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水曜日, 8月 08, 2007

ガングリオシド

○ガングリオシド

 シアル酸を含有するスフィンゴ糖脂質の総称で、シアル酸の数や結合位置の違いから100種類以上のガングリオシドが発見されている。ヒトの臓器全体に分布しており、細胞膜表面のホルモン受容体に関与するほか、脳細胞に多く存在するため、脳の発達や記憶の形成などに関係があると考えられている。

 ガングリオシドは母乳に多く含まれており、GD3(ガングリオシド・ジシアロ3)とGM3(ガングリオシド・モノシアロ3)の2種類が認められているが、授乳時期に応じて一定の規則性で入れ替わるということが発見されている(東京大学医学部・岩村正男による)。授乳開始時期にはGD3が母乳のほぼ100%を占めているが、次第にそれが減ってGM3が増えていき、60日目には逆にGD3が100%になるという。この60日間という時期は新生児が急激に成長発展する時期であるため、ガングリオシドが脳の発達に深く関係していると考えられている。

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月曜日, 8月 06, 2007

ユッカ

○ユッカ

 リュウゼツラン科の常緑樹で、学名はYucca gloriosa。原産は北アメリカ。先端に鋭い刺を持つ剣状の葉が特徴で、日本でもイトラン、キミガヨランの和名を持つ品種が公園などに植栽されている。ネイティブアメリカンは原生種のユッカの花びらや種の莢、果実、若葉、根などを煎じ薬として用い、伝染病・関節炎・神経痛・むくみなどの治療に利用してきた。

 近年になって植物学者のエールがユッカに高濃度のサポニンが含まれていることを発見して以来、エキスを用いた臨床研究が進み、リューマチ・痛風・高血圧・高脂血症などに特に有効であり、それが主成分サポニン(ステロイド系ホルモン前駆体物質)によるものであることが明らかにされた。ユッカは食物繊維も豊富に含むため、サポニンとの総合効果を求めて木部を加熱処理して粉末にした健康食品も作られている。アメリカではGRAS物質(古来用いられて安全性が確認されたもの)として認められ、香辛料及び栄養剤として長らく利用されてきている。

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日曜日, 8月 05, 2007

味噌

○味噌

 味噌は日本を代表する調味料の一つだが、その起源については諸説ある。一般的には、中国から伝来した醤や鼓が日本独自の味噌に発展したといわれている。醤は獣や魚の肉、あるいは雑穀を発酵させたもので、鼓は大豆に塩を加えて発酵させたものである。一方、縄文時代には既にドングリで作った食品(縄文味噌)があり、それが起源であるという説や、醤や鼓、縄文味噌が影響しあって今日の味噌ができたという説もある。

 味噌は蒸煮した大豆に麹、食塩、種水を加えて発酵・熟成させた食品である。種水には酵母乳酸菌を添加することが多い。使用する麹の種類によって米味噌、麦味噌、豆味噌に種類が分かれる。日本で生産される味噌の8割は米味噌で、仙台味噌や信州味噌、西京味噌などがある。麦味噌はかつては農家の自家用に作られることが多く、田舎味噌とも呼ばれている。九州や四国、中国地方に多い。豆味噌は渋みのある濃厚な味が特徴で、名古屋味噌や八丁味噌、三州味噌が良く知られている。なお、赤だし味噌として市販されている味噌は豆味噌に米味噌をブレンドした調合味噌である。

 味噌にはタンパク質やビタミンB2・B12・Eをはじめ、サポニン、イソフラボン、レシチン、酵素など数多くの有用成分が含まれている。タンパク質では必須アミノ酸のリジンが多い。リジンは日本人の主食である白米に不足しているアミノ酸なので、味噌汁と一緒に摂ることにより不足の栄養素が補える。また、味噌汁を毎日飲む人ほど胃ガンによる死亡率が低くなるという調査報告がある(1981年、国立がんセンター研究所)。特に男性の場合は顕著で、毎日飲む人は全く飲まない人に比べ死亡率が約33%低下する。これは味噌の発酵中に酵素や酵母の働きで作られる脂肪酸エステル(味噌の香り成分)に、ガンを誘発する変異原性物質を抑制する作用があるためといわれている。また、味噌の原料である大豆にはリノール酸、植物ステロール、ビタミンE、レシチン、サポニンなどが含まれているが、これらの成分はコレステロール低下作用をもつ。さらに大豆サポニンには強い抗酸化作用があり、体内の脂質の酸化を抑えるので生活習慣病や老化の防止に働く。味噌は未成熟のものより熟成味噌のほうが抗酸化力に優れていることがラットによる実験で確認されている。

 このように有用成分を豊富に含む味噌だが、味噌汁の塩分を気にする人も多い。味噌には塩味によって甘味噌(食塩濃度5~7%)、甘口味噌(同7~13%)、辛口味噌(同11~13%)があるが(数字は米味噌の場合)、味噌汁の具にカリウムを多く含む海藻類や緑黄色野菜、根菜類など組み合わせることでナトリウムの体外排出を促すことができる。

金曜日, 8月 03, 2007

醤油

○醤油

 醤油は独特の香りと旨味、塩味、コクをもち、日本料理には欠かせない伝統調味料である。現在ではソイソースとして海外でも親しまれている。醤油は味噌と同じく古代中国の醤が起源だといわれている。醤は、はじめは獣や魚の肉に塩や酒を加えて漬け込んだものが肉醤や魚醤であったが、その後、穀物を原料とする穀醤が登場する。この穀醤が奈良時代に中国や朝鮮半島から伝わり、今の味噌や醤油の元になったと考えられている。鎌倉時代に入ると、味噌から滲み出た液汁を溜と呼び、煮物などの調味料として利用するようになった。これが醤油の原形といわれている。実際に醤油という言葉が文献に見られるようになるのは室町時代中期である。この頃から醤油が調味料として定着してと考えられている。

 醤油は、蒸煮して大豆と煎って割砕した小麦の混合物に麹菌を接種して麹を作り、食塩水に漬け込んで発酵・熟成させた後、圧搾して加熱処理したもので、濃口醤油、薄口醤油、溜まり醤油、白醤油、再仕込み醤油などがある。濃口醤油は最もポピュラーなタイプで、色が濃く香りや旨味が強い。薄口醤油は色が薄く香りを控えめなので素材の持ち味を生かしやすいが、塩分は多い。溜まり醤油は原料のほとんどが大豆で、旨味は強いが香りは弱い。白醤油は小麦が主原料で大豆の割合は少なく、味は淡白だが糖分が多く、吸い物やうどんの汁などに使われる。再仕込み醤油は食塩水の代わりに醤油を加えて仕込んだもの。色が濃く、どろりとした濃厚な味で刺身などに使われる。

 醤油は塩味、旨味、酸味がほどよく調和した調味料である。旨味成分はグルタミン酸を中心とした約20種類のアミノ酸が作り出している。甘味はブドウ糖など約15種類の糖類、酸味は酢酸、乳酸、コハク酸などの有機酸に由来する。また、醤油独特の香りは約300種類の香気成分によるもので、食物の味を引き立て、胃液の分泌を促し食欲を高めてくれる。また、香気中には消臭効果のある成分が含まれているため、肉や魚の生臭さを消す作用がある。さらに香りの主成分であるHEMFというフラノン化合物に肺ガンの発生を抑える作用のあることが、米国ウィスコンシン大学におけるラットの実験で確認されている。

 昔から食品を醤油に漬けて保存食を作るが、これは醤油の殺菌力を利用したものである。醤油の強い殺菌力は食塩、乳酸菌による乳酸、酵母によるエタノール(アルコール)の3つの殺菌作用が総合的に働くためといわれている。さらに醤油の色素成分で抗酸化作用のあるメラノイジン、脳代謝活性作用があるとされているγ-アミノ酪酸(GABA)なども含まれている。多様な有用成分を含む醤油だが、塩分含有率も高い。過剰な摂取は控えるべきである。塩分を半分以下にした減塩醤油もあるので、そちらを利用するのも一考だろう。

木曜日, 8月 02, 2007

ブナシメジ

○ブナシメジ

 キシメジ科白タモギタケ属の食用キノコで、学名はHypsizigus marmoreus。シロタモギタケ、ニレタケの別名もある。秋にブナ、ニレなどの広葉樹の倒木や枯れ木に発生する。直径4~10cm位になる傘は白から灰褐色で、中央部に濃い色の大理石模様が現れる場合が多い。ひばたは白色で密生している。柄は長さ3~10cm、横向きに生えるときは傘の中心から外れてつく。人工栽培が盛んで、国内生産量はシイタケを抜いており、スーパーなどでは、ホンシメジの名で売られているケースも多い。

 ブナシメジにはβ-D-グルカンやテルペン、ビタミンB2が含まれており、抗ガン作用や動脈硬化の予防、また口内炎や疲れ目に効果があるとされる。また、最近ではブナシメジの使用済み培地のダイオキシン分解能力にも注目が集まっている。

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水曜日, 8月 01, 2007

エノキダケ

○エノキダケ

 キシメジ科の食用キノコで、学名はFalmmulina velutips。ナメタケ、トキシラズ、ユキノシタ、ホンナメコなどの別名がある。晩秋から初冬にかけてエノキ、柿、イチジク、ポプラ、ブナなど広葉樹の枯れ木に密生する。昨今では榾木栽培、ビン栽培が盛んで、四季を投じて出回るようになった。鍋物、煮物、和え物、炒め物など、季節を問わず和洋いずれにも適している。

 成分的には食物繊維やビタミンB1、B2、ナイアシンが豊富で、とりわけB1は100g中0.24mgと多く、生シイタケの2倍強もある。池川哲郎(薬学博士・金沢大学)は食用キノコの抗ガン作用の研究で、エノキダケをよく食べる長野県のエノキダケ栽培農家のガン死亡率は、一般家庭より全ガンで30%、胃ガンで55%、食道ガンで62%も低く、エノキダケをほとんど食べない人がガンで死亡する危険度を100%とすると、エノキダケを週3日以上食べる人の危険度は47で半分以下になる、と報告している。

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火曜日, 7月 31, 2007

マカ(改訂版)

○マカ

 マカはアブラナ科の多年草で、ペルー山中4000m級の高地で栽培されており、同じ科のカブ(蕪)と同様の膨らんだ根は辛さと甘さを抱き合わせた風味があり、焼く・蒸す・煮込むなどして食用にされる。収穫後1ヶ月前後自然乾燥させたものは牛乳などで煮てポリッジにする。また、発酵飲料マカーチャの原料にもなる。かつて征服者のスペイン人が馬や羊の繁殖に行き詰ったとき、原住民の忠告に従って餌にマカを与えたところ、眼を瞠る結果を得たところからペルーの薬用人参と呼ぶようになったとも伝えられる。

 マカは数千年前から栽培されており、滋養食材として重宝されてきた。一時絶滅の危機にも直面したが、1980年代に入って国民の健康維持にとって有益な食用および薬用の植物であることが再認識され、ペルー政府の肝入りで増産が奨励されてきた。

 乾燥マカは米やトウモロコシ、小麦に勝る栄養成分を含み、アルギニンやリジンをはじめとする必須アミノ酸も豊富である。鉄とカルシウムの含有量はジャガイモを上回り、不飽和脂肪酸のリノール酸やリノレン酸も含有している。さらにはカリウム、リン、亜鉛、銅、マンガンなどの微量ミネラル類も多く含まれており、まさに栄養の缶詰といっても過言ではあるまい。

 現在一般に認められている機能としては、①活力増強、集中力・記憶力の向上、ストレス・疲労の軽減性生活の円滑化、②更年期障害の改善、月経不順の正常化、精子・卵子の増殖など不妊症の解消を含む生殖能力の促進効果、③免疫賦活作用・抗酸化作用・抗ガン作用、などがあるとされているが、これらは特定成分の直接的効果ではなく、数種類のアルカロイド、ステロイド、テルペノイド、サポニン、タンニン、アントシアニン、イソチオサイアネート、グルコシノレートなどが下垂体を刺激する結果、内分泌腺の活動が活性化されるためと考えられている。

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日曜日, 7月 29, 2007

海洋深層水

○海洋深層水

 地表表面の2/3、全地球上の水の97%を占める海洋の内、海流を形成して激しく動くのは表層部だけで、平均深度3800mにも達する深層部の海水は約2000年もかかって大西洋→南極海→インド洋→太平洋を一巡すると考えられている。海面から蒸発した水は雨となった地表に降り注ぎ岩石を侵食し、溶け出したミネラルを海へと運ぶ。こうして年齢46億年とされる全期間を通じて、海洋には膨大なミネラルが供給されてきた。

 河川水や海洋生物に起因する有機物も海の中では表層部でどんどん分解されて清浄な元素へと還元されてしまうことも、ほとんど手つかずであった深海開発の進歩につれて近年明らかにされてきた。こうして水深500~600mからくみ出されるのが海洋深層水である。汲み上げて塩化ナトリウム(食塩)をイオン交換膜法などによって除去すると、カルシウム、マグネシウム、カリウムを筆頭に微量ミネラルを多彩に含んだ深層水が得られる。海水は人体の血液とミネラル組成が近似していることから非常にバランスのよい総合的なミネラル補給が期待されており、また、外用でアトピー性皮膚炎に好結果が得られたとの報告もある。採水は沖縄、高知、和歌山、富山の各県で盛んであるが、最近は全国各地で含有ミネラルに特徴を持たせた深層水も製品化されている。

金曜日, 7月 27, 2007

ヒマラヤ人参

○ヒマラヤ人参

 エベレスト山脈の標高3500m付近に自生するヒマラヤ人参は、根茎が数珠状に連なる「珠子参」に属する山人参の一種である。自生している場所の標高差や風向き、日当たりなどによって形がバラバラであるが、その薬効には顕著な差はないといわれている。韓国で山参と呼ばれている山人参の一種は、比較的高地に自生し、細いヒゲのような長い根を持っており、ヒマラヤ人参の数珠状の根とは異なるが、薬用としての効能や適応症が非常に類似している。例えば特長のひとつとして造血作用が強く、女性の生理不順や貧血を改善し、また循環器系の疾患に対して薬効を見せるのもヒマラヤ人参と同様である。摂取後、体温が上昇して体が温まるのも共通している。

 これまでに確認されているヒマラヤ人参と山参に共通する効能は、糖尿病、胃腸病、肝疾患、高血圧、ガン、婦人病、リューマチなどの疾患に対する有効性である。このほか止血や鎮痛、解熱、去痰の効果の認められている。これらの効能を発揮する基本物質はサポニンによるものと考えられている。韓国の人参研究の第一人者である楊祟仁はヒマラヤ人参について、2000m前後の標高地で採取したものはサポニンの含有量が低く、3000m前後の高地に自生している人参は高麗人参に匹敵するものであると報告している。また、田中治(広島大学)はネパール西部地域の野生人参のサポニン総含有量を確認している。

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木曜日, 7月 26, 2007

カルシウムイオン水

○カルシウムイオン水

 カルシウムイオン水は、村越小五郎(東京大学電気工学部)が解明した「半透膜装置によって作られるイオン化カルシウムは体液中のものと同じ状態にあり、体に利用されやすい」という原理に基づいて開発された健康水である。

 村越はこの電解カルシウムイオン水を自ら飲用し、既に白くなっていた頭髪や口ひげが黒くなり、高血圧や神経痛も全快するという体験によって老化防止に役立つことを明らかにした。

 研究を引き継いだ村越康一(千葉大学医学部)は胃炎や神経痛の76例中70例が臨床的に全快または軽快したと報告、昭和医科大学では肺結核や口腔ガンに対して、日本大学(笹子ら)ではマウスのエールリッヒ腹水ガンを抑制したと報告している。ウサギへの投与で血清カルシウムイオンが増加しマグネシウムが減少するというビタミンK様作用も確認されている。現在のところ作用機序はほとんど未解明で、遊離イオン化によりカルシウムの生理活性が高まり、細胞の浸透圧が減少して細胞内物質が交換されるのではないかと考えられている。

水曜日, 7月 25, 2007

FFC水

○FFC水

 FFCは(フェロス・フェリック・クロライド)の略で、「二価三価鉄の二量体鉄塩」を意味する。近年、ある種の水に常識では考えられなかった高い生理活性が見出されるようになり、水の物理的、化学的性質を解く研究が盛んに行われるようになった。その結果、例えば水の分子集団の大きさで生命活動に与える機能性が大きく異なることなどがわかってきているが、こうした機能性を決定する大きな要素として鉄の関与がある。

 植物は水や炭酸ガス、窒素やミネラル類という無機物を摂取して、それを光合成によって有機物に変える営みをしている。このとき、光合成を司る物質となるのが葉緑素であるが、葉緑素にはマグネシウムのほか、微量の鉄(Fe)が存在している。同じことが動物にも見られ、血液の重要な成分であるヘモグロビンが休みなく行っているガス交換も鉄によって支えられている。原始の海の中で植物が生育し始めた今から22、23億年前の海水には圧倒的に多くの鉄(二価鉄と三価鉄)が溶けていたが、やがて植物の発生する酸素で酸化して沈殿してしまった。その結果、現在の海水には微量の三価鉄が溶解するに過ぎない。もし還元性で且つ水溶性の鉄を新たに得ることができれば、生命を育んだ巧妙な生理システムを手中にできる。これがFFC水を生み出す着眼点であった。

 製品供給が実現した現在、濃度が濃すぎるとよい結果が得られないこと、二価鉄と三価鉄の割合を変えることによって様々に機能を変化させれることも実験的にわかっており、FFC水によって①植物が強靭な成長力を持つこと、②農作物の品質向上の増収がはかられること、③害虫の食害を受けにくいこと、④食物が腐敗しにくくなること、⑤家畜や養殖魚が病気にかからず成長が早いこと、⑥池や用水の水が浄化されること、などの事例が報告されている。機能性健康飲料としても盛んに用いられており、慢性疾患や体質の改善に有効であったとする事例をはじめ、火傷や捻挫に外用するだけでも軽快したといった報告もある。

火曜日, 7月 24, 2007

フィーバーフュー(シロナツギク)

○フィーバーフュー(シロナツギク)

 学名Tanacetum parthenium。キク科のナツシロギクのこと。偏頭痛の発作の回数を減らしたり、痛みを軽くするとされ、欧米で注目されている。1日量は、エキスで100mg。効果が現れるまでには、平均3ヶ月かかるので、発作時の鎮痛用には適さない。消炎、発汗などの作用もある。花の部分をサラダやハーブティーとにして食用にしたり、アロマ剤や入浴剤として用いる。なお、妊娠及び授乳期間中は使用しない方がよい。

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月曜日, 7月 23, 2007

シミシフーガ(ブラックコホシュ)

○シミシフーガ(ブラックコホシュ)

 ブラックコホシュともいう。北アメリカ西部が原産のキンポウゲ科サラシナショウマ属の多年草で、学名はCimicifuga racemosa。北米先住民の間では、その根茎を痛み止めや更年期障害の治療に利用してきた。ヨーロッパで行われた臨床試験では、更年期症状が改善したという報告が得られており、欧米ではサプリメントとして製造・販売されている。

 アサヒビールと指田豊(東京薬科大学薬学部)らとの共同研究で、シミシフーガに抗ストレス作用があることがマウスによる経口摂取実験で確認され、その機能成分がアクテイン(トリテルペン配糖体)であることが明らかにされている(2003年)。ハーブの中でバレリアンやパッションフラワー、スカルプキャップと相性がよく、同時に服用することでリラックス効果がさらに高まるという。

 なお、シミシフーガの過剰摂取によって頭痛・めまい・吐き気・嘔吐などの起きることが報告されている。海外ではブラックコホシュと関連が疑われる肝障害の事例が報告されている(03、04年)。ただし、その関連性については現段階では明確になっていないが、妊娠中の摂取は避けるべきであるとされている。

