビタミン類、さらに細胞に酸素を送る働きをしているカリウム、マグネシウムなどのミネラル類など栄養的価値の高い成分が含まれている。しかも、酵素は自然のタンニンとうまく調和しているので、栄養性分が吸収されやすく、健康素材として効果的である。

 なかでも、果肉だけ収集したものを弱く冷圧して採取したものは、バージンオイルと呼ばれ、新鮮味、栄養ともに最高である。

 その成分分析をみると、酸化度が0.17と低く、鹸化価190、ヨウ素価83.5といずも高い。脂肪分の組成は不飽和脂肪酸を豊富に含み、オレイン酸79.4%、パルミチン酸9.2%、リノール酸8.1%、ステアリン酸2.6%、リノレン酸0.6%などとなっている。そのほか微量成分ではプロビタミンA、ビタミンD・E、また珍しい成分として細胞の若返りに有効なスクアレンなどがある。

 バージンオイルは、オリーブの生きた栄養が全く破壊されていないのが特徴である。そのため、栄養が豊富に含まれているほか、消化・吸収がよく、さっぱりした食後感で、食べても胸焼けや胃のもたれなどの心配がない。

 オリーブは欧米で古くから薬用として使われており、また健康食品としても高く評価されている。欧米でのデータを紹介すると、①コレステロールを減らす、②オリーブ油を常食している民族では中年層に心臓及び動脈系統の病気が非常に少ない、③X線や放射線から守る(ネズミにX線、放射線をかけ続けた実験で、オリーブを与えたネズミには障害が起こらなかった)、④便秘の予防(慢性便秘などの人は大さじ1~3杯のオリーブ油を飲むとよい。副作用がなく、オリーブ油が腸壁を滑らかにして腸の運動を高める)、⑤胃酸過多や胃潰瘍にも有効(胃を守り、胃の運動や胃液の分泌を規則正しくする)、などが報告されている。

 このほか、髪の毛や皮膚の美容と健康、日焼けの予防、歯ぐきの健康、爪やまつ毛の健康などにも効果がある。

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火曜日, 1月 31, 2006

山芋(ヤマイモ)について

○山芋(ヤマイモ)

 山芋はヤマノイモ科の蔓性植物で、通常は自然薯(ジネンジョ)、大薯(ダイショ)、ヤマノイモの3種類を含む総称である。

 自然薯は日本原産で、食用とする担根体(茎と根の付け根が肥大したもの)を地中深く直下させる。大薯は熱帯、亜熱帯に自生する種類でバラエティーに富むが、日本では沖縄や南九州に多い。担根体は扇形、棒状、塊状、紡錘形など様々である。

 ヤマノイモは中国原産で、日本でも古くから栽培され、寒さにも強く東北、北海道でも栽培されている。品種により長芋(ナガイモ)、銀杏芋(イチョウイモ)、大和芋(ヤマトイモ)に分けられる。市場に出回るのはこの3種がほとんどである。

 粘性やデンプンの量は銀杏芋、大和芋が勝り、細長い棒状の長芋は水っぽく、内容物がやや薄い。含有されているデンプンは、加熱しなくても消化しやすいアルファ・デンプンである。また、いずれの品種も糖質、タンパク質に富み、デンプン分解酵素のジアスターゼは大根の3倍、他に尿素分解酵素やサポニン、粘液質のムチン(タンパク質の吸収に有効)も含まれ、滋養強壮、強精、老化防止などの効果があるとされる。

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月曜日, 1月 30, 2006

ハトムギ茶について

○ハトムギ茶

 ハトムギ茶はアマチャヅル茶と並んで普及がめざましく、健康茶として東西の横綱級にまでのし上がったが、その出世の早さでも両者はよく似て入る。1980年代の半ばにハトムギのブームがあったが、それがそのままハトムギ茶の人気に結びついた。

 ハトムギにはゲルマニウム(有機ゲルマニウム)を多く含有しており、そのため体内で有害重金属類を排除する作用があるとされている。また、肝硬変や悪性腫瘍にも効果があることが明らかになってきている。日本癌学会総会(1984年)で、沼田光弘(国立予防衛生研究所)らが、ハトムギの中にガン細胞の増殖を抑える物質があると発表し、この物質が直ちにゲルマニウムであることはできないにしても、ハトムギの抗ガン作用は愛飲家には福音であろう。

 現在、市販されているハトムギ茶は、ティーパック、缶入りなどがあるが、いずれも健康茶として健胃・食欲増進、腎機能増進、利尿、腎結石や膀胱結石などの予防、筋肉痛・リューマチ・神経痛などの鎮痛、あるいは美肌、美容、痩身などへの効果が期待される。