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土曜日, 7月 21, 2007

レモンバーム

○レモンバーム

 メリッサともいう。シソ科セイヨウヤマハッカ属の多年草で、学名はMelissa offcinalis。原産地は地中海沿岸や中央アジア。和名はセイヨウヤマハッカ。レモンに似た爽やかに香りをもち、ハーブティーによく使われる。生の葉や乾燥したものは、伝統的に鼓腸(腸内にガスが溜まる状態)や疝痛、頭痛、感冒の治療や発汗剤に用いられてきた。

 最近の研究では中枢神経系に対して鎮痛作用のあることがわかってきた。レモンバームとカノコソウを組み合わせて摂取すると、睡眠の質と長さが改善したという報告がある。さらに、アルツハイマー病による興奮状態の改善にも有効であるとされている。また最近では花粉症対策ハーブとしても人気を呼んでいる。レモンバームに含まれるロズマリン酸(ポリフェノールの一種)が、アレルギー症状を引き起こす酵素ヒアルロニダーゼを強力に阻害することが確認されている。

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金曜日, 7月 20, 2007

納豆菌

○納豆菌

 糸引き納豆を作るときに発酵のために加える菌で、古くはイネ藁(納豆を包む藁苞)に付着した粘葉菌のバシラス・サブティラスで自然発酵して作られていたが、現在は純粋培養したバシラス・サブティラスの変種が使われている。

 納豆菌は、大豆のタンパク質を分解し、粘質物(ネバネバ成分)を形成する。粘質物には血栓溶解酵素として知られるナットウキナーゼが含まれるが、これは発酵によって納豆菌が作り出すものである。また、骨を丈夫にするビタミンK2も豊富だが、これも納豆菌によって合成させれている。納豆菌を利用した健康食品については(財)日本健康栄養食品協会による「ナットウ菌培養エキス食品規格基準」があり、ナットウキナーゼの摂取目安量などが規格化されている。

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木曜日, 7月 19, 2007

ごま(胡麻)(改訂版)

○ごま(胡麻)

 ゴマ科の一年生草木で、アフリカのサバンナ地帯が原産地。果実の中に多数できる種子を食用とする。胡麻の色は白・黒・茶・金・緑があるが、主に使われるのは白ゴマ、黒ゴマ、金ゴマの3種である。白ゴマは脂質の含有量が多く(約55%)、胡麻油の原料に使われている。黒ゴマは独特の香気があり、ゴマ和えやゴマ塩などに用いられる。金ゴマは特に香気が強く、会席料理などに用いられている。

 ゴマの成分で最近注目されているのは、ガンや老化の防止に効果があるとされる抗酸化物質の存在である。不飽和脂肪酸を多く含む油は空気中で酸化しやすく、過酸化物質という有害物質に変化するが、ゴマ油ではこのような変化が起きにくいことはよく知られている。これはゴマ油に含まれるビタミンEやリグナンなどが抗酸化物質として働いているからだと考えられている。ゴマに含まれるのリグナンはゴマリグナンといい、セサミンやセサミノールなどの物質が知られている。また、黒ゴマの果皮に含まれるアントシアニンにも抗酸化作用が認められている。ゴマはタンパク質の含有量も多い(約20%)。必須アミノ酸のトリプトファンとメチオニンが多く含まれており、催眠や精神安定、抗うつ症状の改善に効果がある。このほかビタミンB群も多い。

○セサミン強化ごま

 多彩な抗酸化物質を多く含み、ビタミンやミネラル類も豊富なゴマであるが、さらにその健康効果を高めようと品種改良の研究も行なわれてきた。2001年には血中の中性脂肪を減らす効果の高い新品種のゴマが農水省農業研究センターで開発されている。

 新品種は、セサミンの含有量は多いが収穫量が少ない中国産のゴマと、収穫量の多い国内品種を交配して作ったもので、セサミン含有量が1gあたり約10mgと、中国産よりも5%程度多い。同センターが行なったラットを使った実験では、脂肪酸を分解する肝臓の働きが普通のゴマの2~3倍に高まり血中の中性脂肪が減ったという。同センターでは食品企業などと提携して生活習慣病の予防に役立つゴマの製品化にも取り組んでいる。

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火曜日, 7月 17, 2007

ブルーベリー

○ブルーベリー

 ブルーベリーはツツジ科の常緑低木で、原産地は北米からカナダにかけての一帯である。寄り集まって実る濃青色の小粒の果実は、古くから生食のほかジャムやゼリーなどに用いられてきた。また、ヨーロッパでは葉は実のエキスが壊血病・泌尿器病・糖尿病などの民間薬として利用されていたこともある。

 第2次大戦中にイギリス空軍のパイロットが、ブルーベリーのジャムを大量に摂り続けると周囲が薄暗くなってもよく見えることに気づいたことから生理機能についての研究が始まり、その後、イタリア、フランス、アメリカも参画して研究が進み、各国で医薬品として認められるに至ったが、これに用いられる品種は一般食品用とは異なり、有効成分の多いホワートルベリーという野生種である。

 視覚は、外から入ってきた光の刺激で網膜にあるロドプシン(視紅)というタンパク質複合体が分解・再合成を繰り返す連続作用で生ずる。このロドプシンに活性を与え、分解と再合成を促進させれば視覚機能が高まるわけだが、ブルーベリー含まれる色素成分のアントシアニン(配糖体)にその働きがあることが見出されたのは1964年のことである。これに続いて、アントシアニンの暗視野における視力の改善、視野拡大、夜盲症患者の光感受性の改善、抗潰瘍性、抗炎症作用などについての動物実験や臨床試験の成果が発表され、その有効性が明らかにされていった。こうした成果を元に、ブルーベリー製品は1976年にイタリアで始めて眼科、血管障害用の医科向け医薬品として承認され、それ以後フランス、スペイン、韓国、アメリカ、最近はニュージーランドでも医薬品に加えられている。

 わが国では農林水産省の食品総合研究所食品機能でその食効を認めているが、ブルーベリーエキスへの期待が一段と高まってきた背景には、若年層のTVゲーム熱や学習時間の拡大などから近視や仮性近視が増える一方、職場ではパソコンの普及などもあって目のストレスや疲労を訴えるケースが激増していることなどが考えられよう。わが国の最近の研究では、大坂外語大学保健管理センターの梶本修身が、眼精疲労を訴える患者にブルーベリーエキスを1日量62.5mg使用したところ、目の疲れや痛みなどの軽減などに有効であった(1997年)、1日のアントシアニン量として37.5mgを進学塾に通う小学生に8週間投与したところ、視力回復効果、目の疲労感の自覚症状の改善に有効であった(2000年)などの試験結果を発表して大きな話題となった。ブルーベリーの健康食品としてエキス飲料やタブレットなどが市販されている。

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月曜日, 7月 16, 2007

樟芝(ベニクスノキタケ)

○樟芝(ベニクスノキタケ)

 樟子はクスノキ科の牛樟という樹木の空洞部に寄生するキノコで、学名はAntrodia camphorata。世界で台湾だけに生息しており、日本ではベニクスノキタケと呼ばれている。快い香りと辛苦い味をもつ樟芝は、地元台湾では古くから薬用キノコとして使われており、多くの効用が知られている。

 邱年永(中国医薬学院)によると、樟芝は循環系統の活性化、血液循環の促進、体を温め消化を助ける、解毒・むくみの解消、鎮静・抗菌・抗毒作用、抗腫瘍作用効果などがあり、肝硬変・肝ガン・リューマチ・胃痛・下痢・嘔吐・食中毒・糖尿病・尿毒症・インフルエンザのほか、船酔いなど乗り物酔いの治療にも用いられている。

 樟芝は特異的な生長と生息条件から、天然物を採集できるのは稀である。近年、樟芝が寄生する台湾特有のクスノキ(牛樟樹)が天然記念物とされ伐採禁止になったことから、天然物を入手することがさらに困難となり、台湾でも貴重な存在として森の中の赤いダイヤモンド、台湾の至宝などとも呼ばれている。子実体の人工栽培も長年試みられていたが、樟芝本来の成分が含まれず、栽培による大量生産は難しいとされてきた。しかし、2002年に台湾の偉翔生枝開発股份有限公司(ウェルシャイン・バイオテクノロジー・ディベロップメント社)が子実体の人工栽培に成功、樟芝の特異的な成分であるトリテルペノイドの含有量も野生の樟芝と遜色がないことが確認され、大きな注目を集めた、台湾ではまた、大手製薬会社(葡萄王生枝)が樟芝の菌糸体培養に着目し、生産技術の確立に成功している。いずれも健康食品素材として製品化されている。

 これまでの薬理研究で、樟芝からは各種有効成分が見つかっている。免疫賦活作用に効果があるとされるβ-グルカンをはじめとする各種多糖類のほか、苦味成分のトリテルペン類、γ-アミノ酪酸、環状ジペプチドのダイケトピペラジン、睡眠作用があるとされるアルカマイデス、血管新生を抑えてガン細胞のアポトーシスを誘導させる働きがあるエルゴステロールなど、さまざまな物質である。

 台湾では数多くの大学や研究機関で樟芝の健康機能研究、及び安全性試験が行なわれており、研究発表も多いが、最近では日本の大学などでも研究が開始された。遺伝子栄養学研究所の松永政司らの研究によると、樟芝には肝臓疾患を改善する働きがあることが明らかにされている。その理由として、樟芝には多糖類だけでなくトリテルペン類が多く含まれており、この成分が肝炎や肝硬変の改善に有効だとしている。また、肝ガン細胞を使った試験でも良好な結果が得られている。肝ガン細胞(H22)を移植したマウスに樟芝菌糸体を経口投与したところ、NK細胞を含む免疫能が上昇し、ガン細胞の増殖が抑制された。また、人の悪性リンパ腫細胞であるU937株の培養液に樟芝菌糸体を加えて生細胞数を観察した結果、U937細胞の増殖が抑えられることも確認している。

 富山医科薬科大学の服部征雄も、樟芝が劇症肝炎の治療に効果のあることを報告している。実験では劇症肝炎を発症させたマウスに樟芝菌糸体エキスを投与し、18時間後の生存率を調べた。投与しなかったマウスの生存率が30%だったのに対し、体重1kg当たり50mgを投与したマウスでは40%、200mgでは60%に上昇し、樟芝が劇症肝炎に効果のあることが確認されたという。また、樟芝の成分分析では肝臓保護作用とともにガン細胞の増殖を抑えるコハク酸関連化合物とマレイン酸関連化合物が見つかっており、ガン治療にも有効であるとしている。

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日曜日, 7月 15, 2007

花粉(改訂版)

○花粉

 ポーレンとも言う。ミツバチが集めた花粉を原料にしてつくるミツバチ花粉(ビー・ポーレン)と、花粉を水やエタノールで抽出・濃縮してつくる花粉エキスがある。

 ミツバチ花粉は、ミツバチが花蜜と一緒に集めた花粉に体内の酵素が加わったもので、働き蜂はこれを食べることでローヤルゼリーを分泌することができる。組成は糖類が約40%、タンパク質が約35%(その内、半分か吸収されやすい遊離アミノ酸)で、ほかにビタミンA、B1、B2、B6、C、E、パントテン酸、ナイアシン、葉酸、さらにミネラルとしてはカリウム、カルシウム、リン、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、珪素などと豊富である。そのためヨーロッパではパーフェクトフーズ(完全な食品)とも呼ばれている。

 生物学者のニコライ・ティシティンが長寿で知られるコーサカスのグルジア族を調査し、100歳以上の大多数が養蜂家で、花粉の混ざったハチミツ原液(精製した残滓)を常食していることが明らかにされたことから、各国で効能の研究が行われるようになった。フランスの科学者レミー・ショーバンは早くも1957年に、①整腸作用(便秘や下痢の改善)、②血中ヘモグロビンの増加(貧血に有効)、③滋養と体力回復、④精神安定、⑤副作用なし、と臨床試験の結果を発表している。やがて多くの研究者によって、花粉食品には抗生物質的なものやホルモン様成分、成長促進物質などが含有されていることが明らかにされていったが、なかでもとりわけ目立つのは前立腺肥大に対する効果であった。

 1959年に始めて研究成果を明らかにしたのはスウェーデンのエリック・ウプマルク(ウプサラ大学)で、5年間に及ぶクロロマイセチン(抗生物質)の大量投与でも無効だった前立腺肥大の患者に花粉を投与し、奇跡的な回復をみたのである。62年には同国の医師ゴスタ・リンダーが前立腺の感染症にも顕著な効果があったと発表した。その後、ドイツやアメリカの医学会でも同様の成果が明らかにされるとともに、単に排尿困難、激痛、頻尿といった症状の改善にとどまらず、前立腺疾患が原因の性欲減退、インポテンツの改善効果が次々に報告された。スウェーデンでは早くから花粉が栄養剤・感冒剤・強壮剤として用いられてきたが、前立腺肥大の治療薬として花粉だけを使った薬剤も開発されて、これはわが国でも使われている。

 中国では陳恕仁(広州軍区軍医学校臨床研究室)らのグループが破砕処理した花粉(細胞壁を破砕して成分を浸出しやすくしたもの)を用いて、前立腺炎ないしそのための不妊症の患者423例を他の薬剤は一切使わずに治療した結果、27%が治癒(妊娠)、54%が肥大・炎症の快癒と自覚症状の消失、11%が好転、無効は僅か8%であったと報告し、「植物の精子に当たる花粉の成分が人間の精子の成分に転換されるのではないか」と述べている。こうした顕著な効果は花粉全体の作用であるが、特に含有成分のマグネシウムと亜鉛に着目した研究が欧米に多い。どちらも健全な前立腺や精液に比して、患者のそれは大幅に減少していることが明らかにされており、この欠乏が前立腺ガンの危険に結びつくことが指摘されている。

 花粉を原料にした健康食品はミツバチ花粉食品、花粉エキス末食品などがあり、(財)日本健康栄養食品協会の「花粉食品規格基準」(1991年9月公示、93年7月一部改正)では、ミツバチ花粉・ミツバチ花粉食品・ミツバチ花粉加工食品・花粉エキス末、花粉エキス末含有食品について定義されている。

花粉の商品一覧

土曜日, 7月 14, 2007

アルカリイオン水

○アルカリイオン水

 アルカリイオン水は水を電気分解してマイナスに荷電させた水である。phは8~10に保たれている。体内で脂質や組織細胞を酸化させ、病変や機能障害、細胞の老化を招く原因と一つとして活性酸素があるが、その弊害を防ぐものにビタミンC・Eやβ-カロチンなどの抗酸化物質が知られている。このアルカリイオン水にも抗酸化機能(SOD様活性)が期待されている。

 活性酸素は体内分子から陰イオンを奪う形で相手を酸化させる。この時、他から陰イオンが供給されれば、その時点で中和されて過酸化機能を失うことになる。この働きをアルカリイオン水の持つ陰イオンにさせようというのである。陰極板と陽極板を設けた電解槽にフィルターを通した水を満たして直流電気を通すと、陰極にはマイナスに帯電した還元水(アルカリイオン水)、陽極にはプラスに帯電した酸化水が得られる。こうしてつくられたアルカリイオン水は単に保健飲料としてではなく、腸内異常発酵や胃潰瘍、老化防止などにも有効であるという研究報告もある。また、同時に得られる酸化水は細菌の生育を静止する働きや収斂作用があるため、化粧水に使われるほか、アトピー性皮膚炎や床ずれなどの手当てなどにも効用があるとされている。

木曜日, 7月 12, 2007

梅肉エキス(改訂版)

○梅肉エキス

 梅の薬用効果を強化させたのが梅肉エキスである。この原型は中国の烏梅(梅の実をいぶしながら乾燥させたもの)にあり、これを発展させたのが日本独特の梅肉エキスで、江戸時代の医療書「諸国古伝書秘方」には「青梅を沢山にすり、搾り汁を天日に乾かし、かきたて、ねりやくの如くになる時に、甘草五分の一を入れてねるなり」と、当時の製法が記され、その効用については、赤痢・腸チフスに該当する伝染病や食中毒・吐き下し・下痢・便秘・消化不良などが示されている。

 経験的にも学術的にも梅肉エキスの効果が再認識されてきた中で、農水省食品総合研究所(当時)と(財)梅研究所が行なった梅肉エキスの共同研究では、毛細血管と同じ孔径7ミクロンのフィルターを血液が通過する時間を測定した結果、梅肉エキスを加えると通過時間が半分(約30秒)に短縮されるという血流改善効果が報告されている(1999年)。また、その機能成分として新規物質も発見され、ムメフラールと命名された。ムメフラールは天然の梅の実には含まれておらず、梅の果汁を煮詰めて梅肉エキスを作る過程で生成する物質であることが確認されている。

 梅肉エキスの効用をまとめると次のようになる。①細胞間質液をアルカリ性に保つ浄血作用があり、新陳代謝を活発にして諸器官を正常化する。②クエン酸の働きで疲労物質である乳酸の発生を抑え、体の活性化、老化防止に効果的である。③梅に多く含まれている有機酸のピクリン酸が肝機能を高める。④整腸作用に優れ、便秘や下痢に効く。梅に含まれているカテキンは腸の働きを活発にする作用があり、便秘、ニキビや肌荒れにも効果的である。

 梅肉エキスを使った健康食品は数多くあり、錠剤、粒、顆粒、ペースト、ドリンクなどさまざまなタイプのものが市販されている。(財)日本健康栄養食品協会による「梅エキス食品規格基準」(1989年2月公示、93年7月一部改正)がある。

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水曜日, 7月 11, 2007

メシマコブ菌糸体(改訂版)

○メシマコブ菌糸体

 メシマコブ菌糸体培養技術を完成させた韓国では、その薬理研究が産学協同で進められ、開発された製剤は1993年に韓国政府から抗ガン剤の認可を受けた。そしてこの開発研究は韓国内で高く評価され、兪益東(韓国生命工学研究所)は98年度の茶山技術賞を受賞している。

 開発に当たり韓国では既に90年ごろから多数の薬効研究が発表されているが、兪益東も携わった著名な研究として、抗ガン剤(抗ガン性抗生物質)のアドリアマイシン(ADR)を併用した比較実験がある。無菌マウスに黒色腫(メラノーマB15F10)を移植後、①メシマコブ菌糸体の熱水抽出物(以下、エキスと表記)を100mg/kg、②ADR(0.1mg/kg)、③エキス+ADR、をそれぞれ投与すると、対照群(無投与)は20日後に、①と②は40日後に生存率0となったが、③の併用グループは60日後の生存率が40%であった。そこでADRを3倍濃度の0.3mg/kgにすると、②のADR単独投与では60日後の生存率が20%に向上、③のエキス併用では60日後の生存率が90%にも達したのである。

 抗ガン剤と相補的に作用することを実証したこの実験成果は、現実的なガン治療にとって極めて有益であり、順次こうした研究成果が報告されていったことから、安全性のチェックを経て医薬品に認可されたのである。さらに細菌の兪らによる研究では、自家免疫疾患が一因となるインスリン依存症(Ⅰ型)糖尿病を持つマウスに対しても、メシマコブ菌糸体エキスは血糖値を正常にし、発病を抑制する効果を示したことも発表している。この培養菌糸体エキスはわが国への導入され、多くの基礎研究や臨床報告が行われている。

 国内の研究では、中村友幸(アイ・ビー・アイ応用キノコ研究所)らによる活性酸素消去作用に関する報告がある。中村らは国内で採取した野性メシマコブの菌糸体を使い、廊下やガンの原因となるスーパーオキシドアニオンラジカル(活性酸素)の消去活性試験を行なった結果、12種類(ヒメマツタケ、マイタケ、マンネンタケ、ヤマブシタケ、シイタケ、ハタケシメジ、ホンシメジ、カンゾウタケ、ヌメリスギタケモドキ、エリンギ、ナメコ、メシマコブ)の菌糸体培養成分の中で、メシマコブ(PL-08株)が最も高い活性を示し、抗酸化物質として知られているビタミンCの約2倍の消去活性を有することが示唆されたとしている。

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火曜日, 7月 10, 2007

メシマコブ(改訂版)

○メシマコブ

 タバコウロコタケ科キコブタケ属のキノコで、学名はPhellinus linteus。メシマコブのいう和名は、男女群島(長崎県)の女島に多くの野性株が見られたことに由来する。桑の古木に寄生して、コブ状から次第に扇状に育ち、通常は傘の直径が8~12cm、大きなものは30cmを越えるほどにもなる。傘の裏側(地面側)が黄色いところから、漢方の古典・本草綱目に桑黄の名で収載されているものが、このメシマコブだといわれている。

 わが国のキノコ薬効研究所の黎明期に当たる1968年に、めぼしい薬用キノコを集めて行われた池川哲郎(国立がんセンター研究所)らの抗腫瘍活性化比較研究で、メシマコブは非常に高い数値を示した。この研究に触発された医師の山名征三(広島・西條病院)は、患者の協力も得てその優れた抗腫瘍活性を確認したが、野生のメシマコブは極めて入手難であったために、その成果を広く世に問うことができなかった。その後は野生の桑の古木は減少、人工栽培も困難でメシマコブの入手難は改善することがなかったが、近年、韓国でメシマコブ菌糸体の培養技術が完成、日本ではメシマコブ子実体の人工栽培法が確立している。

 子実体の人工栽培を確立したのは、長野県松本市で各種薬効キノコの人工栽培に取り組んできた企業サイシンで、2001年春、約10年間の試行錯誤の末、メシマコブ子実体の人工栽培に目処をつけ「S-ME菌」と命名された。同年の秋からは量産体制も整い、メシマコブ子実体のきざみが出荷されるようになっている。この人工栽培の成功によって、メシマコブ子実体の基礎研究が大きく前進するものと期待されている。

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月曜日, 7月 09, 2007

ハタケシメジ(改訂版)

○ハタケシメジ

 ホンシメジと同じキシメジ科のキノコで、学名はLyophyllum decastes。夏から秋にかけて林、草地、道端などに生える。傘は径4~9cmで、ほとんど平らに開く。傘の表面は灰褐色、裏側は灰白色で細かいヒダがある。柄は5~8cm。株の根本は菌子束となって伸びる。北半球の温帯に分布している。

 味は天下一品とされるホンシメジと同様、風味が優れているため、様々な方法で人工栽培が試みられたが成功しなかった。しかし、王子製紙森林資源研究所が人工栽培技術を確立して大量生産に成功、機能性が期待される健康食品の一員にも加わることになった。ホンシメジはマツタケのように土中に生きた根に共生する菌根菌であるのに対し、同属でありながらハタケシメジは土中に埋もれて腐朽の進んだ木片に繁殖する腐生菌としての性質を持っていたことが、人工栽培の成功につながったといわれている。

 他の多くのキノコ類に抗ガン作用が見出されていることを受けて、ハタケシメジの機能性研究もその抗ガン活性の検証から着手され、1998年の日本癌学会総会においてその効果に関する学会発表がなされた。「ハタケシメジに含まれる抗腫瘍活性多糖の分離・精製とその構造」(三重大学医学部薬理学教室・伊藤均、同大生物資源学部・久松眞、永昌源総合研究所・卯川裕一)である。キノコの抗ガン作用研究にとって画期的なこの学会発表は、伊藤によるハタケシメジの実験を基礎としたものであった。その実験はハタケシメジの熱水抽出画分(F-1)と、それをアルコール沈殿させた画分(F-2)の2つを調整し、それぞれ0.5%、0.1%に希釈して、0.3mlを15週齢の雌マウスに腹腔内投与、2時間経過後に腹腔浸出細胞(主にマクロファージ)を採取してC3抗原を定量するというものであった。その結果、C3抗原(抗原抗体反応によって活性化される血清タンパク酵素系の溶血・溶菌反応に必須の物質)が最高15倍にも上昇することが観察された。この現象はマクロファージが強く活性化されたことを意味する。

 次いでザルコーマ180固形ガンを5週齢の雌マウス12匹(6匹2群)に移植、その内の1群にハタケシメジの熱水抽出画分(10mg/kg)を10日間連続して投与(注射)した。その結果、対照群(6匹)は全て罹患し、その内の3匹は35日目までに死んだが、投与群(6匹)は100%全て健全であった。

 その後行われた実験では、上記F-2画分をイオン交換クロマト法、ゲル濾過法で8種類の画分に精製し、ザルコーマ180固形ガンを移植した5週齢の雌マウスに、腹腔内投与(注射)及び胃ゾンデによる経口投与を行なった。その結果、移植4週後の生存率は精製した2画分で100%、ガン完全消失率も90%という好結果を見たのである。また、経口投与でも46%と高い腫瘍抑制率を示した。同研究グループは、第58回日本癌学会総会でも「ハタケシメジ由来の精製多糖の抗腫瘍効果とその作用機序」を発表している。

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土曜日, 7月 07, 2007

AHCC(改訂版)

○AHCC

 AHCCはActive Hexose Correlated Compound(活性化糖類関連化合物)の略で、複数の坦子菌類(キノコ)の菌糸体を長期間培養して得られる菌糸体培養抽出物の名称である。1986年にアミノアップ化学と東京大学薬学部・岡本敏彦の共同研究によって開発され、その後、北海道大学医学部、帝京大学医学部、関西医科大学などの研究者や医師らによる共同研究を通じて、肝臓病や糖尿病の改善、免疫賦活によるガンの予防などに効果のあることが明らかにされてきた。

 現在までに国際エイズ会議(1994年)、ヨーロッパ外科学会(97年)、日本がん予防研究会(97年)、日本癌学会総会(98年)、日本薬学会(99年)など数多くの学会で、AHCCの抗ガン作用に関する研究成果が報告されている。

 一般にキノコの抗ガン作用は主成分のβ-グルカンによるものとされているが、AHCCにはβ-グルカンに加え、アセチルかされたα-グルカンが含まれている。この成分はα-グルカンにアセチル基が付加したもので、デンプンなどのα-グルカンとは性質が異なり、特別な条件化で菌を培養することによって産生される物質である。β-グルカンに比べて低分子(分子量は約5000)であることが特徴で、これがAHCCの特異的な免疫賦活作用を担っているのではないかと考えられている。

 AHCCはまた、B型及びC型のウイルス性慢性肝炎、糖尿病、慢性関節リューマチ、自律神経失調症など、治療の難しい疾患に用いて有効性があったとする報告も多い。1994年には細川真澄男(北海道大学医学部)、山崎正利(帝京大学薬学部)、上山泰男(関西医科大学)らが中心となり、AHCC研究会が発足し、国内外の研究者を多数集めて世界的な規模での基礎・臨床研究が行われている。

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土曜日, 6月 30, 2007

ゴボウ(牛蒡)

○ゴボウ(牛蒡)

 ゴボウは西アジアを原産とするキク科の多年草で世界各地で自生しているが、食用にしているのは日本と韓国だけで、中国やヨーロッパではもっぱら薬用として用いられている。中国では種子を解熱・利尿に、ヨーロッパでは根を利尿剤として使う。

 わが国では四季折々に精進揚げ、きんぴら、柳川、煮しめなどと食卓を彩るゴボウであるが、味覚や香り、歯ごたえはかけがえのないものがあるとはいえ、ビタミンやミネラルなどに見るべきものはない。しかし多量に含まれるセルロース、ヘミセルロース、リグニンなどの食物繊維が腸の蠕動運動を促して便秘を解消し、また腸内の有用細菌の繁殖を助けるとともに、有害物質を吸着して排泄するなどの働きをもち、大腸ガンの予防にも役立つ。

 リグニンは胆汁酸を吸着して対外へ排出する働きがあり、血中コレステロールの増加を抑制する作用がある。ほかに腎機能を高めるイヌリンを含むので利尿効果があり、浮腫を治すとされてきた。

 ゴボウは菊に属するが、漢方薬の商陸(利尿薬)になる山ゴボウは別種のヤマゴボウ科の植物である。また、観光地の土産でヤマゴボウの漬物として売られているのはキク科のモリアザミの根が使われている。

ゴボウ(牛蒡)の商品一覧

月曜日, 6月 25, 2007

イノシトール

○イノシトール

 ヒトのほとんどの細胞内に存在して重要な役割を担うビタミン様作用物質(ビタミンB複合体)。脂肪肝を防ぐとともに胃腸の正常な運動を維持する作用がある。脂肪肝・肝硬変の治療薬に用いられるほか、栄養ドリンク剤や乳児の粉ミルクなどにも配合されている。体内で合成されるので、普通の食生活では欠乏症の心配はない。食品では米糠や小麦胚芽など穀類・野菜類に多く含まれている。イノシトールには6ヶ所のリン酸基結合部位があり、リン化合物に変化する。この内、フィチン酸と呼ばれるイノシトール六リン酸はガン細胞の発生と増殖をコントロールする働きがある。

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土曜日, 6月 23, 2007

胡瓜(キュウリ)

○胡瓜(キュウリ)

 ウリ科のつる性一年草で、果菜類では生産量が最も多い野菜である。サラダ、漬物、酢の物、すりおろして和え物にと、いずれも涼しげな感じが漂うが、キュウリはまさしく体の熱を取り、暑気あたりの食欲不振を癒す効果がある。また昔から浄血(多く含まれるカリウムによる効能)、酒の毒を消す、体内毒素を排泄するので細胞が活性化する、肌荒れやシワを防ぐ、おろし汁をつけるとあせもが治るなどの効果が経験的に知られてきた。利尿効果は生のものより煮たほうが強い。よく熟したキュウリの皮をむいたものを20倍の水で煮詰め、半量になったところでその煎じ汁を100mlくらいずつ空腹時に飲むとよいとされる。

 キュウリはその96%が水分であり、カロリー的にも栄養素の面でも見るべきものは少ないが、カリウムは100g中200mgと多い。カリウムは体内でナトリウムと拮抗して働いており、カリウムが多ければナトリウムは反比例して減少し、血圧の上昇を防いだり筋肉を活性化するので、心臓の筋肉を強くし、また腸管の運動を促進する働きがある。

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金曜日, 6月 22, 2007

カスピ海ヨーグルト

○カスピ海ヨーグルト

 カスピ海ヨーグルトは長寿国として有名なコースカス地方で日常的に食べられているヨーグルトで、家森幸男(京都大学名誉教授)が長寿との関わりを調べるために日本に持ち帰ったものが人づてに広まり、カスピ海ヨーグルト呼ばれるようになった。

 このヨーグルトの特徴は酸味が少なくとろりとした食感にある。これはカスピ海ヨーグルトに用いられている乳酸菌のクレモリス菌と酢酸菌の働きによるもので、クレモリス菌は乳糖から乳酸を作るほかに、粘りの元となる粘性多糖類も作り出す。一方、酢酸菌は過剰にできた乳酸を食べる性質があるため、ヨーグルト酸味が適度に抑えられる。クレモリス菌の粘性多糖類には腸内環境を改善する作用や血中コレステロールを低下させる作用のあることが明らかにされつつある。

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木曜日, 6月 21, 2007

ヨーグルト

○ヨーグルト

 牛乳や山羊乳を乳酸発酵して作られる発酵乳の代表的なもの。発症はトルコである。発酵に用いられる乳酸菌は、国際規格(コーデックス規格)でサーモフィルス菌、ブルガリア菌の混合と決められているが、わが国の乳等省令では特に菌種を定めていない。

 ヨーグルトの健康効果については20世紀初頭にロシア出身の病理学者でノーベル生理医学賞を受賞したメチニコフが、ヨーグルトに含まれる乳酸桿菌が腸内の腐敗菌を減らし、あらゆる病気の発生を防ぐと提唱したことから、多くの人々に知られることとなった。

 現在、一般的なヨーグルトの生理作用としては以下が挙げられる。①乳酸発酵により乳が消化吸収されやすい状態になっているため、牛乳を飲んで下痢を起こす人(乳糖不耐症)でも摂取しやすい。②乳酸は胃酸の分泌をコントロールし、胃の機能を正常に保つ。また腐敗の防止作用もある。③乳中のカルシウムやミネラルが、発酵による酵素活性により吸収されやすくなっている。④乳酸発酵中の酵素により乳タンパク質(カゼイン)からペプチドが生成され、アンジオテンシン変換酵素を阻害して血圧を下げる働きがある。⑤乳酸発酵微生物には抗腫瘍効果を持つものがある(腹水ガンを移植したネズミにヨーグルトを与えると28%ものガンの発育が抑制されたとする米ネブスカ大学のレディの実験がよく知られている)などである。

 前述のように、ヨーグルトにはブルガリア菌とサーモフィルス菌が用いられているが、これに加え、腸管に生きて到達し、腸内フローラ(細菌叢)の改善に働くアシドフィルス菌やビフィズス菌を添加したヨーグルトもある。

 市販されているヨーグルト製品には、甘味料や香料などを一切含まないプレーンヨーグルト、果汁や果肉を加えたフルーツヨーグルト、アイスクリーム状にしたフローズヨーグルト、発酵後に攪拌したドリンクヨーグルト(飲むヨーグルト)などがある。

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水曜日, 6月 20, 2007

菜種油(ナタネ油)

○菜種油(ナタネ油)

 アブラナ科のアブラ菜の種子(ナタネ)から採取される食用油で、わが国では大豆油に次いで需要量・生産量が多い。原料のナタネはカナダで品種改良されたキャノーラ種が使われており、ほぼ全てが輸入されている。

 ナタネ油はクセのないあっさりとした風味で、加熱にも強い。サラダ油やてんぷら油に精製され、ドレッシングや炒め物、揚げ物など様々な料理に使われている。脂肪酸組成は単価不飽和脂肪酸のオレイン酸が半分以上(58.6%)を占め、植物性油脂の中ではオリーブオイルに次ぐ含有量である。オレイン酸は血中コレステロールを減らし、動脈硬化を予防する働きがある。このほか多価不飽和脂肪酸のリノレン酸やビタミンEも多く含んでいる。

菜種油(ナタネ油)

火曜日, 6月 19, 2007

胡麻油(ごま油)

○胡麻油(ごま油)

 白ゴマの種子から採られるゴマ油は、種子を炒ってから搾油するため独特の香味がつく。中国料理に使われることが多いが、わが国では天ぷら油としても用いられる。ゴマ油の特徴はその約80%が不飽和脂肪酸であること。中でもリノール酸(脂肪酸総量の44.8%)とオレイン酸(同39%)の含有量が多い。リノール酸やオレイン酸は高血圧や動脈硬化などの原因となるコレステロールを減らす働きがある。

 不飽和脂肪酸を多く含む油は空気中で酸化して過酸化脂質という有害物質に変化しやすいが、ゴマ油ではこのような変化が起きにくいということも知られている。これは、ゴマ油に含まれるリグナン類のセサミンやセサミノールなどが抗酸化物質とした働いているからだと考えられている。

胡麻油(ごま油)の商品一覧

日曜日, 6月 17, 2007

ビタミンA

○ビタミンA

 物質名はレチノール。視力低下や夜盲症を予防することで知られるビタミン。網膜細胞や皮膚、粘膜上皮細胞の維持と再生に役立ち、消化器や呼吸器の感染に対する抵抗力を高め、皮膚や髪の健康を保ち、甲状腺の機能亢進を抑える、生殖機能を高めるなど、多く働きをするほか、細胞内での遺伝情報の伝達に関与して粘膜や上皮組織のガンを抑制することも指摘されている。

 欠乏症は身体の抵抗力を奪い、目や消化器、呼吸器に障害を起こし、発育不良、角膜乾燥症、結膜炎を招き、さらに感染症に罹りやすくなったり、味覚・嗅覚・聴覚の以上などをもたらす原因にもなる。

 ビタミンAには、動物性食品にのみ含まれるレチノールと、植物に多く含まれヒトの体内でレチノールに変わるカロチンがある。食事摂取基準05年版では、ビタミンAの推奨量は1日当たり男性は18~49歳で750ufRE(レチノール当量)、50~69歳で700ugRE、女性は18~69歳で600ugRE。上限量は男女とも3000ugREとしている。また保健機能食品制度では、ビタミンAを180~600ufRE含む食品にはビタミンAの機能を表示できる。

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土曜日, 6月 16, 2007

シャペウ・デ・コウロ

○シャペウ・デ・コウロ

 ブラジルなど中南米諸国の池や沼、川べりに自生するオモダカ科の水草。長い茎の先に直径50~70cmの楕円形の葉をつくる。ブラジルではこの葉を採取して陰干しにしたものを軽く火で炙ってから揉み砕き、煎じてお茶のように飲む習慣がある。現地では、それが血液を浄化する働きを持ち、女性の肌を滑らかにするばかりか、湿疹や吹き出物などの皮膚疾患、利尿、腎臓病、関節炎、痛風、皮膚病、リウマチ、潰瘍などに効果があるとして伝統的に愛飲されており、ブラジルの植物事典には薬草として記載されている。

 シャペウ・デ・コウロの葉の乾燥粉末からの熱水抽出物による基礎研究では、血中コレステロールと中性脂肪の上昇を抑制する作用が認められている。マウスに①通常食、②高コレステロール食、③高コレステロール食にシャペウ・デ・コウロのエキス10%添加食、それぞれ与え、総コレステロール値と中性脂肪の上昇を調べたところ、③の10%添加食のグループで3~5割抑制されることが実証された。同時にHDLコレステロール(善玉コレステロール)値は約2倍強も上昇した。また、活性酸素を消去する作用、脂質の過酸化を抑制する過酸化脂質抑制作用があることも確認され、多糖画分には抗アレルギー作用があることも報告されている。

 なお、シャペウ・デ・コウロと同じオモダカ科のサジオモダカは、わが国の北部や高地、中国東北部、東シベリアなどの沼沢地に自生する多年草で、漢方ではその球茎を沢瀉と呼び、利尿、腎炎などに用いている。中国ではその葉を沢瀉葉といい、慢性気管支炎などに民間薬的に使われている。

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木曜日, 6月 14, 2007

トレハロース

○トレハロース

 2個のグルコースがα-1、1結合した二糖類で、砂漠や寒冷地など極限的な環境に生息する生物に多く見出されている。これは、生物に不可欠な水分を保持する役割をトレハロースが担っているためと考えられている。食品ではキノコや酵母に多く存在し、乾燥シイタケには約20%含まれている。甘味度はショ糖の6割程度。

 トレハロースは耐熱、耐酸性に優れているため、タンパク質の変性防止、味質の保持などを目的に幅広く用いられている。従来は酵母からの抽出物がもっぱら利用されてきたが、近年、メーカーの林原がデンプンに酵素を反応させて安価に大量生産する技術を開発、市場が一気に広がった。トレハロースの生理機能としては、腸内善玉菌の増加作用、低カロリー・非う蝕性、抗酸化作用などが認められているほか、点眼によるドライアイの軽減、経口摂取による骨強化作用などがある。

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水曜日, 6月 13, 2007

食用油

○食用油

 わが国で食用油とされている植物油脂類は数多くあるが、その大半は大豆油とナタネ油である。また、アブラヤシの果肉から採られるパーム油も需要が多い。パーム油は業務用食用油としてポテトチップス、カップ麺などに使われている。大豆油、ナタネ油、パーム油は食用のベースといわれ、世界的に見ても生産量・消費量が多い。これらに対して、風味が独特で他のオイルでは代用できない食用油としてオリーブオイルやゴマ油などがある。食用油は天ぷら油、サラダ油などのように用途によっても分けられ、各種植物油脂を原料として加工されている。