 ハトムギ茶のもう一つの特徴は、その香りのよさである。この香ばしい香りは、大人はもちろん子供の口にも抵抗なく、家族揃って飲めるというメリットがある。こういうところにハトムギ茶の大衆性があり、単に健康茶というだけでない支持が得られた理由があるといえよう。

 この香りのよさを活かして、他の薬草をブレンドする健康茶もいろいろと考えられている。特にアマチャヅルとのブレンドはヒット商品となった。アマチャヅルのほのかな甘みに加えて、ハトムギの香りのよさがよくミックスし、アマチャヅルの生理効果が相乗されるところに人気の鍵があったものといわれる。アマチャヅルに限らず、いろいろな薬草や飲み物と取り合わせて、香りや味の変化を楽しみことができる。それぞれの家庭でわが家のハトムギ茶を作ってみたらどうであろう。

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日曜日, 1月 29, 2006

ハトムギについて

○ハトムギ

 ハトムギ(鳩麦)はイネ科の一年生植物で、中国南部から東南アジアの地域が原産地といわれる。薬用としての歴史は古く、神農本草経にも、「久しく服すれば、補虚、益気、軽身などの効果がある」と効能が記されている。

 ハトムギの漢方名は?苡仁といい、その成分は米や麦よりもカロリーが高く、タンパク質、ビタミンB1、カルシウム、鉄分などを豊富に含み、なかでもタンパク質は良質のアミノ酸で形成され、他の穀類に比べて新陳代謝作用が大きいといわれている。そのほか、抗腫瘍作用を持つ物質の存在も明らかになっており、特殊な微量成分が含まれていることもあって再認識されるようになった。ハトムギの薬効は多く研究者によって明らかにされているが、漢方医の大塚敬節、塩谷伸らの経験などを織り交ぜてその薬効を示すと、次のようになる。

 ①食欲不振や胃のもたれに効果がある。なんとなく食欲がない、食べたあと胃が重いという人で、医薬品ではあまり効果を示さなかった人がよくなったという例が多い。②利尿作用があるので、むくみ、脚気、腎臓、膀胱結石などにめざましい効果を見せる。③筋肉痛、リウマチ、神経痛に効く。?苡仁を煎じて飲むか、粥にして食べてもよい。④荒れ肌やサメ肌、また吹き出物の出やすい体質、あかぎれなどの改善・治療に有効である。⑤イボ取り効果。特に青年性イボによく効き、老人性の固いイボにも有効。⑥制ガン作用。抗腫瘍物質としてコイクセノリドが発見され、これを利用し、?苡仁にフジノコブ、ヒシの実を配合した生薬が注目されている。

 ハムムギは一般にハトムギ茶として利用されることが多いが、殻つきの全粒ハトムギを遠赤外線焙煎して粉末にした製品や、ハトムギを粉砕し液化工程を経て糖化したハトムギ糖などの健康食品がある。また、ハトムギの胚芽から採取したハトムギ胚芽油も健康食品として知られている。

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土曜日, 1月 28, 2006

ショウガ(生姜)について

○ショウガ(生姜)

 ショウガ科の多年生草木で、インド原産とされているが、野生種は発見されていない。高温多湿を好み、日本では7月9月頃にかけてよく生育する。食用とする塊茎部分は多肉で黄色、繊維質で芳香と辛味がある。ヨーロッパではすでに1世紀頃から薬用として知られており、中国でもショウガの塊茎を生姜と名づけて古くから生薬として用いてきた。

 ショウガは精油を含み、独特の芳香がある。主成分はジンギベロールで、油性のショウガオールなどを含む。デンマークのオーデンセ大学地域保健研究所のスリバスターバは、試験管及びラットの大動脈で、ショウガが強力な抗凝血作用を示したことを発表している。これは血餅を防ぐことで知られているニンニクやタマネギよりも強い作用を示したという。血餅形成の最初の段階で、血小板の凝集を促進させるホルモン用の物質トロンボクセインが血液細胞で合成されるのを、ショウガは効率よく抑制するというのである。これについてコーネル大学の研究者たちは、ショウガに含まれる抗凝血物質はジンギベロールだと考えているが、これは強力な抗血餅化合物であるアスピリンと、驚くほどよく似た化学構造をしているともいう。