 天ぷら油は天ぷらなどの揚げ物に使われる油で、大豆油、ゴマ油、ナタネ油が原料となっている。サラダ油はサラダドレッシングなど使われる精製食用油で、低温時でも透明性が高く、変敗が起きにくいよう調整した油である。ナタネ油や大豆油、綿実油、米油などが原料となる。

 食用油のほとんどは植物油脂をベースにしており、動物油脂とは異なり、リノール酸やオレイン酸、リノレン酸などの不飽和脂肪酸を多く含むことが特徴である。リノール酸は高コレステロール症による冠動脈不全や動脈硬化、脳出血などを予防するという研究報告が発表されて以来、リノール酸を多く含む植物油脂は体によいという点が強調されてきた。

 しかし、よいことばかりではなく、最近になってリノール酸の過剰摂取が様々な弊害を起こすということも指摘されるようになっている。また、マーガリンに含まれるトランス脂肪酸(リノール酸の水素添加で生じる)の多量摂取は血漿LDLコレステロール濃度を上昇させると考えられており、摂取量が多い欧米では問題視されている。

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火曜日, 6月 12, 2007

鮫(さめ)

○鮫(さめ)

 海産魚のサメ類の総称で、体調が10cmほどのコビトザメから、20mにもなるジンベイザメまで、世界各地の暖海域に約250種、日本近海だけでも約80種が分布している。関東では大きいものをフカ、山陰地方ではワニといい、神話に出てくる因幡の白兎に騙されたワニはサメのことである。

 食用とするのはアブラツノザメ(ツメザメ科、別名アイザメ)やヨシキリザメ(メジロザメ科)で、肉はハンペンなどの練り物の材料の他、酢の物などに使われる。また軟骨は薄切りにして鮫氷として食される。肉は切り身で市場に出ているが、軟骨は入手しにくい。

 栄養学的な特徴はビタミンAが豊富なことであるが(アブラツノザメ切り身生100g中、210ug)、ヨシキリザメはわずか9ugと差が大きい。中国料理で珍重されるフカヒレ(ヒレの部分)はタンパク質とカルシウムに富むので、食感の魅力だけにとどまらぬ健康食材ともいえよう。このほか、アブラツメザメの肝油に含まれる油脂成分のスクアレンは、女性化粧品の高級美顔料として使われているほか、深海鮫エキスとして健康食品にも加工され、細胞の新陳代謝を活発にするなどの健康効果が知られている。

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月曜日, 6月 11, 2007

サフラン

○サフラン

 サフランは南ヨーロッパを原産とするアヤメ科の多年草で、別名サフランクロッカスとも言う。真っ赤な花柱はパエリアやブイヤベースなど地中海料理の着色や風味づけに使われてる。花には3本の淡黄色の雄しべと、柱頭が三裂して花冠の外にまで垂れ下がる細長い紅色の雌しべがあり、この雌しべを乾燥させたものが婦人病薬(通経・鎮痛・鎮静)に用いられてきた。

 医薬品の記述としては、紀元前200年頃のローマのムーキアーヌスが、胃・肝臓・腎臓・膀胱・肺の病気、咳、結膜炎、酒の悪酔いなどに効くとし、ブリニイは博物学(紀元前100年頃)において、サフランが眠りを誘い、頭脳を明晰にし、媚薬としても用いられることを記している。中国では蔵紅花、蕃紅花の名で呼ばれ、本草綱目では呼吸障害・嘔吐・悪寒などにも有効であるとしている。わが国でも血の道症・月経不順・更年期障害などの民間薬としての使用歴は長く、日本薬局方にも収載されている。

 雌しべに含まれる色素成分クロシンの存在は早くから知られていたが、近年、この成分に中枢神経の活性化、記憶力増強を図る作用のあることが明らかにされ、一躍注目を集めるようになった。齊藤洋(東京大学薬学部)と正山征洋(九州大学薬学部)らの研究グループは、クロシンを与えたネズミはアルコールによる記憶障害が明らかに改善され、記憶を司る脳の海馬の電気信号の働きも、与えるクロシンの量が多いほど高くなることを報告している。これがその後の多様な研究の端緒となり、現在はクロシンにイチョウ葉エキスやビタミンEなどを配合した健脳食品も開発されている。

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土曜日, 6月 09, 2007

葛の葉

○葛の葉

 葛はマメ科のつる性の多年草で、山野に自生している。初秋に紫紅色の蝶型の花を咲かせ、秋の七草の一つとして古くから親しまれてきた。わが国に古くから分布する植物の一つで、日本書紀にも出てくる。主な産地は奈良、徳島、長野、群馬、鹿児島などの各県だが、中でも吉野地方(奈良県)に産する吉野葛は良質なものとされている。

 根は医薬品成分に指定されており、漢方薬の風邪薬である葛根湯の主剤である。食品としては葛デンプンとして利用されることが多いが、葉には良質の葉緑素が豊富に含まれており、葉緑素の補助食品として優れている。葉緑素(クロロフィル)は植物に存在する緑色の色素で、細胞内ではタンパク質の結合しており、水と二酸化炭素からデンプンを作り出す光合成を担っている。脊椎動物の赤血球に含まれる色素タンパク質のヘモグロビンと構造がよく似ており、俗に緑の血液とも呼ばれている。葉緑素は体内でヘモグロビンの生成を助け、造血作用を促す。また、健胃作用、殺菌作用も認められている。

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水曜日, 6月 06, 2007

β-グルカン

○β-グルカン

 グルコース(ブドウ糖)を構成糖とする単一多糖類を総称してグルカンという。植物や動物、キノコ類、酵母に多く存在している。グルカンの代表はデンプン、グリコーゲン、セルロースである。

 グルカンは多数のグルコースが結合(脱水縮合)したものだが、結合する炭素の位置や結合の仕方の違いによって性質の異なるものとなる。例えば、デンプンは食べると消化吸収されてエネルギー源になるが、セルロースは食べても消化給されない。これはグルコース同士の結合の違いからくるものである。グルコースの結合には、ヒドロキシ基(水酸基)が下にくるα型と、上にくるβ型とがある。また、結合している炭素の位置によって「1、4結合」や「1、6結合」などと示される。デンプンはα-1、4結合のαグルカン、セルロースはβ1、4結合のβ-グルカンである。

 β-グルカンはキノコ類に多く含まれ、抗腫瘍活性が認められることから、抗ガンキノコの主要成分として重要である。これまでに、シイタケ子実体から得られたレンチナン、カワラタケ培養菌糸体からのクレスチン、スエヒロタケ培養の培地生産物であるシゾフィランが抗ガン剤として医薬品になっている。レンチナンとシゾフィランは、β-1、3結合した主鎖とβ-1、6結合の側鎖からなるβ-グルカンである。クレスチンは、β-グルカンにタンパク質が結合した複合糖質である。

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 抗腫瘍効果が高いといわれているアガリクス・ブラゼイ・ムリル(ヒメマツタケ)には、中性多糖、酸性複合多糖、タンパク多糖、核酸成分などが存在している。中性多糖はβ-1、6グルカンやキシログルカン、酸性複合多糖はガラクトグルカンのウルナイド、タンパク多糖はペプチドグルカン、核酸成分はリボヌクレオチドタンパクである。このように、1つのキノコの中にもこれだけ多くの多糖が含まれており、それらの作用もまた違ってくる。

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 伊藤均(三重大学医学部)の研究によると、マウスを使って抗腫瘍効果を検討した実験では、β-1、6グルカンが最も高い抑制率を示したという。また、宿前利郎(東京薬科大学)の報告では、サルノコシカケ科やシメジ科、ハラタケ科のキノコに多く含まれるβ-1、3グルカンには、経口投与によっても顕著な抗腫瘍活性が認められたとしている。

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火曜日, 6月 05, 2007

どくだみ茶

○どくだみ茶

 ドクダミ(蕺草)は東アジア一体に分布するドクダミ科の多年草で、別名を十薬(重薬)という。この生葉を細かく切って煎じるか、乾燥葉を煎じたものがどくだみ茶である。入浴剤として利用することもできる。ドクダミの名は、毒を矯める(止める)の意で、江戸時代中期からの名称。また十薬の名は、貝原益軒がこの草には10種類の薬効があると言ったことに由来する。

 中国では蕺菜・魚醒草といい、2000年も前から民間薬的に用いられてきた。日本でもかなり古くから利用されてきたが、近年、新薬の薬害などへの反省からこれらの薬草が見直されている。

 乾燥物そのものは解熱、消炎、整腸などに、煎剤は腫瘍、寄生虫、胎毒、蓄膿などの薬として使われる。茶剤としては浮腫、便秘、悪瘡、尿道炎、高血圧症、皮膚炎の改善などに広く用いられる。ドクダミ特有の臭気は精油成分のデカノイルアセトアルデヒドとラウリンアルデヒドで、カビの発育を阻止し、白癬菌すなわちたむし、インキン、水虫のカビなどに有効である。葉にはエルチトリン、花や実にはイソクエルチトリンを含み、これらには強心作用、利尿作用があるほか、毛細血管利強化作用があるので高血圧による脳出血の予防に効果がある。

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月曜日, 6月 04, 2007

オリーブオイル

○オリーブオイル

 植物油のほとんどは種子から得られるがオリーブオイルはオリーブの果肉を搾って作る果実油である。果肉を搾っただけで熱を加えていないものをバージンオリーブオイル、精製したオリーブオイルにバージンオイルをブレンドしたものをピュアオリーブオイルと呼ぶ。バージンオリーブオイルは香りが高く消化もよいので、主にサラダなどのドレッシングや料理の香り付けなどに使われている。ピュアオリーブオイルは炒め物など加熱料理に向く。オリーブオイルの主な産地はスペイン、イタリア、ギリシャなどで、栽培地域によって色、香り、味にそれぞれ特徴がある。また近年、アルゼンチンやチリ、オーストラリアなど南半球の国々がバージンオリーブオイルの生産と輸出に注力している。

 オリーブオイルの栄養成分を見ると、脂肪酸の組成は不飽和脂肪酸が豊富で、特にオレイン酸の含有量は植物油の中でもトップクラスの75%を占めている。このほか必須脂肪酸のリノール酸が10.4%、リノレン酸が0.8%含まれている。オレイン酸には血中のコレステロールを減らす作用がある。食用油としてオリーブオイルを使う地中海沿岸地方は、他のヨーロッパ諸国に比べて心臓疾患が少ないことで知られているが、これはオリーブオイルのオレイン酸が関係していると考えられている。また、便秘の解消にオリーブオイルをスプーン1杯程度飲むと効果があるといわれているが、オレイン酸は腸の蠕動を高める働きもあるる。このほか、オリーブオイルには他の植物油には少ないビタミンA(100g中180ug)やビタミンE、Kも含まれている。

 最近の件杞憂では、オリーブオイルには抗炎症薬イブプロフェンと同じ鎮痛作用を持つ物質が含まれていることが報告されている。米ペンシルベニア大学などの研究チームによると、イブプロフェンに比べるとその作用はかなり弱いが、同薬の少量投与が血栓をできにくくするように、日常使う食用油をオリーブにすることで心臓疾患や脳卒中のリスクを低減させる可能性があるという。

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金曜日, 6月 01, 2007

Ⅱ型コラーゲン

○Ⅱ型コラーゲン

 絶えず新陳代謝を繰り返している体内ではコラーゲンの産生が不可欠だが、細胞内で合成されたコラーゲンは細胞外へ分泌されて必要な場所に定着し、繊維同士が立て横に繋がり合って立体構造を構築し、細胞の増殖を促進し、細胞の機能の活性化を促すという働きもする。

 こうした性質に着目して従来は化粧品の保湿剤として主に用いられていたコラーゲンであるが、これを経口投与するマウスの実験(日本大学薬学部による)で新陳代謝の活性化が認められたことから、近年、飲むコラーゲンの研究開発が大きく進展することとなった。多様な効果が期待されるコラーゲン飲料は、現在その多くが豚皮、軟骨などを原料として、腸管で消化吸収されやすいように酵素発酵によって低分子化が図られている。用いる酵素の種類や分解法によってさまざまな特性をもち多種類の製品が供給され、健康食品のみならず一般食品への活用も進んでいる。

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木曜日, 5月 31, 2007

酵母エキス

○酵母エキス

 酵母によるアルコール発酵が終了した後に残る余剰酵母や、酵母の自己消化液を濃縮して乾燥粉末したもの。各種ビタミン、ミネラル、アミノ酸、核酸、食物繊維を多く含んでいるため、医薬品や健康食品の素材として利用される。代表的なものに、ビールの発酵後に得られる乾燥ビール酵母がある。また、食材としては清酒の発酵後にもろみから得られる酒粕にも酵母が多く含まれている。

(財)日本健康栄養食品協会が1986年に公示した「酵母食品規格基準」では、酵母食品を「食用酵母(ビール酵母、パン酵母)、乳酵母の菌体を乾燥酵母換算で50%以上含む食品」、酵母加工食品、酵母エキス加工食品を「食用酵母(ビール酵母、パン酵母、乳酵母)の菌体、またはそのエキス(原料酵母から分離・抽出によって得られるアミノ酸、ペプタイド、タンパク質、ビタミンB群を主とする可溶性成分)を主原料とし、乾燥酵母換算で30%以上を含む食品」と定義している。

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水曜日, 5月 30, 2007

しその葉茶

○しその葉茶

 紫蘇はシソ科の一年草で、葉が紫色で爽やかな香気が人を蘇らせることから、紫蘇と名付けられた。赤ジソ、青ジソ、穂シソがあるが、漢方生薬の紫蘇葉には赤ジソ(チリメンジソ)の葉を乾燥したものが用いられる。

 シソ特有の香気を生むペリルアルデヒドという精油成分には発汗作用、胃液の分泌促進、利尿作用があるが、発汗効果を高めるときは単独では弱いので、生姜などを配合した発汗効果を高めることも行なわれる。シソの葉や花穂を煎じて飲むと、下痢、初期の風邪によいとして古くから家庭でも親しまれてきた。お茶にするには生気盛んな9月頃に葉を摘み取って陰干しし、湿気をさせて保存しておき必要に応じて茶碗に取り分けて熱湯を注げばよい。

 シソの葉エキスの抗アレルギー効果について調べた山崎正利(帝京大学薬学部)の研究によると、アトピー性皮膚炎に用いるステロイド剤と同等の抑制作用が認められたことを明らかにしており、臨床でも高い改善率を見たという報告がある。

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火曜日, 5月 29, 2007

おおばこ茶

○おおばこ茶

 オオバコ(大葉子)はオオバコ科の多年草で、日当たりの良い路傍や土手、庭園などに生え、葉が大きく広いことからこの名がついた。荷車を引く牛馬の足跡や轍によく生えたところから車前草ともいう。また、葉の形がカエルに似ていることから、”かえるっぱ”ともいう。古くから民間薬として使われ、乾燥させた全草を煎じて発熱や消化不良、咳の治療に用いられてきた。

 主な成分は、葉にアウクビンという配糖体やビタミンA・C・K、有機酸、スルフォラフェンなどが含まれ、種子にはプランテノール酸、コハク酸、アデニン、コリンなどの微量成分を含んでいる。そのほかプラレタギンという配糖体を含み、胃の消化液の分泌をよくし、咳止めの効果があるとされている。

 オオバコの効用は胃腸病、肋膜炎、婦人病、頭痛、蓄膿症、むくみ、咳、発熱、便秘(種子を煎じて服用する)、心臓病、動脈硬化(生葉の青汁を盃に1杯くらい飲む)などとされる。

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月曜日, 5月 28, 2007

機能性オリゴ糖(5)

◆ラクチュロース

 ミルクオリゴ糖ともいう。フルクトースとガラクトースがβ-1、4結合したオリゴ糖。ラクトースにアルカリを作用させ、グルコースをフルクトースに置換して作られる。甘味度はショ糖の約60%。難消化性のため大腸内でビフィズス菌をよく増殖させ、腸内を酸性に保って有害菌の繁殖を抑える働きがある。人工栄養児の腸内細菌叢に有益であるほか、便秘や下痢の改善にも有効との報告がある。

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◆アガロオリゴ糖

 寒天に含まれる多糖アガロースを分解して得られるアガロビオース(二糖類)を主成分としたオリゴ糖。1998年にタカラバイオが開発した。同社の研究によると、①ガン細胞のアポトーシスを誘導する、②発ガンに関与するプロスタグランジンE2を抑制する、③活性酸素の賛成を低減する、などの機能性がある。

キシロオリゴ糖

 キシロースが2~3個重合した難消化性オリゴ糖。トウモロコシの芯などに含まれる多糖キシランを酵素分解して得られる。甘さは砂糖の1/3。難消化性のため生体酵素ではほとんど分解されずに大腸へ達し、腸内細菌によって発酵をうけ、1g当たり2kcalのエネルギーとなる。ビフィズス菌増殖による整腸作用のほか、血清コレステロールの低下作用、ミネラルの吸収促進効果などがある。トクホのおなかの調子を整える食品の関与成分の一つ。

◆キトオリゴ糖

 キチンオリゴ糖ともいう。カニやエビの甲羅に含まれる多糖類のキチンやキトサンを酵素分解しておられるオリゴ糖。抗腫瘍活性や免疫賦活作用が見出されている。

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日曜日, 5月 27, 2007

機能性オリゴ糖(4)

◆ガラクトオリゴ糖

 主にガラクトースを構成糖とする難消化性オリゴ糖。高濃度のラクトース(乳糖)に微生物起源の酵素(β-ガラクトシダーゼ)を作用させて得られる。甘味度はショ糖の約40%と低い。生体酵素ではほとんど分解されずに大腸へ達し、腸内細菌によって発酵をうけ、1g当たり2kcalのエネルギーとなる。腸内ビフィズス菌の増殖を非常強く促し整腸作用がある。う蝕性がないので虫歯や歯垢の原因にはならない。また、ミネラルの吸収を促進する作用がある。

◆ラクトスクロース

 乳化オリゴ糖ともいう。ラクトース(乳糖)のグルコース側にフルクトース(果糖)がβ-1、2結合した三糖の難消化性オリゴ糖。砂糖に近いグラニュー糖のような甘味(砂糖の60~80%)を持ちながら、難消化性という特徴がある。生体酵素ではほとんど分解されずに大腸へ達し、腸内細菌によって発酵をうけ、1g当たり2kcalのエネルギーとなる。

 林原生物科学研究所が横浜国際バイオ研究所と共同で、ラクトースとスクロース(ショ糖)から酵素反応を利用して大量生産する技術を開発した。乳化オリゴは林原生物化学研究所の登録商標。他の難消化性オリゴ糖と同様、ビフィズス菌をよく増殖させ、整腸作用に効果のあることがヒト試験で証明されている。トクホのおなかの調子を整える食品の関与成分として数多くの製品に使われている。

ラクトスクロースの商品

◆イヌロオリゴ糖

 キク科植物の菊芋やチコリに含まれる多糖イヌリンを酵素分解して作られるオリゴ糖。ビフィズス菌の増殖作用があり整腸作用が認められている。また、低カロリー甘味料としても用いられている。

キクイモの商品

土曜日, 5月 26, 2007

機能性オリゴ糖(3)

◆パラチノース

 グルコースとフルクトースがα-1、6結合したオリゴ糖。スクロースに微生物の生産する転移酵素(α-グルコシルトランスフェラーゼ)を作用させて作られる。上品な甘味(甘味度はショ糖の約半分)を持つ。カロリーは砂糖と同じだが、イソマルターゼの作用で分解される速度が砂糖より遅いため、血糖値の上昇が穏やかになる。常用しても虫歯になりにくいことがヒト試験で証明されており、トクホの虫歯になりにくい食品の関与成分になっている。

◆ラフィノース

 ビートオリゴ糖ともいう。ビート(サトウダイコン)からスクロースを抽出した後の残液から分離調整される難消化性オリゴ糖。生態酵素ではほとんど分解されずに大腸へ達し、腸内細菌によって発酵をうけ、1g当たり2kcalのエネルギーとなる。ビフィズス菌増殖作用があり、便通、便性状の改善のほか、アトピーの改善効果などの報告もある。

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◆大豆オリゴ糖

 大豆に含まれるスタキオース(四糖類)、ラフィノース、スクロースを成分とするオリゴ糖。豆腐など大豆タンパク質を利用した製品を製造するときの残滓から得られるため大豆オリゴ糖と呼ばれるが、他のマメ科植物などにも比較的多く含まれている。大豆タンパク質をアルコール沈殿させた際に得られる大豆ホエーから生成される。

 砂糖に比べて甘味度は弱く、さらっとして爽やかな感じがあり、ヒトの消化酵素では分解されにくいのでカロリーも砂糖の半分程度である。他のオリゴ糖よりも少量でビフィズス菌の増殖に伴う菌叢改善効果を発揮し、逆にウェルシュ菌や大腸菌などの有害菌にはほとんど利用されないという特性がある。大豆オリゴ糖を含んだテーブルシュガーや清涼飲料水がおなかの調子を整える食品としてトクホになっている。

金曜日, 5月 25, 2007

機能性オリゴ糖(2)

◆ニゲロオリゴ糖

 グルコースがα-1、3都合したオリゴ糖。清酒やみりんに甘味成分として含まれる。工業的にはデンプンに転移酵素(α-グルコシターゼの一種)を作用させて作られる。ゆっくりと効いてくる甘味にはコクがあり芳醇に富む。生体調節機能としては免疫賦活作用が報告されている。

ニゲロオリゴ糖の商品一覧

◆サイクロデキストリン

 6~8個程度のグルコースが結合したオリゴ糖。ドーナツ状になった環の内側は疎水性、内側は親水性であるため、環の内側への物質が取り込まれる性質を持つ。そのため、溶けない医薬品を可溶化したり、医薬品を身体内の効いてほしいところへ運ぶ標的投与など、医療への活用が期待されている。サイクロデキストリンは、デンプンにグルカノトランスフェラーゼという酵素を作用させて工業的に作られる。

◆フラクトオリゴ糖

 スクロース(ショ糖)に1~3個のフルクトース(果糖)が結合した難消化性オリゴ糖。天然にはアスパラガス、にんにく、ごぼう、タマネギなどの野菜類や蜂蜜に少量含まれている。

 工業的には高濃度のスクロース溶液に微生物の転移酵素(β-フルクトフラノシターゼ)を作用させて作られる。甘さはショ糖の約半分、生体酵素ではほとんど分解されずに大腸に達し、腸内細菌によって発酵をうけ、1g当たり約2kcal(ショ糖の半分)のエネルギーとなる。ビフィズス菌の増殖を促し腸内細菌叢の改善に効果がある。う食抑制作用も認められている。

木曜日, 5月 24, 2007

機能性オリゴ糖(1)

○機能性オリゴ糖

 二糖類のスクロースやマルトース、ラクトースは体内で酵素により分解・吸収され、最終的にグルコース(ブドウ糖)に変えられてエネルギー源となる。しかし、少糖類の中には小腸で消化吸収されずに大腸まで達し、そこで善玉菌の餌となって整腸作用を発揮するものや、う蝕抑制(虫歯になりにくい)作用を持つものなど、人の健康面で機能性を発揮する糖も数多くある。

 これらは、デンプンやスクロースなど自然界に豊富に存在する糖類を材料として、加水分解酵素や転移酵素の働きを利用して工業的に作られ、機能性オリゴとして製品化されている。

 オリゴ糖の生理機能として現在広く認められているのは、①整腸作用、②う蝕抑制作用、③中性脂肪やコレステロールの低下作用、④ミネラルの吸収促進作用、④免疫賦活作用などである。このうち、整腸作用に関してはヒト試験を通じて多くのオリゴ糖が見出されており、トクホのおなかの調子を整えるとして数多くが製品化されている。これらのオリゴ糖の多くは難消化性であり、象徴で消化吸収されずに大腸へ達し、腸内細菌による発酵をうけて単鎖脂肪酸に代謝され、1g当たり2kcal(ショ糖の半分)程度のエネルギーにしかならない。そのため低カロリー甘味料として利用されるものも多い。

◆マルトオリゴ糖

 グルコースのα-1、4結合を基本構造としたオリゴ糖。デンプンの加水分解によって作られる。奄美はまろやかで味質に優れているため、甘味料やコクを増す添加物として広く使われている。古くから製造されており、わが国では最も歴史の長いオリゴ糖である。体内で消化吸収されるのでエネルギー源となる。

◆イソマルゴオリゴ糖

 グルコースのα-1、6結合を基本構造としてオリゴ糖。天然にはハチミツに少量含まれる。工業的にはデンプンにアミラーゼ、転移酵素を反応させて作られる。甘味(ショ糖の半分)のほか、食品の旨味やコクを与えたり、防腐性によって日持ちをよくする働きもある。味噌や醤油、清酒などに含まれている。ビフィズス菌の増殖を助ける一方、ほかの有害菌にはほとんど利用されないため、腸内細菌叢の改善、便通や便の性状の以前効果が期待できる。

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水曜日, 5月 23, 2007

かぼちゃ

○かぼちゃ

 南瓜はウリ科の一年草果菜で、日本カボチャ(メキシコ原産。皮がゴツゴツしている)、西洋カボチャ(ペルー原産。球形で甘みが強くホクホクしており、栗カボチャとも呼ばれる)、ペポカボチャ(小型で低温に強い。ズッキーニや金糸瓜など)があるが、わが国で最も多く食べられているのは西洋カボチャである。

 西洋カボチャは日本カボチャに比べて、総カロリーを含め、糖質やビタミンB2などは1.5倍強。カロチンとビタミンC・Eは2倍以上の数値を示す。体内でビタミンAに変わるカロチンは体力を増強、血行促進、貧血改善に不可欠で、近年は制ガン効果も注目されている。カボチャは野菜の中では特筆すべきビタミンA補給源である。ただ、種類によって含有量が異なる。また果肉の部分よりも周縁や皮の部分に多い(果肉の10倍以上)。従って選ぶときは、皮が硬くて色が深く濃いものがよい。調理に際してはカロチンが吸収されやすいように油を使うと効果的である。

 冬至にカボチャを食べる習慣は、緑黄色野菜の少ないこの時期に保存のきくカボチャを食べて栄養を補おうとした古人の知恵であり、実際に風邪を引きにくくし、冷え性の人の手足を温める。さらに胃潰瘍の予後などにカボチャのポタージュが好適とされるのは、カロチンとビタミンCに粘膜を強くする働きがあるためである。

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火曜日, 5月 22, 2007

セロリ

○セロリ

 ヨーロッパ原産のセリ科の一年草で、セルリー(英名)とも呼ばれる。セロリは仏名。和名はオランダミツバ。スタミナを増す野菜として古くからヨーロッパでは珍重されており、強精剤としてのセロリは西洋小話やことわざにもよく登場する。

 ヨーロッパで常食されるようになったのは17世紀からで、日本には慶長年間に加藤清正が朝鮮から持ち帰ったのが始まりといわれる。当時は、清正人参などと呼ばれたがあまり普及せず、栽培されるようになったのは明治以降である。

 独特の香りはアピインを主成分としており、イライラや頭痛を和らげる効果がある。栄養素はむしろ葉に多いので捨てずに利用したい。有効成分としてはビタミンA・B1、B2・C・E、食物繊維、カルシウムが主だが、鉄分やマグネシウムなどもばかにならない。効用としては浄血・降圧・強精・利尿・鎮静作用のほか、食物繊維が便秘を改善する。

セロリの商品一覧

セロリ

○セロリ

 ヨーロッパ原産のセリ科の一年草で、セルリー(英名)とも呼ばれる。セロリは仏名。和名はオランダミツバ。スタミナを増す野菜として古くからヨーロッパでは珍重されており、強精剤としてのセロリは西洋小話やことわざにもよく登場する。

 ヨーロッパで常食されるようになったのは17世紀からで、日本には慶長年間に加藤清正が朝鮮から持ち帰ったのが始まりといわれる。当時は、清正人参などと呼ばれたがあまり普及せず、栽培されるようになったのは明治以降である。

 独特の香りはアピインを主成分としており、イライラや頭痛を和らげる効果がある。栄養素はむしろ葉に多いので捨てずに利用したい。有効成分としてはビタミンA・B1、B2・C・E、食物繊維、カルシウムが主だが、鉄分やマグネシウムなどもばかにならない。効用としては浄血・降圧・強精・利尿・鎮静作用のほか、食物繊維が便秘を改善する。

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月曜日, 5月 21, 2007

かきどおし茶

○かきどおし茶

 カキドオシはシソ科の多年草で、名の由来は、茎がどんどん伸びて垣根を通り越すほど伸びることにある。別名は、疳取草、積雪草。成分はウルソール酸、硝酸カリ、精油分としてリモネンなどを含み、そのほか、コリン、タンニン、カリウム塩などがある。

 主な効用は、①神経痛、肝臓病、胆石、糖尿病、風邪(葉と茎15gを煎じて飲む。糖尿病にはドクダミを少量加えると効果的である)、②小児疳(葉と茎の煎じ汁に黄糖、黒砂糖、ハチミツなどの甘味を加えて飲む)、③疲労、胃弱、浮腫(お茶代わりに常用するとよい)、④肩こり(生の根をよく洗い、すりおろして小麦粉で適当な固さに練ってネルなどの布などのばして貼る)、⑤湿疹、あせも(葉茎を風呂に入れ、薬湯を立てて入浴する)などとされる。

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日曜日, 5月 20, 2007

不飽和脂肪酸(2)

○共役リノール酸

 共役リノール酸は炭素数18個、二重結合2ヶ所の不飽和脂肪酸で、二重結合の位置取りがリノール酸と異なっている。サフラワー油などを原料にして工業的に作られる。動脈硬化のリスク低減、糖尿病予防、抗アレルギー作用などが報告されている。

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○γ-リノレン酸

 炭素数18個、二重結合3ヶ所のn-6系不飽和脂肪酸。生体内ではリノール酸から合成されて作られ、アラキドン酸やプロスタグランジン1の基元物質となる。生態調節ホルモンの一種であるプロスタグランジン1は血圧・血中コレステロールの降下作用があるほか、気管支喘息、アトピー性皮膚炎などの改善にも効果がある。γ-リノレン酸はヒトの母乳に含まれているが、自然界では月見草やスグリなど一部の植物種子にしか含まれていない。最近はブドウ糖などの天然糖質を微生物で発酵させて高純度のものを作る技術が開発され、ドリンクやカプセルタイプの健康食品としても販売されている。

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金曜日, 5月 18, 2007

不飽和脂肪酸(1)

○不飽和脂肪酸

 炭素と炭素が2本の手でつながることを二重結合といい、この結合を持つ脂肪酸を不飽和脂肪酸という。二重結合が1つの単価不飽和脂肪酸、2つ以上の多価不飽和脂肪酸がある。不飽和脂肪酸はいずれも炭素数が18個以上の長鎖脂肪酸だが、二重結合があるために融点が低く、常温で液状である。不飽和脂肪酸の融点は二重結合の数が増えるに従って低くなる。オリーブオイルに含まれるオレイン酸の融点は14℃、魚油に含まれるDHAの融点はマイナス78℃である。

 飽和脂肪酸は血漿コレステロール濃度を上昇させるが、不飽和脂肪酸は低下させる作用を持つ。また、生理活性物質(プロスタグランジン、ロイコトリエン)の合成材料になるものもあり、生体にとって重要な物質である。その反面、不飽和脂肪酸は酸化されやすいため過酸化脂質を生成して動脈硬化、発ガン、老化の原因物質になるという私的もある。

◆オレイン酸

 炭素数18個、二重結合1ヶ所の不飽和脂肪酸。融点は14℃。オリーブオイルやナタネ油などに多く含まれており、オリーブオイルでは脂肪酸組成の75%がオレイン酸である。ヒトの体内では飽和脂肪酸のパルミチン酸、ステアリン酸から合成される。オレイン酸は血中コレステロールの内、LDL(悪玉コレステロール)のみを減らす作用があり、オリーブオイルを多量に摂取する地中海沿岸の人々は他のヨーロッパ諸国に比べて動脈硬化による心臓病の発症が低いことが知られている。また、イタリアやギリシャでオリーブオイルの常用がガンを予防するという疫学調査が報告されている。オレイン酸は加熱によって酸化しずらく、体内で過酸化脂質を作りにくいという特徴がある。

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木曜日, 5月 17, 2007

植物酵素(2)

◆ナットウキナーゼ

 納豆に含まれる血栓溶解酵素。原料の蒸し大豆には含まれておらず、納豆菌による発酵の過程で生成される。須見洋行(倉敷芸術化学大学機能物質化学科)は、市販の納豆1パックに含まれるナットウキナーゼの血栓溶解力は、ウロキナーゼ(血栓溶解剤)の通常投与量に相当するとしている。また、静脈投与だけではなく経口でも血栓をよく溶かすことをヒト試験で明らかにしている。

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◆キチナーゼ

 パパイヤやパイナップルなどの果実、微生物などに存在する酵素で、多糖類のキチンを分解する働きがある。植物が病原菌に感染するとキチナーゼ遺伝子が誘導されることから、植物の自己防御機能を高める役割があると考えられており、キチナーゼ遺伝子を導入した耐病性植物の作出が行なわれている。

◆アリイナーゼ

 ニンニクの含まれる加水分解酵素。臭い成分のアリインに作用して、ニンニク特有の臭気成分アリシンを生成する。アリシンは消化管の中でビタミンB1と反応してアリチアミンという物質に変わり、ビタミンB1の働きを長間持続させる作用がある。

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水曜日, 5月 16, 2007

植物酵素(1)

○植物酵素

 果物や野菜などに含まれれている酵素類には、ヒトの体内で有用な働きをするものも多い。人体には数千の酵素があるといわれているが、最近の研究では酵素の全量が体内生産されるのではなく、相当量が傾向的に食物から摂り入れられることがわかってきている。そこで、植物酵素の働きを念頭に置いた各種健康食品も市場に供されてきている。例えば植物発酵食品といわれる食品群は、多種類の植物エキスを発酵させることに多種類の酵素を豊富に含有させた健康食品である。

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◆ブロメリン

 パイナップルの果実や根茎に含まれるタンパク質分解酵素。肉類をやわらかくする作用があるほか、生体内では血液中の結成の活性を高めたり、膨張や浮腫の症状を改善する効果がある。パイナップル生産地では腸の寄生虫駆除にパイナップルジュースの飲用が古くから行われているが、使われるのは生ジュースで、熱殺菌によってブロメリン酵素が死滅している缶ジュースでは効果がないとされる。

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◆パパイン

 熱帯果実のパパイアの乳液(未熟な果実の皮を傷つけると出る)に含まれるタンパク質分解酵素。212個のアミノ酸残基からなる単純タンパク質で、消化剤や牛肉の軟化剤などに利用されている。パパイアが自生する地では、肉を柔らかくしおいしくする調理法としてパパイアの葉に包んで焼くことが古くから行われてきた。物質としてのパパインそのものは、わが国では医薬品成分に指定されている。

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火曜日, 5月 15, 2007

ユーカリティー

○ユーカリティー

 コアラの食べる木として知られるユーカリティーはフトモモ科の常緑高木で、葉を蒸して得られる上質の製油はリキュールや医薬品の芳香剤として活用されている。わが国では原産地のオーストラリアに似た気候の沖縄県で植栽されている。沖縄では古くから糖尿病の伝承薬にこの葉が処方されていたこと、また、コアラがユーカリの葉だけを食べることへの関心から研究開発が進み、その葉の有効性を見出して健康茶としたものがユーカリティーです。

 飲用者からは利尿、便秘の軽快、むくみの解消、血圧降下、血糖値の低下、安眠など各種効用が報告されているが、カリウムによる利尿作用やカルシウムによる精神安定作用などを除き、作用機序の解明はまだ十分にされていない。

 葉の成分には糖質や粗タンパク質、ミネラル(カリウム、カルシウム、マグネシウム、セレン)、タンニンなどの含有量が多く、上記の作用はこれらの相乗効果と考えられる。大澤俊彦(名古屋大学)は抗酸化作用に着目し、ユーカリの葉から得たリーフワックスの抽出エキスから抗酸化物質を析出、さらに動物実験でその抗がん性を認めたほか、ポリフェノールの一種であるエラグ酸にもビタミンEの50倍に相当する強い抗酸化作用があることを確認している。

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月曜日, 5月 14, 2007

布海苔

○布海苔

 刺身のツマや実のほか、古くから糊料の原料としても使われてきた布海苔は紅藻の一種で、日本近海では主にマフノリ、フロクフノリ、ハナフノリを産する。

 わが国では江戸時代に黄疸や食中毒、疫痢、難産などの民間薬として用いられた記録があり(救民単法など)、中国にも解熱、胆石、去痰、止瀉などへの薬効を記した医典(食性本草、本草綱目など)があるが、アーユルヴェーダ医学研究所の北村彗光によってこの布海苔が健康食品として現代に蘇ることとなった。

 布海苔の特異的な有効成分は、α型とβ型が交互に鎖状に結びついた構造のフラノンという粘性多糖類である。野田宏之(三重大学)は高血圧・高脂血症・移植ガンへの効果をマウスを用いて実験し、フラノンが血圧効果・動脈硬化指数の大幅な改善、血中ナトリウムの低減、エーリッヒ腹水ガンやザルコーマ180固形ガンなどに対し顕著な増殖抑制と延命効果のあることを見出している。また糖尿病に関しては、長村洋一(藤田保健衛生大学)が高血糖マウスを使って布海苔顆粒を投与した実験があり、ここでも良好な血糖降下が認められている。布海苔を水や温湯に数時間浸積すればフラノンが得られるが、最近では手軽で便利な顆粒製品も出ている。

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日曜日, 5月 13, 2007

ムメフラール

○ムメフラール

 ムメフラールは梅肉エキスから発見された機能物質で、血液改善作用がある。1999年、農水省食品総合研究所(当時)の菊池祐二らが、梅肉エキスによる血流改善効果の実験過程で単離・同定したヒドロキシメチルフルフラール誘導体で、梅に含まれる糖質の5-ヒドロキシメチルフルフラール(HMF)とクエン酸がエステル結合した化合物である。梅の学名プルムス・ムメのムメと物質名のフルフラールのフラールからムメフラールと命名された。

 ムメフラールは生の梅の実には含まれておらず、梅の果汁を煮詰めて梅肉エキスを作る過程で生成する。菊池が開発した血流速度測定装置を作った実験で、梅肉エキス水溶液を添加した血液の通過時間は、生理食塩水を加えた対照液に比べて11~52%短縮し、血流に改善がみられることがわかった。

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土曜日, 5月 12, 2007

ヒアルロン酸

○ヒアルロン酸

 ヒアルロン酸は動物の結合組織などに多く分布するムコ多糖類で、N-アセチルグルコサミンとD-グルクロン酸がβ-1、3結合した二糖を反復単位とする、分子量10万~100万の高分子化合物である。人をはじめ、脊椎動物の組織中に広く存在しているが、特に関節や皮膚、目に多い。関節では関節液の中に含まれ関節の動きをよくする役割を、皮膚では肌の乾燥を防ぐ役割を、目では硝子体の緩衝作用や組織形状を維持する役割を担っている。