 ショウガを乾燥したものを漢方では、乾姜と呼び、主な効能としては、嘔吐を止め、痰を去り、気を下し、水腫を取るほか、発汗、解熱、解毒、健胃作用など多様である。他の生薬と配合して芳香性健胃剤、食欲増進、新陳代謝機能促進、鎮吐のほか、鼻づまり、悪寒、発熱に用いられる。消炎鎮痛作用もあり、ショウガ汁と里芋を潰したものと小麦粉を混ぜ、関節炎、肋間神経痛などに外用する。また、肉や魚の解毒作用があるといわれている。ほかに、乗り物酔いを予防する(小さじ約1/2の粉末ショウガを飲む)、血液の粘度を下げる、などの薬効があるとされる。

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金曜日, 1月 27, 2006

根昆布について

○根昆布

 根昆布とは、昆布の根元寄りの固い部分を指す呼び方で、昆布の種類ではない。従来は商品価値が低いために廃棄されていたのであるが、カルシウム、ヨードなどのほか、ぬめりの成分である食物繊維のアルギン酸など特筆すべき機能成分の宝庫であることがわかり、積極的な活用が求められるようになった。

 根昆布は、昆布の葉の分部に比べて栄養素が寄り豊富に含まれており、現代人の食生活を補うのに有益だが、硬い上に付着物もあって食用しにくい面がある。そのため、根昆布そのものの乾燥品の他に、健康食品として加工・成形し、エキスを粒状化にしたり、さらには梅を含有したもの、醤油などの調味料を配合した製品などもある。

 効用としては、昔から高血圧を予防するとされていたが、それはアルギン酸とラミニンが腸内からのナトリウム摂取を抑えるからだという。島根医科大学の発表によると、脳卒中を起こしやすいネズミに昆布粉を餌として与えたところ、全く脳卒中を起こさなかったという報告がある。アルギン酸には、腸内のコレステロールを包み込んで吸収を阻害する作用と、消化液の胆汁酸が再吸収されるのを防ぐ作用(胆汁酸はコレステロールが原料なので、再吸収されなければ血中コレステロールが消費される)によって、結果的にコレステロールの低下を実現する。また、昆布のヨードは体内で沃素酸に変わり、血管を収縮させるアドレナリンというホルモンの働きを抑えるので血管が拡張し、その結果、血圧を下げるのに役立つともいわれている。便秘に関しては、昆布特有のぬるぬる物質(アルギン酸)が食物繊維として作用し、腸の働きを活発化させ、改善することが確認されている。

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水曜日, 1月 25, 2006

りんご酢(バーモントリンゴ酢)について

○りんご酢(バーモントリンゴ酢)

 リンゴ酢が健康食品として、広く知られるようになったのは、アメリカからバーモント療法が紹介されてからである。カナダとの国境に近いバーモント州には古くから伝えられた民間療法があり、そのせいか、アメリカで最も長寿者の多い地方になっている。この事実に着目した医師のジャービスが、リンゴ、はちみつ、海草の3つの食品を柱にした自然食療法(バーモント療法)を提唱した。

 このバーモント療法の中で、特にジャービスが注目したのがリンゴ酢である。リンゴ酢には豊富なカリウムが含まれており、カリウムの不足は発育不良、慢性疲労、高血圧、心臓障害などを引き起こすことがわかっているので、リンゴ酢を常用すればこれらの疾患を防ぎ、健康を増進できると考えたのである。

 原料のリンゴの含有成分をみると、水分86%、糖分が13%、それに脂肪、タンパク質、ミネラルなどだが、ミネラルでもカリウムが特に豊富で、110ml(100g中)も含有されている。これらの成分は、リンゴ酢になっても糖分が酢に変わるだけで、カリウムの量はほとんど変わらない。つまり、リンゴの有効成分を損なわず、さらに酢酸の働きが加わるのである。

 現在、日本で市販されているリンゴ酢には、100%リンゴ果汁を自然に発酵させて造ったものと、アルコールを加えて発酵させたリンゴなどがあるが、100%リンゴ酢にはカリウムなどが多く含まれており、それだけ有効性も高い。カリウムは、カルシウムやマグネシウムと一緒に働いて血液をアルカリ性に保ち、血液の新陳代謝を盛んにする。また、ナトリウムと一緒になることで余分な塩分を排泄するので、疲労防止や高血圧予防に役立つ。

 ちなみにバーモント地方で行われているリンゴ酢療法の効果には、以下の6点が認められている。

 ①つわりには、グラス1杯の水に、リンゴ酢を茶さじ1杯加えて飲むと治まる。②慢性頭痛には、リンゴ酢と水を同量、容器に入れ、ストーブなどの上に置き、ゆっくり温める。湯気が昇り始めたら、顔を湯気に当てる。③咳止めには、グラスにリンゴ酢を茶さじ1杯、グリセリン酸カルシウム(薬局にある)を大さじ2杯、それにはちみつをグラス8分目くらいまで加え、よく混ぜる。これを咳のたびに舐めるといい。④めまいには、リンゴ酢とはちみつを茶さじ2杯ずつ混ぜ、水で割って飲むとよい。⑤リンゴ酢とはちみつを各大さじ1杯ずつをコップに入れ、水で薄めて、風邪をひいて喉が痛いときにうがいをするか、飲むとよい。⑥石けんで洗顔したあと、洗面器に半分の水を入れ、これらリンゴ酢とはちみつを各大さじ1杯ずつ入れて、よくかき混ぜる。これでもう一度洗顔すると、肌がすべすべして、化粧のりがよくなる。

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火曜日, 1月 24, 2006

杜仲茶について

○杜仲茶

 神農本草経に上薬として収載されている杜仲は、中国西南部原産トチュウ科の落葉高木トチュウの樹皮である。古くから不老長寿の高貴薬として珍重され、現代中国の医薬処方(中薬)にも用いられているが、樹皮とは別にの葉の部分にも薬効が期待され、健康素材として利用されてきた。

 中国や韓国では古くから杜仲の若葉を干して煎じたものが、保健用のお茶として民間で飲まれてきた。わが国では20数年前に長野で栽培がはじめられた経緯があるが、やや間を置いて、杜仲の葉の成分が痩身効果のほか、皮膚細胞の結合組織であるコラーゲンの新陳代謝を促進する(若返り・美容にも効果)とする高橋周七(日大薬学部)の研究発表を気に、葉を用いたお茶タイプの製品が評判を得た。入手しやすさ、手軽で味もなじみやすく、副作用の心配がないことが強調された点も、杜仲茶が広く歓迎された要素であろう。

 減肥効果を調べた高橋のラットを用いた実験では、高脂肪・高コレステロール食餌育のラットを2群に分け、片方のグループにだけには杜仲茶抽出エキスを与えて35日間飼育した結果、杜仲茶を与えなかった組に比べて杜仲茶グループは、腹腔脂肪がやく35%、血清の総コレステロール値が20%、中性脂肪が約70%(肝臓組織内の中性脂肪は約50%)それぞれ少ないという結果が得られた。これは、数回繰り返し実験しても同様の結果であったと報告されている。

 有効成分としては、リグナリン化合物のピノレジノールジグリコシド、イリノイド化合物のゲニポシド酸などの配糖体が顕著な作用を持つと考えられており、これらには血圧調整作用が記憶力の減退を予防し、性行動を旺盛にする働きがあることなども、東京大学薬学部の研究グループらによる動物実験などで解明されている。

 また、1994年には佐々木有(国立八戸工業高専)らによって、7人の女性被験者に杜仲茶を飲ませた結果、発ガンのイニシエーション抑制作用(細胞の突然変異抑制作用)が確認された。これは、杜仲茶飲用、非飲用の2グループに対し、同じ加熱蛋白食を与える前後の尿から得た試料を細菌に作用させて変異原性を調べたもので、杜仲茶飲用がガンの1次予防に有効性を示す実験として注目された。

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月曜日, 1月 23, 2006

柿の葉茶について

○柿の葉茶

 柿は奈良時代に中国から渡来したもので、古くは柿の葉、柿シブ、ヘタ、花などがそれぞれ民間薬として珍重されたため、一部には「柿の実が赤くなれば、医者は青くなる」という言い伝えもあったほど。この柿の葉が健康食品の一つとして注目されるようになったのは、生葉100g中1000mgものビタミンCの含有量がわかってからである。この量は、パセリの5倍、レモンの20倍、ホウレン草の10倍というように、他の野菜とは比べ物にならない量である。

 ビタミンCは、壊血病の予防、治療に効くほか、体細胞をつなぎ合わせる大事な働きを持つコラーゲン(細胞間物質)の体内合成に不可欠である。コラーゲンが不足すると、血管をはじめ体中の細胞や組織がもろくなり、脳内出血の一因にもなる。歯茎の出血や皮下出血(内出血)はコラーゲン不足の初期症状である。

 ビタミンCは熱に弱く、生のままでないと摂取しにくい栄養素であるが、柿の葉にはビタミンCになる一歩手前のプロビタミンCの形で含まれており、そのために熱に強く、柿の葉茶として加熱して飲んでもほとんど壊れないので効果的である。土本重(広島土本病院)は、薬剤のビタミンCを使用しても歯ぐきの出血が止まらなかった入院患者に、1日当たり80gの柿の葉茶を1.8Lの熱湯で浸出させ、これを3日間連続投与したところ、ぴたりと止血したと報告している。