 中国やフランスでは、肌をみずみずしくする料理として鶏のとさかのスープが好んで食べられているが、これは鶏冠にヒアルロン酸が非常に多く含まれているからである。

 ヒアルロン酸には1g当たり6000mlの水(2Lのペットボトル約3本分)を保持する性質があり、生体の水分を保つ上で重要な役割をしている。ヒアルロン酸は体内の繊維芽細胞で作られるが、その産生量は加齢とともに減少し、大人の皮膚に含まれるヒアルロン酸の量は乳児の1/20といわれている。

 ヒアルロン酸は医薬品(関節症治療薬、角膜手術薬)のほか高級化粧品などに配合されてきたが、最近は飲むヒアルロン酸として健康食品にも配合され、同じムコ多糖類のコンドロイチン硫酸などと組み合わせて保水力を高めて製品も登場している。

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木曜日, 5月 10, 2007

パイナップル

○パイナップル

 パイナップル科アナナス属の多年草の果実(集合果)で、肥大した花托部分を食用とする。原産はブラジルだが、現在はハワイ、台湾、マレーシア、オーストラリア、フィリピンなどで多く栽培されている。日本へは19世紀半ばにオランダ船によって持ち込まれたという。糖質を主成分とし、その大部分はショ糖。酸味はクエン酸とリンゴ酸による。ビタミン類ではB1が多く、100g中0.08mg含む。このB1とクエン酸の相乗効果で、体内に溜まると疲労の原因となるビルピン酸や乳酸の分解を高め疲労防止や回復に役立つ。

 一時期、パイナップルダイエットが流行したことがあるが、これはパイナップルに含まれるブロメリンというタンパク質分解酵素の働きを利用したものである。事実、肉や魚料理の後に食べると消化吸収を高め、また下痢や消化不良を直す整腸作用かある。特に豚肉料理に用いると硬い肉をやわらかくし風味が増す。

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水曜日, 5月 09, 2007

ファイトケミカル(5)

◇アルカロイド

 アルカロイドは植物体内で作られる窒素を含んだアルカリ性化合物の総称で、2500種以上が見つかっている。ナス科、ケシ科、アカネ科などの植物に多く含まれており、有機酸と結合した存在している。強い生理作用があり、モルヒネ、エフェドリン、キニーネ(抗マラリア薬)、コカイン、ニコチンなどは医薬品として使われている。

◆カフェイン

 コーヒー豆や茶葉、カカオなどに含まれている苦味成分で、アルカロイドの一種。覚醒作用や疲労回復作用、利尿作用がある。また、強心剤としても使われる。カフェインの過剰摂取は不整脈、虚脱感、めまい、不安感などを招くので注意が必要。なお、茶葉にはカフェインと同物質のテインが含まれている。

◆テオブロミン

 カカオ豆やココアに微量に含まれているアルカロイド。覚醒、治療、強心作用がある。

ココアの商品一覧

◇フェルラ酸

 フェニルプロペン化合物の一種で、植物の細胞壁を形成するリグニンの前駆体として特に米糠に多く含まれる。ラジカル消去と活性酸素除去という2つの作用が認められ、食品や化粧品分野での活用、また医薬品原料としても注目されている。1995年に化学的合成品以外の食品添加物として、2001年は紫外線カットの化粧品原料として認可され、さらに04年6月には食薬区分の改正で非医薬品成分に移行した。

◇γ-オリザノール

 米胚芽や米糠油から分離された機能成分で、トリテルペンアルコールのフェルラ酸エステル。米胚芽油には1.5%含まれている。成長促進・間脳機能調節・抗酸化作用が認められている。

米糠の商品一覧

◇カプサイシン

 唐辛子の果皮に含まれる辛味成分。体内のエネルギー消費を促進させる働きがあり、結果的に肥満を防止するという効果がある。体内に入ったカプサイシンは中枢神経を介して交感神経を刺激し、副腎皮質からアドレナリンやノルアドレナリンなどの分泌を促すため、エネルギー代謝が盛んになって肝臓や筋肉内のグリコーゲンの分解などが促進される。

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◇イソシオシアナート

 キャベツやカリフラワーなどアブなら科の野菜に含まれるイソシオシアン酸の一種で、ガンの原因となるDNA損傷を抑える作用がある。また、ブロッコリーに含まれる同類のサルフォラフェインには発ガン物質の増殖を抑える作用のあることが知られている。

キャベツの商品一覧

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火曜日, 5月 08, 2007

ファイトケミカル(4)

◇硫黄化合物

 ニンニクやタマネギなどユリ科の植物が持つ独特の臭気は硫黄化合物によるものである。硫黄化合物には抗酸化作用があり、老化やガンなどの予防に有効であることが知られている。また血液の粘度を低める作用もある。

◆アリシン

 ニンニクの臭気成分で、前駆物質のアリインが酵素のアリイナーゼで加水分解されて生じる。アリインとアリイナーゼは細胞中では別の場所に存在して反応することはないが、ニンニクを切ると細胞が破壊され、両者が接触して反応が始まりアリシンが生成される。アリシンは人の消化管の中でビタミンB1と反応してアリチアミンという物質に変わる。アリチアミンの血中濃度は長時間維持されるため、ビタミンB1の働きが通常より長く持続するという効果がある。

にんにくの商品一覧

◇リグナン

 リグナンはケイ皮酸から誘導される低分子化合物で、顕花植物の茎や根、種子などに配糖体や遊離の状態で存在している。抗酸化作用が強く、食品の酸化防止剤などに利用される。特にゴマの趣旨に多く含まれている。

◆セサミン

 ゴマに含まれるリグナンの一種で、胡麻に0.5%程度しか含まれていないが、強力な抗酸化作用のあることで知られている。肝臓の機能を強化し、アルコールの分解にも寄与している。また、中性脂肪を減らす作用があることがラットを使った実験でわかっている。

◆セサミノール

 ゴマの脂質(ゴマ油)に多く含まれるリグナンの一種で、ゴマ湯などの変敗しにくい性質から見出され、強い抗酸化作用のあることが認められている。セサミノールが過酸化脂質の生成を抑制することで、抗がん効果が得られるとする実験結果が報告されている。

ゴマの商品一覧

◇サポニン

 サポニンは大豆や人参、ジャガイモの皮などに含まれるえぐみや苦味の成分で、配糖体の一種である。水溶液が石鹸のように泡立つ性質があることから、石鹸を意味するサポに由来してこう呼ばれる。サポニンは水と油の両方に溶ける性質を持っており、血管についた脂肪を除去する働きや、血中コレステロールの低下、過酸化脂質の除去などに有効であることが認められている。

◆大豆サポニン

 大豆の胚軸に含まれるサポニンで、大豆の苦味や渋味、えぐみの成分。生の大豆に約0.3%含まれている。大豆サポニンは脂質の過酸化抑制と代謝促進に関係しており、高脂血症、高血圧症、動脈硬化などの改善に効果があるとされる。

大豆イソフラボンの商品

◆ジンセノサイド

 人参に含まれるサポニンの総称で、人参サポニンとも呼ばれる。1854年に米国のガリッケスが人参の薬効成分としてパナロキンと名付けたサポニンを分析したことに始まり、これまでに30種類以上のジンセノサイドが発見されている。高麗人参には鎮静作用と興奮作用を併せ持つジンセノサイドが含まれており、大脳を鎮静させる作用がある反面、体の細胞や臓器の働きを活発にして体調を整える作用がある。また、アメリカ人視線には中枢神経の興奮を抑制し、緊張性のストレスを緩和するジンセノサイドRb群が多く含まれるため、高麗人参に比べて頭をスッキリさせ、集中力をつける作用が強いといわれる。

高麗人参の商品一覧

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月曜日, 5月 07, 2007

ファイトケミカル(3)

○タンニン

 タンニンは植物の組織内に存在する渋味成分で、ポリフェノール化合物である。植物体から水で抽出され、分解するとフェノール類が得られる。タンパク質を凝固させる性質があることから皮革のなめしに使われる。タンニンは未熟な柿の果実などに多く含まれる。また、緑茶のカテキン、紅茶のテアフラビンもタンニンの一種である。

◇カテキン

 水溶性のポリフェノール化合物で、茶葉に含まれている茶カテキンがよく知られている。茶葉の種類によって含有量は多少異なるが、平均すると乾燥葉重量の8~15%である。茶カテキンは抗酸化力が非常に高く、発ガン抑制、動脈硬化予防、脂肪代謝異常の改善、血圧上昇の抑制、血栓予防、抗糖尿病、抗アレルギー、抗ウイルス、抗菌、虫歯予防、口臭予防、腸内細菌叢正常化など多岐にわたる分野で研究成果が発表されている。食品分野では、花王が茶カテキンを関与成分にして体脂肪予防でトクホを取得したヘルシア緑茶がヒット商品になった。

緑茶(カテキン)の商品一覧

◆エピガロカテキンガレート

 茶カテキンの約半量を占めている。1999年にスウェーデンのカロリンスカ研究所がエピガロカテキンガレートがガン細胞の血管新生を阻害させることをインビトロ実験で明らかにし、英国の科学雑誌ネイチャーに掲載された。

◇テルペノイド

 テルペノイドは柑橘類や香辛野菜などの香りや苦味の成分で、テルペン、イソプレノイドとともいう。体内で発がん物質を無毒化する機能を強化したり、発ガン遺伝子の働きを弱める作用があるとされている。

◆ショウガオール

 日本産生姜の根に含まれる辛味成分で、抗菌・殺菌・解熱・鎮痛作用がある。また、ヒスタミンを抑制する高アレルギー効果も認められている。

◆ジンゲロン

 生姜の根に含まれる辛味成分で、強力な抗菌作用(コレラ菌やチフス菌)のほか、抗酸化作用も認められている。

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◆ギンコライド

 イチョウ葉から分離・同定された成分で、テルペノイドの一種。これまでの研究で①血小板凝集や血栓の生成阻害作用、②大脳去血の拮抗阻害作用、③心臓アナフィラキシーに対する拮抗作用、④炎症やアレルギーの阻害作用、⑤角膜再生の活性化作用、⑥中枢神経の覚醒作用、などが明らかにされている。

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金曜日, 5月 04, 2007

ファイトケミカル(2)

○フラボノイド

 フラボノイドは植物に含まれる水溶性色素で、早く黄、果実、種実などに広く分布し、現在まで4000種類以上が見つかっている。化学構造はポリフェノール化合物で、多くは糖と結合して配糖体として存在している。赤、紫、青色を呈するアントシアニン類、淡黄色のフラボノイド類に大きく分けられる。

◇アントシアニン

 フラボノイド色素のアントシアニジンに糖が結合した配糖体。ブルーベリーやサツマイモの皮、黒豆などの色素成分として存在している。活性酸素の発生を抑制する抗酸化物質として知られているが、ロドプシン(網膜の色素体で、光の刺激を脳に伝える働きをする)の合成を促進して、目の疲労回復や近視予防の効果が認められていることからサプリメント素材として人気を呼んでいる。アントシアニンはまた、肝臓機能の改善にも有効に働くことが知られている。軽度の肝機能障害に対して、紫イモのジュースが有効に作用したという研究報告がある。

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◇フラボノイド

 狭義のフラボノイド類には、構造の違いからフラボノール類(淡黄色)、フラボン類(淡黄色)、フラバノリール類(無色)、イソフラボン類(無色)があり、その多くは糖と結合して配糖体として存在している。

◆ケルセチン

 フラボノイドのうち、フラボノールに分類されるポリフェノール化合物。タマネギやホウレン草、ケール、パセリなどに多く含まれ、LDLコレステロール酸化を抑制することで、動脈硬化を防ぐ作用のあることが知られている。ケルセチンは通常、配糖体のルチンとして存在することが多い。

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◆ルチン

 ケルセチンに糖のルチノース(グルコース+ラムノース)が結合したフラボノイド配糖体で、ビタミンCの研究過程で発見された抗酸化物質です。ビタミンPとも呼ばれる。そば(蕎麦)やトマト、アスパラガスに多く含まれている。ルチンは毛細血管の透過性を保ち、血管がもろくなるのを防ぐ。また、血圧を下げる作用があるため、血管補強剤や毛細血管の止血剤として高血圧、脳出血、血圧異常の疾患などに使われている。

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木曜日, 5月 03, 2007

ファイトケミカル(1)

○ファイトケミカル

 植物の色素成分や香気成分などに含まれる微量化学物質をファイトケミカルという。ファイト(phyto)はギリシャ語で”植物由来の”という意味がある。ファイトケミカルは従来の栄養素とは異なり、身体の組織やエネルギー源となったり、欠乏症を起こす栄養素ではないが、健康の維持に役立つことがわかってきている。その生理作用についてはまだ体系的に説明されていないが、ずば抜けた抗酸化作用を中心にして、栄養学の新しい波として研究も進んでいる。

◆クロロフィル

 クロロフィルは植物や藍藻類に含まれる緑色の脂溶性色素で、葉緑素と呼ばれる。植物の葉緑体にたんぱく質やリポタンパクと結合した状態で存在し、二酸化炭素、水、太陽エネルギーから炭水化物(デンプン)作り出す光合成を担っている。クロロフィルは脊椎動物の赤血球に含まれる色素タンパク質のヘモグロビンと構造がよく似ており、どちらも同じポルフィリン核の構造で、その中心金属はクロロフィルはマグネシウム、ヘモグロビンが鉄である。クロロフィルは人の体内でヘモグロビンの生成を助け、造血作用を示す。また、健胃作用、殺菌効果も認められている。

◆キサントフィル類

◇ルテイン

 緑葉の野菜類に多く含まる黄橙色のカロチノイド系色素で、植物の光合成の補助色素として働いている。人の体内では網膜の黄斑に存在している。網膜が老化による影響を受けると網膜の中心部にある黄斑が変性し、視力の低下が起こるが、ルテインや同じ種類のゼアキサンチンは黄斑変性を予防する働きがある。食品ではホウレン草、芽キャベツ、ブロッコリー、トウモロコシ等に多い。

◇ゼアキサンチン

 トウモロコシやカボチャなどに多く含まれる黄色のカロチノイド色素。卵黄や動物脂肪、肝臓などなどにも存在している。人の体内では網膜の黄斑に分布している。網膜が老化による影響を受けると網膜の中心部にある黄斑が変性し、視力の低下が起こるが、ゼアキチンサン黄斑変性を予防する働きがある。

◇カプサイシン

 トウガラシやピーマンの果実に含まれる赤色のカロチノイド色素。カロチン類より色が濃く、抗酸化作用はβ-カロチンの1.5倍あるとされる。

水曜日, 5月 02, 2007

緑茶エキス食品

○緑茶エキス食品

 緑茶は煎茶の形でその浸出液を飲むことができるが、溶け出す成分であるビタミンC、カフェイン、カテキン、アミノ酸などは1回お茶を出したときは約40%、2回目のときは20%程度が茶殻の中に残っている。また、残った茶殻の中には不溶性成分であるビタミンA・E、ミネラル、脂質、食物繊維も多く含まれており、近年その積極的活用が求められるようになった。

 大森正司(大妻女子大学)、加藤みゆき(香川大学)らは、成長するにつれて高血圧になる遺伝的特性を持つラット群に対し、1回お茶を出した中級煎茶の茶殻の粉末を与える実験を行なった。生後6週間のラット10匹ずつ2グループを使い、実験期間は18週である。その結果、茶殻粉末を10%混入した餌を与えたグループは普通食を与えたグループに比べて最高血圧が低く(241mmHg対221mmHg)、血液中の中性脂肪は少なく(1dl当たり75.0mg対47.7mg)、体重増加も少ない(353g対321g)という結果が出た。

 茶殻の粉末には食物繊維の含有量が多く、それが腸の蠕動を促進して有害菌の抑制、中性脂肪の吸着、ナトリウム排泄など多様な効能を発揮するのではないかと考えられている(1993年、日本農芸化学大会で発表)。

 このほか、ビタミンC・E、β-カロチンなどの抗酸化作用も注目されている。最近、食べるお茶というキャッチフレーズで、緑茶エキスを粉末や顆粒、ゼリー状にした健康食品も多く出ている。

火曜日, 5月 01, 2007

ワイン(ポリフェノール)

○ワイン(ポリフェノール)

 フレンチ・パラドックスの言葉とともに、1990年頃からワインの健康機能性が注目され始めた。その端緒となったのがフランスの科学者セルジュ・リヌーが唱えた「フランス人は動物性脂肪を多く摂っているのにかかわらず、他のヨーロッパ諸国に比べ虚血性心疾患による死亡率が低いのは赤ワインを日常的に飲むため」という説である。健康志向の高まりを見せていた日本でも90年代後半に赤ワインブームが起こっている。

 赤ワインには渋み成分のタンニンや色素のアントシアニンなど、抗酸化作用のあるポリフェノール類が豊富に含まれている。これらの成分がLDL(低比重リポ蛋白)の酸化を抑え、虚血性心疾患の原因となる動脈硬化を予防すると考えられている。国立健康栄養研究所の板倉弘重らは、30~50代の男性10日に1日400~500mlの赤ワインを2週間飲んでもらい血液中のLDLの酸化抵抗性を調べた結果、飲用前に比べ上昇していることがわかった。また、赤ワインに含まれるほとんどのポリフェノールに抗酸化作用があることを確認している。(1994年)

 ポリフェノールの含有量とはブドウの品種によって異なる。赤ワインの中でもカベルネ・ソーヴィニヨンでつくるボルドーワインや、ネッビオーロが原料のイタリアのバローロなどが高い。一方、白ワインは抗菌性に優れている。米ウエストバージニア大学のマーチン・E・マイズらは、白ワインがサルモネラ菌、大腸菌、赤痢菌に対して抗菌作用があることを実験で確認している。

月曜日, 4月 30, 2007

ひじき

○ひじき

 ヒジキは渇藻類のホンダワラ科の海藻で、日本全国の外界に面した岩礁地帯に分布する。採取したひじきは煮た後に乾燥させ、干しヒジキとされる。水に戻すと8倍くらいなり、炒め物などにする。

 ヒジキの栄養成分で特徴的なのは、カルシウムとカリウムが多量に含まれていることである。干しヒジキ100g中、カルシウムは1400mgで海藻中トップ、カリウムは4400mgで昆布に次ぐ数値である。カルシウムは骨を丈夫にし、カリウムは血圧を下げる働きがある。

 このほかカロチンが多く、3300ug(レチノール当量550ug)含まれている。ヒジキに形が似ていることからオカヒジキと呼ばれるアカザ科の野菜があるが、これにもカロチンが多く含まれ、しかも含有量が全く同じである。偶然の一致とはいえ興味深い。ヒジキはこのほか食物繊維が多いのも特徴である(100g中43.3g)。そのため消化が悪いと思われがちであるが、この繊維が腸の蠕動運動を活発にして便秘の改善を促し、美容効果も期待できる。

ひじきの商品一覧

土曜日, 2月 10, 2007

ペプチド類

○ペプチド類

 ペプチドは2個以上のアミノ酸が結合してできる物質の総称。2個のものをジペプチド、3個のものをトリペプチド、50個程度までのものをオリゴペプチドという。食品成分に由来し、生理活性を持つペプチド類も多く見つかっており、トクホの関与成分になっているものもある。

※かつお節オリゴペプチド

 かつお節のたんぱく質を分解して得られるペプチドで、かつお節の出し殻を利用して作られる。血圧上昇に関与するアンジオテンシン変換酵素を阻害する作用がある。トクホの関与成分になっており、血圧が気なる人向きのスープ食品や錠剤タイプのものが製品化されている。

サーデンペプチドの商品一覧

※アンセリン

 アミノ酸のヒスチジンとアラニンが結合したジペプチド。カツオやマグロの筋肉に多く含まれ、乳酸除去効果がある抗疲労物質。酸素を使わないでエネルギーを燃焼させるときに効果を発揮する。