 柿の葉にはビタミンC以外にフラボノイドのケルセチン誘導体が存在し、これらの成分に血圧上昇物質アンジオテンシンⅡの生成を抑える作用(アンジオテンシンⅡ変換酵素阻害作用)が認められている。これは、古くから柿の葉茶が高血圧に良いとされてきた伝承が実験的に裏付けられたものであり、今後の臨床的効果に期待がもたれるところである。

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日曜日, 1月 22, 2006

メロン・グリアディン複合エキス(オキシカイン)

○メロン・グリアディン複合エキス(オキシカイン)

 メロンは、抗酸化酵素のSODを豊富に含む果実の一つだが、中でも南フランス・アヴィニョン地方で、栽培されているヴォークルシアン種は、普通のメロンと比べて抗酸化力が格段に強いことが知られている。収穫したメロンは、普通は4日目で形が崩れてくるが、同種のメロンは1週間以上放置しても形が崩れず、みずみずしさを保っている。この抗酸化力に着目して特別に品種改良したメロンから抽出したSOD成分を、小麦抽出物のグリディアン(小麦タンパク)でコーティングしたものがメロン・グリアディン複合エキスである。グリディアンでコーティングすることによってカタラーゼ、グルタチオンペルオキシターゼを誘導・産生する働きがある。

 この複合エキスはフランスで開発され、オキシカイン(素材品名)として各国へ輸出されている。臨床試験や作用気序については仏ルイ・パスツール研究所、フランス原子力庁、英ロンドン大学、米UCLAが協力して実施しており、①老化、②肝機能障害(肝硬変、C型肝炎)、③脳機能障害、④血液・循環器障害、⑤免疫不全、⑥、皮膚炎症、などの予防・改善に効果のあることが認められている。フランスの放射線治療の専門家フランソワ・バイエは、この複合エキスを使った動物実験で、放射線の副作用による皮膚の繊維化、唾液の分泌困難などが緩和されたことを報告している。

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土曜日, 1月 21, 2006

八つ目うなぎについて

○八つ目うなぎ

 八つ目うなぎは海峡で、目は2つしかないが、目の後ろにエラ穴が7個並んでいて一見すると8つもあるように見えるのでこの名がついたようだが、うなぎ(うなぎ科)とは違ってヤツメウナギ科に属する。夏バテを防ぐスタミナ食として良く知られているうなぎ以上に、八つ目うなぎは強力なスタミナ食、また夜盲症などに効く食品として古来珍重されており、食用というより薬用としての評価が高い。

 その栄養的特徴は、生のものでも100g中のビタミンAが8200ugと、まさにうなぎの3.5倍も含まれている。さらにタンパク質も15.8g、脂肪21.8gと良質のものが豊富である。そのほか、鉄2mg、ナイアシン3mg、皮の部分にはビタミンB1が多く含有されている。

 こうした栄養素の中で、特に有効性が認められているのがビタミンAである。Aの効用として、最初に知られているのが夜盲症の治療効果であるが、Aは夜盲症に限らず、目の網膜や粘膜が乾燥するのを防ぐ働きがあり、うるおいのある生き生きとした目を保つ効果がある。

 近年の研究では、ビタミンAがガンの治療予防に非常に効果を発揮するものとして報告され、注目を集めている。その効用として、動物実験では発ガンまでのガン細胞の成長期間(プロモーション期)を長引かせる抑制効果が認められている。また、国立がんセンターが行った疫学的な研究報告によると、ビタミンAを多く摂っている地方の人には子宮ガンが少ないという調査報告が出ている。たとえば、Aを1日1800~2000IUも摂っている東北・北陸・関東では子宮ガン患者は少なく、1日1200IUの九州・四国地方には患者が多かった。

 ビタミンAは、ガン予防の他にも、上皮細胞(体の表面や内腔にある皮膚や粘膜など)を形成する栄養成分であるとともに、体の各機能を調整して抵抗力をつけるという重要な作用もある。つまり、ガン予防を含めて、皮膚や粘膜の健康のためにビタミンAは皮膚や粘膜の健康のためにビタミンAは必要な栄養である。

 ビタミンAの所要量は、成人1日当たり男性が600ug、女性が540ugなので、干した八つ目うなぎであれば1日に10gを食べれば、十分に満たせることになる。最近の野菜はビタミン類の含有量が減少しているので、八つ目うなぎは実に貴重な栄養源である。スタミナ増強だけでなく、日常の健康増進に役立つ健康食品として、ぜひ常用したいものの一つである。

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