アンセリンの商品一覧

木曜日, 2月 08, 2007

コエンザイムQ10(ビタミンQ)

○コエンザイムQ10(ビタミンQ)

 脂溶性のビタミン様物質で、補酵素Q10、ビタミンQとも呼ばれる。人のミトコンドリアに最も多く存在し、エネルギー産生に深く関わっている抗酸化物質である。2001年4月の食薬区分改正で医薬品成分から非医薬品成分になり、食品としての販売が可能となった。それまで国内ではユビキノンという名称で糖尿病や虚血症心疾患、脳出血の治療薬として知られていた。

 コエンザイムQ10(以下、CoQ10と略)は1950年代に英国のモートンらがビタミンA欠乏症ラットの肝臓からその存在を発見し、ユビキノンと名づけた。57年には米国のクレーンらがウシ心筋ミトコンドリアからATP産生に不可欠なキノンを分離しCoQ10と命名したが、翌年、ユビキノンとCoQ10が同一物質であることが判明し、米国のフォーカースによってその化学構造が確定されている。CoQ10にはアンチエイジング(シワの改善など)、ダイエット、慢性疲労の改善、免疫細胞の活性化、歯肉炎、歯周病などの改善効果があるとされている。

 ヒトの体内でも合成されるが、加齢とともにその細胞内濃度は低下し、40代では30%、80代では50%以上が失われるという。その結果エネルギー不足となり、さまざまな体の不調につながれるとされる。

コエンザイムQ10の商品一覧

金曜日, 2月 02, 2007

冬瓜(とうがん)

○冬瓜(とうがん)

 ウリ科植物の果実を一般にウリ(瓜)と呼んでいるが、その種類は600種以上もあるといわれる。わが国で食用にされているのはトウガン、スイカ、メロン、キュウリ、カボチャ、ユウガオ、ヘチマ、ニガウリなどである。

 トウガンは熱帯アジア原産のつる性一年草で、カモウリ、トウガなどの別名もある。夏に黄色い5弁の花をつけ、果実は球形または楕円形で長さが50cmくらいのものもある。熟すと皮が硬くなり、冬まで貯蔵できるので冬瓜と呼ばれる夏野菜である。

 栄養学的にはビタミンCがやや多いほかあまり見るべくものがなく、そのほとんどが水分であるが、果肉にはむくみをとる優れた利尿作用があるので、膀胱炎、腎臓病、肝硬変の腹水などにも有効だといわれている。トウガンは主として煮物やあんかけとして食するが、生のしぼり汁暑夏あたり・発熱・糖尿病ののどの乾きに効く。

 なお、漢方では冬瓜子と呼ばれる種子はリノール酸やサポニン、タンパク質を含み、古来、生薬として用いられてきた。中国の古典・神農本草経に白瓜子の原名で収載されており、薬効として鎮咳、去痰、排膿、消炎性利尿、水腫などがある。

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火曜日, 1月 30, 2007

紫いも

○紫いも

 最近、菓子の新素材として人気を呼んでいるのが紫いもである。沖縄や鹿児島で昔から食べられていたマヤムラサキというサツマイモの一種で、鮮やかな紫色が特徴。紫いもの人気の秘密はその鮮やかな色だけでなく、優れた機能成分を含んでいる点にある。赤ワイン同様にポリフェノールが大量に含まれており、動脈硬化の予防に役立つとされる。また、食物繊維やビタミンC、ミネラルも豊富で、便秘や肌荒れの改善といった美容効果も期待できる。

 特徴ある紫色はアントシアニンという色素成分によるものだが、アントシアニンは視力を回復させることが知られており、最近の研究では活性酸素の除去や肝機能を高める作用のあることもわかってきている。紫いもはクセがなく、一般のサツマイモと変わらない。子供はもちろん、生活習慣病が気になりだした大人のおやつにも最適だろう。スイートポテトやソフトクリームなどがある。

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水曜日, 1月 24, 2007

こんにゃく(蒟蒻)

○こんにゃく(蒟蒻)

 サトイモ科のコンニャクイモ(原産はインドネシア)からつくるコンニャクは、昔から腸の砂下しとして日本人に親しまれてきました。コンニャクイモの球茎に含まれる複合多糖類のグルコマンナンは保水性が高く、水を吸収すると膨潤して容積を増す。これにアルカリ物質の消石灰を加えて加熱し、凝固させたものがコンニャクである。

 コンニャクは食物繊維とカルシウム、少量の鉄を含むのみで、いわゆる栄養価は低い。しかし、①口当たりが良いため量を食べられる、②カロリーがいくない(玉コンニャク100g中5kcal)、③食物繊維が多い(生井もコンニャク100g中3g)、という3点がもコンニャクをまさに飽食・高栄養化した現代人の健康食たらしめるポイントである。

 食物繊維は不溶性のものと水溶性のものがあるが、コンニャクイモに多く含まれる水溶性のグルコマンナンを高純度で抽出する技術が開発されたことにより、ここにきてコンニャクは一般食からダイエットを目的とした健康食品として商品化されるとともに、健康志向のデザート食品、加工食品としても多様な種類が供給されるようになった。食物繊維の摂取によって、①腸内細菌のバランスの改善、②腸の内容物のイオン交換作用によりナトリウムなどを排泄、③便量を増やし腸内有害物質を排出、④コレステロールや糖分の過剰吸収を抑える、などの効果が期待される。

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火曜日, 1月 23, 2007

れんこん(蓮根)

○れんこん(蓮根)

 スイレン科の多年生水性植物であるハス(蓮)の地下茎が泥の中に長く伸び、先端部分に養分を蓄えて肥大した部分がレンコン(蓮根)である。中国やインド、マレーが原産といわれる。わが国では秋の9月頃から掘り始めて翌春まで出荷が続くが、旬は年の暮れ。

 中国では蓮の根茎、葉柄、葉、蕾、花弁、花托、果実など、あらゆる部分を残りなく薬用に用いており、全て異なった効能効果を持つとしている。例えば食用にする根茎の肥厚部分は藕(うっ血を除き解毒作用がある)、根茎から採ったデンプンは藕粉(造血・浄血作用があり、下痢や暑気あたりを治す)といった具合である。

 レンコンの成分はデンプンを主体とする糖質が約15g(100g中)と多く、ペクチンやヘミセルロースなどの食物繊維は2gで、便通を良くして腸内細菌のバランスを整え血液の浄化に役立つ。ビタミンCは48mgとトマトの約3倍含まれている。Cは肌の新陳代謝をよくし、メラニン色素の沈着を防ぐ。また、レンコンに含まれるタンニンの消炎・収斂作用が咳や痰を鎮め、のどを快調にするといわれており、喘息にもおろし汁が用いられる。そのほか高血圧・下痢・更年期障害・老化防止にも効果があるとされている。

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土曜日, 1月 20, 2007

スイカ(西瓜)

○すいか(西瓜)

 ウリ科スイカ属の蔓性一年草の果実で、アフリカ南部のカラハリ砂漠が原産。栽培の起源は古く、4000年前のエジプトでは果実よりむしろ種子を食していたようである。中近東の内陸地の乾燥地帯では飲料として利用されてきた。日本へは江戸時代(16世紀)に中国を経て渡来したが、一般に普及したのは明治に入ってからである。西から伝わった瓜に由来して西瓜とされた。

 西瓜は栽培品種が多く、形・大きさ・果皮の色と模様・果肉の色などが異なる種類が数多くある。わが国で最も多く食べられているのは赤肉種で、果皮が緑色で縞模様があり、果肉が赤色の中玉である。果肉が黄色い黄肉種も比較的多い。このほか人工的な改良によって作られた、種無しスイカなどもある。

 食効で代表的なものは利尿作用で、高血圧、腎臓病、心臓病、尿路結石などのむくみに効果的である。カリウムが豊富な上に、アミノ酸の一種であるシトルリンを含み、これが利尿作用を高める。ただしスイカは体を冷やすので、下痢気味の人には不向きである。果肉の絞り汁を5~6時間、水飴状になるまでにつめたものはスイカ糖と呼ばれ、喉の痛みや痰をきる働きがある。また、種子はタンパク質や脂肪、ビタミンB群、Eが豊富で栄養価が高いので、中国では食用としており、動脈硬化の予防、強壮・強精、老化防止に卓効があるとされる。

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金曜日, 1月 19, 2007

バナナ

○バナナ

 マレー半島を原産とするバショウ科の多年草の果実。人類最古の栽培作物とされている。果実用と料理用があり、熱帯地方ではデンプンを多く含む料理用バナナが主食的役割も果たしている。日本で普及したのは明治以降で、未熟な状態で輸入したものを室に入れて熟させる。フィリピンバナナ、台湾バナナ、モンキーバナナが1年中出回っている。

 バナナの成分は炭水化物がほとんどで、未熟なものはデンプンが多いが、熟すにつれ果糖やブドウ糖、ショ糖などが増えて甘みを増す。100g中22.5gの糖質があり、バナナ1本のカロリーが食パン1枚に匹敵する。消化がよく吸収が早いので、スポーツ時のエネルギー補給に最適である。

 バナナには抗がん作用のあることも明らかになっている。帝京大学薬学部の山﨑正利らの研究によると、マウスにバナナの果汁を摂取して白血球の好中球、マクロファージ(貪食細胞)、リンパ球の数を調べたところ、マクロファージは72時間にわたり高値を維持した。マクロファージはガン細胞を攻撃するためにTNF(腫瘍壊死因子)という物質を作り出すが、バナナ果汁を摂取したマウスはTNFが増えていることがわかった。バナナのほかにもスイカ、ブドウ、梨、柿、パイナップル、リンゴ、夏みかん、グレープフルーツなどの果汁について実験を行なったが、TNFの賛成が最も高かったのはバナナで、夏みかんやグレープフルーツの30倍以上だった。そこで、実際にバナナ果汁を担がんマウスに投与して抗腫瘍効果を調べた結果、腫瘍の抑制だけでなく、癌細胞が完全に消失したマウスも認められたという。

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木曜日, 1月 18, 2007

グレープシードオイル

○グレープシードオイル

 グレープシードオイルは名前が示すようにブドウの種子から作る植物性油で、約500kgのブドウから500mlの量しか抽出できない希少な油脂である。この油脂の特徴はノンコレステロールであること、ポリフェノールやビタミンE、必須脂肪酸のリノール酸が豊富に含まれていることなどである。味はクセがなく、幅広い料理に使える。イタリア産やチリ産があるが、わが国でもスーパーなどで簡単に入手することができる。フレンチパラドックスで一躍有名になったポリフェノールだが、ブドウの中で一番含有量が多い部分は種子。グレープシードオイルには赤ワイン以上にポリフェノールが含まれており、このオイルを使った抗酸化サプリメントが出ている。

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水曜日, 1月 17, 2007

コタラヒム

○コタラヒム
 スリランカ原産のトチノキ科の樹木で。学名はsalacia reticulate(サラシア・レティキュラ-タ)。現地ではア-ユルヴェ-ダ医学に基づき、糖尿病にこ効果のある薬木として利用されてきた。京都薬科大学・吉川雅之の研究によると、コタラヒムは糖尿病治療薬のα-グルコシダ-ゼ阻害剤と同様の作用を持ち、その有効成分はコタラノ-ル、サラシノ-ルという硫黄を含む糖質であることが同定されており、糖尿病の予防・改善に効果のあることが認められている。横浜国際バイオ研究所はスリランカからコタラヒムを輸入、抽出エキスを粉末にした素材を健康食品メ-カ-などに提供している。

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日曜日, 1月 14, 2007

コブラエキス

○コブラエキス

 コブラはタイ、ビルマ、フィリピンなど東南アジア一帯に広く分布するコブラ科の毒ヘビで、全長2mにも達する。毒ヘビは強精・強壮剤という考え方は世界共通のもので、それも毒性の強いものほど効果があると信じられているが、これまでの関心は専らヘビ毒に向けられており、強
壮効果などは科学的に裏付けられているわけではない。従って、コブラの食効は体験から推測するしかないが、古くからその肝臓や胆嚢は目の薬とされ、老眼も回復するといわれている。

 肉と骨だけの乾燥コブラ製品の分析結果(日本食品分析センタ-)では、タンパク質72.4%(スペルミンなどアミノ酸18種類含む)、脂質1.9%、灰分19.4%(カルシウム5.7%、リン3%)、また100g中に鉄4.21mg、カリウム795mg、ビタミンB1が0.3mg、B2が0.39gが含まれている。スペルミンは精子をつくり、勃起中枢を刺激する。動物実験でスペルミンを投与すると性腺刺激ホルモンが分泌され、メスは子宮壁や膣壁が充血、オスは精液の生産が高まることが認められている。

 そのほかエネルギ-代謝に関与する補酵素のコエンザイムQ10も含まれており、これらが精力増強に寄与すると考えられている。インドの研究者ブラガンザは、コブラの毒に制ガン作用があると発表している。

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木曜日, 1月 11, 2007

野ぶどう

○野ブドウ

 野ブドウは全国各地の山野に自生する蔓性の落葉植物で、その薬効は江戸時代には既に知られており、「本草綱目啓蒙」という江戸末期の本草書には「突き目、目の充血、打ち身、捻挫、はれもの、リュマ-チ、関節炎など、外用薬として消炎、鎮痛に効果がある」という効果が記載されている。その野ブドウが近年、エキス内服によって肝臓病、リュ-マチ、喘息などに効くことが体験的に報告され注目を集めている。

 北関東から東北地方にかけて、野ブドウの果実酒が肝臓病の全身倦怠、食欲不振、吐気、嘔吐、浮腫を改善したという伝承が多いが、独協医科大学組織培養ケンキュウセンタ-の勝田らの研究グル-プは「野ブドウのエキスは肝硬変の治療に役立つ可能性が大きい」という学会発表を行っている。また、この研究を引き継いだ同大生薬研究所の山田喬は「脂肪肝にしたネズミに野ブドウのエキスを投与したところ、肝細胞に充満していた中性脂肪などからなる脂肪滴が消失した。これはアルコ-ル性肝疾患への有効性を示唆する。基礎実験で見る限り、野ブドウのエキスは肝細胞の増殖にはブレ-キをかけないで直接的にコラ-ゲン形成を阻止または抑制する。これは肝硬変を予防または治癒させる可能性を示すものだ」と発表している。

 野ブドウには高分子の多糖体が大量に含まれており、中国でもその抗ガン作用に注目が集まっている。また、黄疸、肝炎、肺結核、骨髄炎、乳腺炎、リンパ腺炎、中耳炎、リュ-マチ痛、排尿痛、打撲傷、骨折などにも使われており、果実は焼酎漬けに、葉、蔓、根は陰干しにして煎じて飲まれている。

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火曜日, 1月 09, 2007

ぶどう

○ぶどう葉

 フレンチパラドックスという言葉で,赤ワインに含まれるポリフェノ-ル類の健康効果(動脈硬化や心臓病のリスクを減らす)が注目され、わが国でも赤ワインブ-ムが起きたが、その原料となる黒ブドウの葉には赤ワイン以上(100~300倍)のポリフェノ-ル類が含まれている。ヨ-ロッパのワインに農家では古くから黒ブドウの葉を煎じて健康茶として飲んだり、葉そのものを料理に混ぜて食用にしてきた。黒ブドウの葉の抽出物には血管保護作用のあることが認められており、フランスやドイツでは医薬品として扱われ、静脈疾患の治療に使われている。

 ポリフェノ-ル類は体内で抗酸化物質として働き、老化防止や生活習慣病の改善に効果のあることは広く知られているが、黒ブドウ葉に含まれるポリフェノ-ル類としては、特にアントシニアンとリスベラト-ルが注目されている。アントシアニンは強い抗酸化作用を持ち、血管の保護、血液循環の改善、動脈保護の予防に効果がある。リスベラト-ルはブドウ樹がシンキン紫外線から身を守るために産生するファイトケミカル(植物微量成分)の一種で、葉にもっとも多く含まれ、果肉中にはほとんど存在しない。ヒトの体内でLDL(悪玉コレステロ-ル)を減らし、血管の炎症や血栓の形成を抑える働きがあるとされている。海外では抗ガン効果についての報告もある。健康食品としての黒ブドウ葉は主に乾燥葉が売られているが、エキスを加工したものも製品化されている。

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火曜日, 4月 25, 2006

もずく

○もずく

 モズクは渇藻類のモズク科とナガマツモ科の総称で、モズク(絹モズク)、イシゲ、イロロのほか、ナガマツ科のオキナワモズク(フトモズク)、イシモズク、クロモなどがある。モズクの名は藻付く(ホンダワラ類に付着して生育する)に由来する。

 太平洋沿岸の中南部、瀬戸内海、日本海沿岸の中南部、南西諸島などに分布し、春から夏にかけて採る。産地では生のまま食べられているが、普通は塩漬けにしてものが用いられる。ツルツルと舌触りがよく酢の物にして食べられることが多いが、天ぷらにもされる。栄養的な特徴としては食物繊維のアルギン酸が多く含まれていることである。アルギン酸はコレステロールの吸収を阻害する作用や、腸の働きを活発させ便秘を改善する作用がある。

 このほか、オキナワモズクに多く含まれている酸性多糖類のフコイダンに抗腫瘍作用のあることが実験で確かめられている。

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月曜日, 4月 24, 2006

活性Ⅱ型コラーゲン

○活性Ⅱ型コラーゲン

 Ⅱ型コラーゲンは軟骨に多く分布するコラーゲンで、従来からよく知られてきたⅠ型コラーゲン(皮膚や腱に多い)とはアミノ酸の配列順序が異なっている。活性Ⅱ型コラーゲンは、ハーバード大学医学部のデヴィット・R・トレンザムによってリューマチなどの関節痛に対し症状を改善する作用があることが報告され、関節ケアの新機能成分として注目されている物質である。

 関節痛の原因の一つに軟骨の消耗があるが、これとは全く違う原因で起こる関節痛がある。本来は異物に対して身体を守る免疫システムが、軟骨の腫瘍タンパク質であるⅡ型コラーゲンを異物として誤認し、抗体を形成して攻撃してくるために生じる関節痛で、一般にリューマチと呼ばれるものである。軟骨の消耗による関節痛と痛みのメカニズムが異なるため、グルコサミンやコンドロイチン硫酸といった従来の関節ケア成分の補給だけでは対処が難しいとされてきた。

 外の体内には、細菌などの外来侵入物と身体に有益な栄養素とを区別する経口寛容というシステムがある。トレンザムらはこの経口寛容に着目し、Ⅱ型コラーゲンが異物でなく栄養素として認識されれば免疫システムは作動しないのではないかと考えた。しかし、従来のⅡ型コラーゲン製品は化学的、あるいは高温処理によって変性されたものが多く、不活性で消化吸収性に劣っていた。トレンザムらのグループは鶏の胸部の軟骨から低温処理によって非変性Ⅱ型コラーゲンの抽出に成功、これを用いた臨床試験でのリューマチの症状改善が確認されたのである。論文はサイエンスに掲載され、①活性Ⅱ型コラーゲンを3ヶ月服用してリューマチ様関節炎患者の10名中6名が顕著に改善し、1名が完全回復した、②重篤なリューマチ様関節炎患者を被験者とする90日間の二重盲検プラセボ対象追跡試験において、活性Ⅱ型コラーゲンを服用した28名がプラセボ群に比べて有意な改善を示し、4名は完全回復した、と報告されている。(1993年、ハーバード大)

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土曜日, 4月 22, 2006

ローヤルゼリー(2)

○ローヤルゼリー

 これほど様々な成分を含んでいるだけに、例えば、多くの研究者がその解明にチャレンジしており、数多くの研究成果が報告されている。例えば、老化によって多くの疾病が誘発されるが、老化の進行具合を判断する基準のひとつに間脳の老化がある。この研究のひとつとして、ローヤルゼリーと塩酸プロパカイン(麻酔に用いる)を半年以上にわたって人に与えたところ白髪が黒くなったという報告がある。また、老化と共に起こる女性の病気で多い更年期障害やそれに伴う不定愁訴は間脳の自立神経中枢の狂い(変調)によって起こるものだが、ローヤルゼリーを用いて治療に効果を示して例も多い。

 愛媛大学医学部の研究グループ(奥田拓道ら)はローヤルゼリーにインスリン作用物質を見出し、その成分を追求したところ10-ハイドロキシデセン酸であることを明らかにしている。また血圧上昇の原因物質であるアンジオテンシンⅡの生成をローヤルゼリーが抑制することも見出している。

 ローヤルゼリーの効用の全貌はまだ解明できない面もあるが、専門家の間では、間脳、脳下垂体、副腎を刺激し、それらの器官のホルモン分泌を促進させて生命力を引き出しているのではないかと考えられている。こうした効果からみると、身体の諸機能が衰え新陳代謝が弱まった中高年層、病中病後の患者、諸機能自体が弱い虚弱児などに生命力を賦活する傾向がある。これは漢方でいうところの、虚証に対してローヤルゼリーが用いられる理由の一つとなっている。

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ローヤルゼリー(1)

○ローヤルゼリー

 ミツバチの雌(働き蜂)が花粉を食べ、体内で給餌用の蛋白質に合成して分泌するローヤルゼリー状の物質がローヤルゼリーである。ローらるゼリーは古来、不老長寿の薬といわれ、強精・強壮、若返りに効果のあることから、現在でも根強い人気を誇る健康食品のひとつになっている。中国では王乳という名で知られている。ミツバチの中でローヤルゼリーを食べるのは産卵能力のある女王蜂のみである。女王蜂は数千匹の雄蜂を相手に1日で約2000個、年間で数十万個もの卵を産み、働き蜂が数ヶ月しか生きないのに対し、3~5年も生きる。また、女王蜂は16日で一人前に成長するが、働き蜂は21日、雄蜂は24日もかかる。この成長力の違いも女王蜂だけがローヤルゼリーを食べていることによる。

 ローヤルゼリーの採取は以下のような方法で行われている。女王蜂は1匹しかいないが、卵から孵ったばかりの時点では働き蜂の幼虫全てが女王蜂になる可能性を持っている。そこで、人工的に作った女王蜂用の王椀(幼虫を育てる小さな容器)を1群当たり100個ほどつらえ、その中に幼虫を移すと、働き蜂はこの全てを女王蜂に育てようとしてローヤルゼリーを懸命に貯め込むので、それを収穫する。こうして3日間で1群当たり20gほどのローやるゼリーが集められる。

 ローヤルゼリーは必須アミノ酸をはじめとするアミノ酸類が豊富に含まれ、良質なタンパク質を構成している。さらにビタミン類ではB1、B2、B6、ナイアシンをはじめ、成長促進や老化防止に効果のあるパントテン酸など数多くを含有し、またミネラル類ではカリウム、マグネシウム、カルシウム、銅、鉄、リンなどを含んでいる。このようにアミノ酸を中心にビタミンやミネラルをバランスよく含むローヤルゼリーにはまた科学的に分析できない未知の物質もあり、これを専門学者の間ではR物質と呼んでいる。

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木曜日, 4月 20, 2006

プロポリス(2)

○プロポリス

 プロポリスはミツバチの力を借りて得られるが、原産地に生えている樹種やミツバチの種類によって含有微量成分に差異が生ずることが指摘されている。わが国では早くから導入されてきたブラジル産品が主流となっている。製品によって一定ではないが、成分は50~55%を占める樹脂を筆頭に、蜜蝋30%、精油8~10%、花粉5%のほか、微量の有機酸や脂肪酸、アミノ酸、ビタミン、ミネラルなどを数える。それらの中でも上記のような効果に差異が認められるのは樹脂の構成成分の相違によるものと考えられ、丹念な分析研究が随所で行われている。その結果、各種のフラボノイド(色素成分)やアルコール、有機酸、エステル、クマリンなどの存在が明らかにされてきているが、それぞれの微量成分を合わせると数百種を越え、成分と効果との対応は検証しきれていないのが現状である。

 同様のことは製品化の過程にも見られる。ミツバチの巣から採取されたプロポリスの原塊は堅い固まりだが、そこからいかにして成分を十分に抽出して飲用できる形にするかに工夫が払われている。従来から原塊をアルコールに浸けて成分を抽出する方法が取られているが、最近になって水だけで抽出する方法も開発され、この方法によれば刺激性のない水溶性の粉末や顆粒が得られる。そのほか、プロポリス成分を超微粒子化して水に混ざった状態(溶けるのではない)にするミセル化抽出法、液化炭酸ガスを用いて溶解させた上で一気に炭酸ガスを気化させて粉末状の製品を得る超臨界抽出法などが活用されている。

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水曜日, 4月 19, 2006

プロポリス(1)

○プロポリス

 数多いミツバチ産品の中でもひときわ注目度の高いプロポリスはミツバチの巣から採取される樹脂状の物質で、蜂ヤニとも呼ばれる。蜜蜂はユーカリや松などから集めた樹液に自ら分泌する唾液の酵素を混ぜ合わせ、さらに蜂蝋や花粉を加える事によってこの物質を作り、巣の入り口や内面などに取り付ける習性がある。これは巣の内部を滑らかにするためばかりでなく、外部からの細菌の進入を防ぎ、巣の中を清潔に保つためである。

 事実、プロポリスには卓越した殺菌・消毒作用が認められているが、その語源がポリス(都市)のプロ(前面)を守るという意味のギリシャ語に由来していることからも明らかなように、その顕著な働きはすでに紀元前から知られていた。古代ギリシャの哲学者アリストテレスの動物誌には、プロポリスが感染症などの治療に適していることが記されている。

 プロポリスがわが国で広く知られるようになったのは、1985年に名古屋で開かれた国際養蜂会議で感染症や関節炎などにプロポリスを使った治験成績が発表されたことがきっかけであった。これに触発された形で、以後引き続いてその多彩な効力が内外から報告される過程で徐々に関心が高まり、①種々の菌に対する抗菌性、②鎮痛作用、③抗炎症作用、④組織再生の促進、⑤酸化防止の働き、⑥血液浄化作用、⑦免疫力の増強、⑧麻酔作用、などが相次いで明らかにされた。具体的には糖尿病、胃腸病、関節炎、アレルギー性疾患、循環器障害、呼吸器障害、白内障、歯槽膿漏、痔、火傷、皮膚炎などの改善効果である。いずれも傾向が基本だが、目的によって外用(塗布)される場合もある。

 医薬品の中に抗生物質があるのにあえてプロポリスに注目する理由を、ドイツの研究者ハーブスティンは「抗生物質はウイルスや真菌類には余り役に立たないが、プロポリスには期待が持てる。また、細菌は抗生物質に対する耐性をつけるが、プロポリスに対する耐性については全く知られていない」と示唆に富む指摘をしている。こうしたことからも明らかなように、従来プロポリスの効果としては抗菌作用や抗ウイルス作用に対する関心も強かったのであるが、ここにきてプロポリスが一躍注目されるようになったのは、第50回日本癌学会総会(1991年)で国立予防衛生研究所の松野哲也が発表した研究がプロポリスから抗がん物質を発見というニュースとして大きく報じられてことによる。その後、抗ガン物質が模索される状況下でプロポリスにも熱い期待が集まり、多くの基礎研究や臨床報告が積み重ねられている。

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火曜日, 4月 18, 2006

ダンディーライオン(タンポポ)

○ダンディーライオン(タンポポ)

 キク科タンポポ属の多年草で、学名はTaraxacum offcinale。和名は西洋タンポポ。北半球の温暖地域に自生する。漢方ではタンポポのことを蒲公英と呼び、健胃・浄血・母乳分泌促進の処方として親しまれている。日本では、肝臓によいと言うことからタンポポの根をキンピラゴボウのように食べることが民間療法として伝わっている。こうしたタンポポの食用習慣は日本だけでなく、世界各地にも存在している。例えば、ヨーロッパではタンポポの根を乾燥したものをコーヒー状にして、ダンディーティーと呼んで飲用している。また、ドイツや料理王国のフランスでも、タンポポのサラダが風味だけでなく健康に良いということで添えられるケースが多くある。

 根には苦味成分のコリンが含まれており、胆汁の分泌を促進させ、肝臓の脂肪編成を抑える働きがある。このほか、タラキサステロール、β-システロール、スチクマステロールなどの成分が認められており、健胃、むくみに対して有効であるとされる。また利尿作用に優れ、女性の尿管感染症を予防することが報告されている。葉にはリノール酸やビタミン、ミネラルが多い。

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月曜日, 4月 17, 2006

唐辛子(カプサイシン)

○唐辛子(カプサイシン)

 ナス科の一年草で南アメリカ原産。広く熱帯から亜熱帯にかけて分布するが、熱帯では木質の多年草となる。日本へは江戸時代に中国からもたらされ、名前は唐から来た辛いものの意味だが、香辛料の需要が少なかった日本では七味唐辛子に使われたことから、誰もが知り、活用するところとなった。

 唐辛子の種類は非常に多く100種を超すが、大きく分けて辛味種と甘味種、あるいは乾果用と野菜用、果実が球状のものと細長いものなどがある。ピーマンは球形果実の甘味種である。しかし、野菜で唐辛子というときにはピーマンやシシトウ(獅子唐辛子)は別に扱っている。代表的な品種として、鷹の爪、伏見、タバスコがある。鷹の爪は七味唐辛子やラー油に使われるほか、漬物、紅葉おろし、煮物、麻婆豆腐、炒め物などに添えて用いられる。伏見は葉唐辛子に、タバスコはタバスコソースに使われる。このほか、観賞用に五色、榎実などの品種がある。

 唐辛子の葉や果実にはカルシウム、カロチン、ビタミンB1、B2、Cなどがずば抜けて多く含まれているが、大量に食べる習慣がないのでその恩恵には与れない。従って出盛の時、葉を油炒めや佃煮などにしてできるだけ多く摂るようにしたい。

 一方果皮に含まれている辛味成分であるカプサイシンには殺菌作用や身体を温める効果、興奮・健胃作用などがある。加えて、体脂肪の消費を促進するホルモン(アドレナリンやノルアドレナリン)の分泌を活発にする作用も見出されており、ダイエット食素材として用いられている。また、果実に膨れるカロチノイド系色素のカプサンチンには強い抗酸化作用が認められており、老化防止や抗ガン効果が期待されている。このほか、薬用アルコール100mlに唐辛子30本ほど付け込んだチンキ剤は、神経痛や腰痛、脱毛予防などに外用される。

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土曜日, 4月 15, 2006

クレソン

○クレソン

 アブラナ科の多年草でヨーロッパが原産。クレソンは仏名、英名はウォータークレス。湿った土壌を好み、水辺や湿地に群生する。日本へは明治初期に渡来、ピリッとした辛味のあるところからミズカラシ(水芥子)、またはオランダカラシともいう。永い間、わが国では余り馴染みのないままであったが、近年洋食化が進むにつれてステーキやロースとビーフの添え野菜として広く用いられるようになった。カラシナやタカナなどと同じニグリンという微量成分(配糖体)が淡い辛さとして感じられ、肉や魚のしつこさを和らげてくれる。また、わさびほどではないが殺菌・解毒作用があり食中毒の予防にもある。

 栄養成分はカロチン2700ug(450ugRE)、ビタミンC26mg、カルシウム110mg(いずれも100g中)と優れているが、一般の野菜のように大量に食べるものではないので、ビタミンやミネラルの必要量を取るためにはそれほど貢献するわけではない。

 わが国ではステーキの付け合せとして登場したこともあり、パセリのように飾り野菜と見られてさらにそのまま残されることも多いが、ヨーロッパでは健胃効果があるとして古くから食用にされてきた。中国では身体の熱を取るとされ西洋菜湯というスープが飲まれている。最近では日本でも天ぷらや和え物にして食べる人が増えてきた。また、絞り汁をアルコールで薄めて頭皮に摺り込むと、抜け毛防止・発毛促進作用があるともいわれている。

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シークヮーサー

○シークヮーサー

 奄美大島以内の南西諸島と台湾の山地に自生する柑橘類の一種。名の由来は沖縄の方言で、シーは酸、クヮーサーは与える者の意。果実は25~40g程度と小さく、適度の甘みと酸味がある。わが国では沖縄県で盛んに栽培され、果実は主に果汁原料として利用されている。この果汁には柑橘類特有のフラボノイドの一種ノビレチンが含まれており、ガンの転移予防や血糖値上昇抑制、血圧効果作用のあることが、(独)農業技術研究機構果樹研究所が行った動物実験で明らかにされたことから(日本栄養・食糧学会大会、2001年)、健康飲料として人気を集めている。

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金曜日, 4月 14, 2006

カムカム

○カムカム

 カムカムはペルーのアマゾン川流域に自生するフトモモ科の潅木で、学名はMyrciaria Dubia。その果実は直径2~3cmくらいで、熟すと赤になる。果肉は白っぽい。果実100g中にビタミンCが2800mg含まれている。これは、ビタミンCが多いことで知られるアセロラの約1.6倍。レモンの約28倍、キウイフルーツの約40倍に相当し、世界で最もビタミンCが多いフルーツといわれている。ビタミンC以外ではリン、鉄分、カルシウムなどのミネラルやクエン酸が含まれている。

 ペルーでは古くからジュースにして飲まれており、風邪や肌荒れの予防、肥満、糖尿病、高血圧などに良いとされてきた。冷凍濃縮果汁の形態で日本輸出されるカムカムはジュースだけ出なく、カプセルやパウダーの形で健康食品に加工されている。また、カムカムにアセロラ、ローズヒップなど他のハーブをブレンドしたサプリメントもある。

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水曜日, 4月 12, 2006

ヒバマタ(ひばまた)

○ヒバマタ(ひばまた)

 ヒバマタは褐藻の一種で、潮間帯(干潮時には海面上に露出する深さ)の岩礁に生え、基部から次第に太くなるオリーブ色の枝は房状に分岐して長さ30cm程度の扇状に育つ。北太平洋に分布しており、わが国では北海道にその一種(フーカス・エバネッセンス)が見出されている。アメリカでは別種のフーカス・ベシキュローシス種を採取して細く切り、日干しにしたものをお茶のようにして飲んだり、煮汁をスープのように飲むと健康によいとされている。これと同じことが西欧や北欧でも行われ、アラスカ(ベーリング海峡)では生で食されている。アメリカの健康食品店では乾燥葉がブラダーラック茶として販売されている。

 栄養成分的にはミネラルが豊富に含まれているの手が特長で、さしずめミネラル補給食と呼びたいほどであるが、際立っているのはマグネシウムと亜鉛の含有量である。この2つはいずれも十二分の摂取が要請されているミネラルであるが、亜鉛は特にインスリン非依存型糖尿病の予防や免疫能の活性化、体内での核酸合成、味覚障害や降圧剤の副作用の予防には欠かせないものとして重要度が増している。ヒバマタは亜鉛欠乏症を未然に防いでくれる健康食品といえるだろう。

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火曜日, 4月 11, 2006

酵母

○酵母

 イーストともいう。菌類の真核微生物の内、単細胞で増殖するものの総称で、発酵の元になるものという意味がある。酵母は生きていくために、ヒトと同じくグルコース(ブドウ糖)をエネルギー源としている。ヒトは呼吸によって酸素を使い、グルコースを水と二酸化炭素に分解してエネルギーを産生しているが、酵母の中で嫌気性(酸素を使わないもの)のものは、グルコースをアルコールと炭酸ガスに分解してエネルギーを得ている。このような代謝をアルコール発酵という。

 アルコール発酵が酵母によって行われることをはじめて証明したのはフランスの化学者L・パストゥールで、1879年のことである。また、それから20年後の1897年には、ドイツの生化学者E・ブフナーが、すり潰した(死んだ)酵母でもアルコール発酵が起こることを確かめ、この反応が酵母の細胞中に存在する多くの酵素によるものであることを発見し、今日の生化学の礎となった。

 酵母は清酒やビール、ワイン、パンなどの製造に欠かすことのできないものである。また、味噌や醤油の醸造にも使われている。酒造りに使われる酵母は主にサッカロミセス・セレビシュである。清酒酵母、ビール酵母として利用されている。サッカロミセスとは糖を分解する菌という意味がある。

 酵母には多くの酵素が含まれるが、発酵の過程でビタミンやミネラルなどの栄養素も大量に生み出され、酵素の働きと相まって代謝を活発する働きがある。そのため、発酵終了後の酵母を利用した酵母エキスが作られている。

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日曜日, 4月 09, 2006

鹿角霊芝

○鹿角霊芝

 霊芝の成長期を特殊な栽培技術で長引かせて収穫したもので、雄鹿の角のような形をした霊芝である。その艶やかな色合いも勇壮な雄鹿の角を思い起こさせるが、若い鹿の角は古くから漢方では鹿茸の名前で滋養強壮剤に用いられてきた貴重品。鹿角霊芝も鹿茸に匹敵する若さのエネルギーを内在させる若々しいキノコである。

 栽培用の台木(榾木)や培養基から顔を出した霊芝は、最初は棒状にすくすく伸びていくが、やがて頭部が膨らみ傘状になる。これは繁殖のための胞子を傘の裏側に宿す準備あり、言い換えれば一世代の終わりが来たことを示しており、完成の時期を向かえた分、育ち盛りの勢いに陰りが見えはじめた時期であるともいえる。やがて霊芝は、普通は傘を開いて熟年期に入ってしまうが、新たに工夫された特殊な栽培技術を駆使すると、傘を開くまでの成長期を大幅に延長することができる。こうして、霊芝の成長エネルギーにあふれた状態で収穫したものが鹿角霊芝である。

 漢方の世界では歴史が古く、臨床報告も多い霊芝は早くから薬理研究の対象とされ、日本や中国、近年はアメリカも加わって多くの研究が行われ、それによって例えば、多糖体のβ-グルカン、苦味成分のトリテルペノイド系のガノデリン酸、タンパク多糖、ペプチドグルカンなど、特別な作用を見せる薬効成分が順次明らかにされている。熟成した霊芝と、若々しさを秘めた鹿角霊芝。薬用茸としての働きはほぼ共通していると考えられるが、両者それぞれに独特の持ち味があることも興味深いといえよう。

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土曜日, 4月 08, 2006

ソーパルメット(ノコギリヤシ)

○ソーパルメット(ノコギリヤシ)

 北米原産のヤシ科シュロ属の低木で、学名はSerenoa repens。和名はノコギリヤシ。ネイティブアメリカンの間では古くから、その果実が膀胱炎や尿道疾患の治療薬として使われてきた。わが国でも馴染み深い同類のシュロは、その葉が高血圧や脳出血の民間薬に用いられてきた。

 ソーパルメットの果実エキスが膀胱や尿道など泌尿器の疾患に効くとする研究発表は早くも1892年に米国のA・マーシーによってなされ、以後ヨーロッパ各国の研究者の関心も集めて、特に高齢男性を悩ませる前立腺肥大症への特異的な効用が追求されてきた。複数の臨床研究によって、ノコギリヤシの摂取が夜間の頻尿、残尿感、排尿痛などを改善することが確認されている。

 すでにこのエキス成分はイタリア、フランス、スウェーデン、ノルウェーなどでは医薬品として使われているが、その成果がアメリカを経由、使いやすいハーブエキスの形でわが国へも導入されている。前立腺肥大は外科的手術の対象とされがちだが、その予防や改善に役立つ機能性ハーブとして注目される。

ソーパルメット(ノコギリヤシ)